最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は、TeamSuneatが開発を、NEOWIZがパブリッシャーを担い、2021年06月08日よりSteamでPC(Windows)向けに早期アクセスを開始した2D横スクロールアクションADV『Blade Evolution』について、生の内容をお届けしたいと思います。
『Blade Evolution』とは?
本作は架空世界において、主人公キルを操作して迫りくる敵を殲滅しながら、空中都市エスペランザを目指して駆け上がる“2Dプラットフォーマー・ローグライト(公式による表記)”です。ピクセルアートでたっぷり描写されたSF世界で、ド派手なアクションによる戦闘を繰り広げるのは実に爽快。しかも早期アクセスながら既に十分な完成度で、しっかり遊べる内容でした。
操作系はキーボードまたはコントローラーが対応。今回の執筆に当たり、筆者は両方試して、最終的にはXbox Oneコントローラーを接続してプレイしました。デフォルトのキーアサイン(変更可能)が、コントローラーの方だと手によく馴染んだからですね。
また言語設定では、日本語が選べるもののその翻訳はやや……いや一部だいぶ怪しい。基本的な操作説明などはしっかり理解できるのですが、しばしばキャラクターのセリフがなかなか味わい深いものだったりします。
とはいえ本作はリリース後も細かくアップデートを繰り返しているため、今後こういった部分も修正されていくのだろうと個人的には思います。早速やってまいりましょう。
プロローグで操作を学び、世界を知ろう
タイトル画面から“始める”を選択するとムービーが始まりました。この赤い独房にぶち込まれた、いかにもマッドな白いサイエンティスト風の白髪男性が主人公でしょうか。
いいえ、我らが主人公キルは同じ独房、白髪でも、黒の革ジャンが似合ういなせな青年。Bitと呼ばれるAIボットが救出に来てくれたので脱出しましょう。
ここからチュートリアルも兼ねたプロローグが始まります。画像の時点ではキーボード操作だったので、説明におけるキー表記もそれに対応。ジャンプキーを2回押すことで2段ジャンプ、下入力と組み合わせることで下階層への移動が可能ですね。
キルは捕まった際に装備類を没収されてしまっていたようです。画像はそれを使って遊んでいる敵兵。どこぞの社長を真似たジョークを飛ばそうとしています。
そんな彼らの背後で溜める我らが主人公キル。ここもチュートリアルです。サブ武器を使用して攻撃してみまs……
サブの威力じゃない……。敵さんが解析の過程でどうやら出力調整を最大に設定していた模様。この大騒ぎで施設中に主人公脱走が知れ渡ることになります。
とりあえずメイン武器を回収。言い逃れできないくらいライト〇ーバーの効果音が聞こえましたがビーム刃です。ボタン連打で3回まで連続攻撃、長押しでチャージ攻撃が可能。
なかなか爽快なエフェクトで目を楽しませてくれます。また武器ごとにスキル攻撃(エネルギー使用)が割り当てられており、ジャンプ、メインおよびサブ武器と組み合わせて戦いを切り抜けていきましょう。
ラスボスの顔見せ……?
主人公キルが下で戦っている頃、上では如何にもザ・ラスボスという感じの男「パヌス」に、エンジェウーモンをどうかしたような女幹部「エレクトラ」が報告を行っていました。内容はもっぱらキルのこと。処刑を進めようとするエレクトラに対して、やや渋る様子を見せるパヌス。プロローグの段階では、キルがもともとは彼らの側の人間、しかもより近しい存在であった……ということがうかがえます。このドラマの謎はおそらく今後のストーリーで明らかになっていくのでしょう。
さあて、あとはステージ終点目指してカチコミじゃと大暴れのキル。Steamストアページの説明では、この世界にはミュータントが蔓延るようですが、ここでは主に人間や機械が襲い掛かってきます。ステージは大別すると天空、地上、地下といった三つの階層だから、化け物や畜生未満は地べたを這いずり回れということでしょうか?(暴論)
と、そこへ現れるはエレクトラ!
