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話題性あるトピックを扱っていると見せかけようとしているなら陳腐だ…イラク戦争FPS『Six Days in Fallujah』に中東のゲーム開発者がコメント

大きな議論を呼ぶ作品に中東のデベロッパーが批判。

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話題性あるトピックを扱っていると見せかけようとしているなら陳腐だ…イラク戦争FPS『Six Days in Fallujah』に中東のゲーム開発者がコメント
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海外メディアGame Rantのインタビューにて、レバノンと中国に拠点を置くFalafel GamesのCEOであるVince Ghossoub氏が、物議を醸しているイラク戦争FPS『Six Days in Fallujah』についてコメントしました。

本作は、2009年に開発がスタートしたイラク戦争をテーマとしたFPS。開発完了まで進められていたものの、強い批判やパブリッシャーの販売権放棄等を経てお蔵入りとなっていましたが、2021年2月、突如として復活が伝えられました。しかしながら、その後本作の政治的姿勢について大きな議論が巻き起こったり米イスラム団体によってストアに販売自粛が要請されるなど、未だ物議を醸しているタイトルです。

自動生成によってマップが変化し、ファルージャがモチーフではありながら実際のファルージャがそのまま舞台となっているわけではない本作。その点について、Ghossoub氏は、以下のようにコメントしました。

否定的にも肯定的にも考えていませんが、もしあるシューターが「可能な限りリアルなシューターを目指す」「都市の破壊を再現する」と謳うのを聞いたら、それはとても良いことだと思います。もちろんそれが実際の都市で行われた戦闘や軍事行動とは関係のないものであればですが……。

実際の戦闘をテーマとした『Six Days in Fallujah』のようなゲームを見ると、真っ先に『America's Army』(米陸軍制作のFPS)が思い浮かびます。これはゲームではありますが、プロパガンダツールやトレーニングツールという面が強いと思います。私はゲームを芸術の一形態として高く評価していますが、そういった目的の道具として使われるのではもはや芸術作品とはいえないでしょう。

同氏は過去幾度となく『コール オブ デューティ』が軍隊のリクルートに利用されてきたとはいえ、本作が『ファルージャの戦い』のマニアや海兵隊に入りたいという非ゲーマーにアピールできるのか疑問視しており、本作のような作品をゲーマーに向けたプロパガンダツールとして利用するのもうまくいくとは思っていないようです。この点については「ゲーマーはゲームに対して情熱を持っているので、この作品が自分たちの考えを修正しようとしているのだろうということに気づくことでしょう。」とも述べています。

また、本作を擁護するユーザーが『コール オブ デューティ』と紐付けて論じていることにも触れられていますが、同氏は『コール オブ デューティ』も現実的な設定を採用し、論争の的になることが少なくないが、あくまで完全なフィクションであり現実での出来事とは無関係であると指摘。そして本作が『コール オブ デューティ』ほどの品質には及ばないだろうとした上で、以下のように述べています。

もし「『コール オブ デューティ』ほど出来は良くないけど、話題性のあるトピックを扱っている」ということを見せかけようとしているなら、それはとても安っぽいことです。

このように、Ghossoub氏は本作の政治的な役割や作品自体のテーマについても懐疑的な姿勢を見せています。

『Six Days in Fallujah』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに開発中です。

《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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