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『エースコンバット』プラモデル1/144「ADFX-01」レビュー!LEDでレーザー照射表現が映える

コトブキヤのプラモデル1/144「ADFX-01」レビュー!合わせ目が目立たなくなるパーツ分割が施され、裏面の統一感がアップ。飾ってヨシ並べてヨシとディスプレイに映えるキットに仕上がっている。

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「ADFX-01」を塗装するー多量のモールドをどう活かすか?

全体のディテールを確認すると、適切な量のモールドが機体全体を走っていることから、今回はリベット打ちなど行いませんでした。一方でエアインテーク外部と裏面の一部に広い隙間があることからパテで埋めます。

塗装を円滑に進めるため順序を立てます。流れは以下の通り。

  1. エアインテーク内部とコックピット部+主脚/前脚の塗装

  2. 合わせ目埋め+マスキング

  3. 全体サフ吹き

  4. 細かい部位の塗り分けとマスキング

  5. 仕上げの塗装

  6. エンジン部のウェザリング

特にエアインテークの周辺を走る黄色いライン塗装は手間がかかりますが、メリハリが付くのでやる価値はあります。先にエアインテーク内部と周辺をサフで塗装し、周辺を黄色で塗装→取り付け後にマスキングするという手順で行いました。

先にインテーク内側やコックピット部、主脚収納スペースの内側など塗装する
赤ラインが合わせ目を消した部分。裏面の合わせ目消しをしなければならないラインは非常に少なく、モールドが切断されていない箇所も短いため、全体的に一体感が溢れている。機首のほかにエンジン部分をみても色が別けられるラインとなっていることから、特定部分だけをパテで埋める
コックピット部など必要な所を塗装しキャノピーをマスキングしたら全体塗装に備える

全体をグレーサーフェイサー(1500)で下地を整えたら、パネルライン周辺をフラットブラックでシャドウ吹き。さらに、表面/裏面の反射率が高いパネルをガンメタルで吹き付けます。黒が指定色となっている部分や小さなパネルをマスキングしたらエンジンを塗装。「ADFX-01」はフランカー系のシルエットをしていることから、『エースコンバット7』でのモデルを参考にエンジン部をシルバーとガンメタルの2色で塗り分けます。

全体サフ吹き+モールドに対してのシャドウ吹きを行ったあと、つや消しブラック部分をマスキングする
エンジン部をシルバー→パネルをマスキング→ガンメタルで色分け。機体の細かな部分もマスキングする
裏面はメタリック部分をマスキングし、ガイアカラーのニュートラルグレーVで塗装する
ニュートラルグレーVで塗装が終わった裏面
表面もシャドウ吹きを意識しつつホワイトC316で塗装。
大体の塗装が終わったためマスキングを剥がす
片羽の赤はMSレッド+艦底色(C29)を9:1の割合で調合し、下地(白とグレー)透過で明暗が出るように薄め液を使い1:1.3で希釈した

ここは後々クリアブルーとクリアブラウンでエンジン焼け表現を行うために、リアリティを高める色分けが重要です。パネルラインに沿ってクリアブルーをパネルライン機首側に、クリアブラウンをパネルラインエンジン側に塗り分けて、熱による焼き付けを表現します(フランカー系列の実機やバイクのエンジン焼けの写真を参考にした)。全ての塗装を終えて、パネルラインにスミ入れを行いデカールを貼り付ければ完成です。

クレアブルーとクリアブラウンでエンジン焼けを表現
全てのマスキングを剥がした姿

繊細なディテールを活かすかが問われる1/144「ADFX-01」

塗装を終えて完成した「ADFX-01」です。TLS装備/非装備時や同スケールの機体を並べつつ、機体を全体に回って見てみましょう。

1/144「ADFX-01」は、ディテールの細かさだけでなく裏面のモールドの合わせ目が極力目立たないように試行錯誤されていたことから、組み立てだけでなく塗装や合わせ目消しを含めて、以前の『エースコンバット』プラモデルシリーズの完成度としては着実に向上しています。