頼りにならない部下たちには任せておけない……彼女直々に雷を落とします。
キルの方が絶体絶命なのに、何故かエレクトラが「死ぬ!」と叫ぶ翻訳版。おそらく英語で言うところの「Die!(死ね!)」が、巡り巡ってこうなってしまったのかもしれません。
こうしてキルは、かつての居場所、空中都市エスペランザから地上、さらに地下に墜ちていきプロローグが終了。早期アクセスだとは思えないくらいの見事な完成度です。
本編開始
地下のうす後汚れた一室で目覚めたキル。
外に出るとバーカウンターから声をかけられます。ここはアンダーシティー……エスペランザ軍に一矢報いたい抵抗軍が集まる地獄の一丁目……。どことなくサイバーパンクなテイストのデザインが良いですね。ともあれ、地下に墜ちたとは言えやることは変わりません。天を目指し、迫りくる敵はすべて倒して駆け上がる。エスペランザのてっぺんで見下ろすパヌスをやっつけてやろうではありませんか。
しかしそのためには武器が無いと始まりません。武器屋……ではなく武器庫のハンクに挨拶をします。お世話になった。ありがとう。
なんて?
一回じゃ咀嚼しきれない独特な言い回しに思わず聞き返してPardon me(お許しください)。繰り返しになりますが、本作における翻訳作業はおそらくまだ途上。そのため見た目からしてクール、ぶっきらぼうな口調を想像されがちな主人公キルも、「よくし与えるアヌングン」程ではないですが、たまにキャラがぶれて面白いことになっていたりします。
新しい武器を使おう!
早期アクセス、記事執筆時点では使用できる武器は全部で3つ。画像はまだスタート直後なのでチェーンソーブレード(命名)のみアンロック。残り2つは、各ステージで敵から集めたコインと引き換えに使用可能になります。
ちなみにそれぞれにパッシブ効果をつけることが可能で、チップを集めるとさらに強化も可能です。
と、そうだ。地下ステージへ移動する前に、このパンチングマシーンめいたものを殴りまくってエネルギーをチャージしておきましょう。その方がステージ開始直後からスキルをガンガン使えますからね。スキル使用のためのエネルギーは、これ以外にも敵やオブジェクトに攻撃することでもチャージされます。
画面を簡単に説明すると、すべてのステータス表示等は下部にまとめられており、左から順に体力(黄色)、エネルギー(水色)、攻撃やスキルなど各種アクションがアイコンで並んでいます。右には、倒した敵からのドロップにより取得したジェム(赤)やコイン(黄)などの通貨的なアイテム、チップ(青)などの強化アイテム、キューブ(緑)といったNPCに渡して好感度を上げるアイテムの所持数が表示されます。
探索開始
地下ステージの最初のエリアに到着。ここから天を目指して見敵必殺を繰り返していきましょう。ちなみに画面右上に追加表示されたのはエリアの警戒度レベル。
言ってるすぐ敵に囲まれましたが、スキルを駆使することで簡単に突破できます。
ただし、攻撃中ものけぞらないだけで被ダメージはあるので、包囲されないよう立ち回りを上手く行う必要がありますね。
エリアの奥では、装置を起動すると2~3ウェーブの乱戦が始まり、それらを越えると報酬アイテムを入手できます。
コア
これはコアと呼ばれ、主人公キルを点火、電流、氷結といった属性で強化する特殊な効果を持ちます。例えばこの画面では、点火属性が付与され、その3つの効果から好きなものを1つだけ選ぶことができます。効果は、今回選択肢として並んだ以外にもいくつかあり、それぞれの内容は固定ですが、どの効果が選択肢に並ぶのかはその時その時でランダムです。
ギア
またマップを探索していると、ちょくちょくジェムと引き換えに開けることができるボックスが設置されています。なかにはギアと呼ばれる強化パーツがランダムで入っており、あればあるだけ戦闘が有利になるので可能な限り集めておきたいところ。
はじめての……
調子に乗って暴れまわっていたのですが、しっかり反撃も食らって残りHPが風前の灯火。まだ地下からも出られていないのにこんなところで死ぬわけにはいきません。
死ぬわけにはいk……