レーザー照射にクリアパーツを付けるか付けないかでも雰囲気が強く変わる
クリアパーツを装着して後ろから撮影
エンジン焼け表現も加えるとテストを繰り返したような雰囲気が増す

機体規模は同スケールの実在機と比べると少し大きいぐらい。TLSを装着した姿を並べてみると如何に巨大でな装置であることがよく分かります。一方で「MBPMは頑張れば他の機体搭載できるかも?」と思えるようなサイズなのがスケールを並べる面白さに溢れています。

同スケールの実在機と並べてみると一回り大きいことがわかる
ADFX-10が現状一番大きいがADFX-01はそれに次ぐ大きさ

最後にTLSを取り外した状態で撮影しました。筆者としては、この状態が機体全体の曲線美を感じやすいと思える一推しの形態です。

TLSを外すと機体の曲線美が光るシルエットが現れる

1/144「ADFX-01」は『エースコンバット』におけるオリジナル機体として、可変翼も無く特異な形状もしているわけではないため全体的に堅実な印象を与えますが、1/144サイズでも程よい大きさな事に加え繊細なモールドを持ち、TLSに発光ギミックを実装可能を備えるなど、シルエットも含めディテール表現に力が注がれていたようにも思える精密感があります。

また新しさを感じられたのがTLSにLEDを搭載できること。今回はTLSのみでしたが、エンジン部にも発光ギミックを仕込む事ができたら、写真の撮影演出的にも幅が広がりそうです。

一方で、一部塗装済みパーツは片羽両面と裏面に塗装が施されているものの、コックピット周辺が塗装されてないことから配色的に物足りなさが残ります(具体的には機首先端からキャノピーに伸びるグレー部分)。作り手をもう少し信じて、足りない色はシール/デカールを付属させ補完しても良かったのではないかと思うのです。他にもパーツ分割で胴体の表/裏面(胴体上面/C9)の下面の合わせ目は目立たなくなりつつありますが、エアインテークパーツ(D2/D1)を取り付けたときの側面に見える合わせ目が気になるなど完璧でない部分もあります。

それでも全体を見通して見れば、前述の通り緻密なディテールの本体に加えスタンドが付属していることや、降着装置やエンジンノズルの開閉状態を選択するパーツが付属していることから、大きさ的にも飾ってヨシ並べてヨシとディスプレイに映えるキットです。

総評:★★★
良い点
・キット全体を走り精密感を生み出す多量なモールド
・機体裏面の合わせ目が目立たなくなった
・TLSのLED取り付け機能

気になる点
・エアインテーク部分の合わせ目
・素組みにおいて機首やエアインテーク縁の色を補完するデカールやシールが無いこと

使用塗料

  • C33 つや消しブラック(機首、コックピット内部、主翼一部)

  • ニュートラルグレーV(機首のグレー部分、機体裏面、パイロン、MBPM、TLS)

  • GS-10 サーフェイサーエヴォ ガンメタ(エンジン部、表裏面一部パネル)

  • C316 ホワイト FS17875(胴体上面、垂直尾翼、エアインテーク内部、TLS白部分)

  • C329 イエロー FS13538(エアインテークの縁)

  • UG04 MSレッド 90% + C29 艦底色 10%(片翼の赤部分)

  • C50 クリアブルー(エンジン部)

  • GX109 クリアブラウン(エンジン部)

  • N57 エアクラフトグレー(AIM-9M、パイロットのヘルメット)

  • N26 デイトナグリーン(HUD)

  • N80 カーキグリーン(パイロットの服)

  • N81 カーキ(コックピットの座席)


《G.Suzuki》

ミリタリーゲームファンです G.Suzuki

ミリタリー系ゲームが好きなフリーランスのライター。『エースコンバット』を中心にFPS/シムなどミリタリーを主軸に据えた作品が好みだが、『R-TYPE』シリーズや『トリガーハート エグゼリカ』などのSTGも好き。近年ではこれまで遊べてなかった話題作(クラシックタイトルを含む)に取り組んでいる。ゲーム以外では模型作り(ガンプラやスケモ等を問わない)を趣味の一つとしている。

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