おはようございます。嫌な悪夢でしたね。まさか地下ステージに出てすぐ死ぬとかそんな初心者じゃあるまいしハハハ。
夢じゃなかった。ステージの攻略途中でやられてしまうとゲームオーバーで、拠点で復活します。それまでに集めたコアやギアなどはすべてロスト。もう一度、地下ステージの最初から全てやり直しです。しかし、キルのレベル、コイン、チップにキューブといった最低限の部分はそのまま据え置きなので、そこについては温情を感じます。
ちなみに自称教官を名乗るジャックという男にコインを支払うと、基礎ステータスを向上させることができます。
またバーテンダーに話しかけると、持ち帰ったキューブを使用して拠点のお助けキャラたちの好感度を上げることができ、段階ごとに解放されるお助け要素というメリットがあります。
探索2回目
さてもう一度地下ステージへ突入します。先ほどは残エネルギーを失念したまま大技を撃ちまくったので、ガス欠を起こしたその瞬間を狙われました。
そこで今回はこちらの氷属性のコアを取得して、こちらの攻撃とは独立して撃ち込める“氷の矢”で、文字通り矢継ぎ早に仕掛けます。
またコアの力で武器自体に属性を乗せることも可能。今回は点火コアで敵を切って燃やして、氷の矢でトドメを刺してやります。ここは戦場だ!殺し合いをするところだぜ!
中間地点で態勢を整えよう
よ、読めない……ともあれ、なんとか飯店という字面から想像通り、ここでは回復効果のあるアイテムをジェムで購入できます。
ジェムの使い道は色々あるので、いま回復を取るか、この後の強化ギアを取るかで大いに悩むと良いでしょう。
こういう戦略的な思考も十分楽しめるのが本作の良いところ。
さあジェムをたっぷりつかって強化したので次のエリアでも大暴れしてやりましょう!しかしここで遠距離攻撃をしてくる敵の毒瓶で地味にダメージを貰っていることに気が付きます。
ああ……!
ボス戦
雷も取った。
回復もした。
最後のエリア手前でハンクから武器改造もしてもらった。
もう向かうところ敵なしの状態でボス戦を迎えます。
なんですかそのややメタな発言。しかし丁度良い……全身強化した我らが主人公キルによる怒りの乱舞を食らえ!
こっちが食らった。
違う武器を使ってみる
わかりました。わかりましたよ。近接攻撃がダメならこちら、射撃武器を使って敵を翻弄してやろうじゃありませんか。
おお、敵の攻撃が届かない位置からバシバシ当てることができて気持ちが良いですね。あれ?弾切れ?あ、時間経過でリロードあっあっあっ……
……こちらの設定画面では、BGMの大きさやコントローラの振動など各種項目を設定できます。なお一番下に並ぶのは“Easy Mode”……敵の攻撃が半減する模様。へえ……。
……さあボス戦です。
どういう訳か敵の攻撃が当たっても、痛くもかゆくもない不思議な効果に包まれているキル。
それでも体力はかなり持っていかれましたが、ボスをやっつけることができました。
これで次の中間地点で態勢を整えられます。
ここでついた勢いのままさらにステージを進んでまいりましょう。
ご覧ください。電流属性の技の一つに、ソニックよろしく電気をまとって大回転できる素晴らしいものがありました。
これは特に敵が密集しているエリアで真価を発揮します。左右に反復移動するだけで敵が面白いように沈みますからね。使わない手は無いでしょう。
しかしのけぞりこそないものの、やっぱり敵からの攻撃ダメージはしっかり届いているので、
割と簡単に死んでしましました。どれだけ強化しても、包囲からは離れた方が安全ですね。
おわりに
シンプルな操作で、ド派手なアクションを楽しめる本作。くどいようですが、早期アクセスの段階で素晴らしい完成度であるため、正式版への期待が高まりますね。梅雨のこの季節に、敵を片っ端からぶっ飛ばす爽快感でスカッとしてまいりましょう。
対応機種:PC(Windows)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2021年06月08日
記事執筆時の著者プレイ時間:2.5時間
価格:通常価格 1,840円、セール価格 1,564円(21年06月22日まで)