タイムリープで過去を変えろ!美麗な水墨画風ドット絵の中国神話ADV『ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~』【中華ゲーム見聞録】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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タイムリープで過去を変えろ!美麗な水墨画風ドット絵の中国神話ADV『ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~』【中華ゲーム見聞録】

「中華ゲーム見聞録」第92回目は、中国の神話や民間伝承をモチーフにした、水墨画風ピクセルアートが美しいタイムループアドベンチャーゲーム『ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~』(中国名『山海旅人』)をお届けします。

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タイムリープで過去を変えろ!美麗な水墨画風ドット絵の中国神話ADV『ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~』【中華ゲーム見聞録】
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中華ゲーム見聞録」第92回目は、中国の神話や民間伝承をモチーフにした、水墨画風ピクセルアートが美しいタイムリープアドベンチャーゲーム『ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~』(中国名『山海旅人』)をお届けします。

本作はMistyMountainStudio(雲山小雨工作室)が開発し、Gamera Gameによって2021年9月10日にSteamで配信されました。MistyMountainStudioの創始者兼開発者の魏新宇氏は、アメリカでAI技術を学び、ディズニーリサーチにも所属していました。「テクノロジーとアートを組み合わせた仕事がしたい」と思い立ち、中国に戻ってからMistyMountainStudioを設立。中国文化や民間伝承を掘り下げた、世界に通用するゲームを開発することを目標としています。開発チームは海外生活の長いメンバーで構成されており、国際的な視点から中国伝統文化をとらえた作品作りを行っています。

本作の内容ですが、中国の伝統的神話世界や民間伝承を背景に、独特な幻想世界を舞台にしたポイントクリック型のアドベンチャーゲーム。幻想世界のベースとなる文献の一つとしては、古代中国の地理書「山海経」が挙げられます。その中には様々な妖怪や神々についての記述もあり、「中国神話辞典」とも言える書物です。ゲームでのモンスターの元ネタとして利用されることもありますね。

本作の特徴としては、やはり水墨画風の美しいピクセルアートでしょう。当初は水墨画を動かすことも考えていたそうですが、小さなインディーゲームスタジオなので予算と技術に制限があることから、ピクセルアートにフィルタをかけて水墨画風にする手法を考え出したそうです。一体どんなゲームになったのか、早速プレイしていきましょう!

逆夢師と白黒無常

ゲームを開始すると、ゲーム背景を語るムービーが流れます。戦乱があり、死者の霊魂は地上をさまよい続け、妖怪が跋扈する世界。これを重く見た黒白無常(あの世へ死者を連れていく、黒無常・白無常の2神)は、霊魂の記憶を辿ることのできる「逆夢師」を事態の収拾に当たらせます。やがて平穏な世になると、逆夢師達は紛争を避けて隠遁生活を始めました。

殺伐としたオープニングから一転、ホンワカした空気感の中、主人公の逆夢師である七雲(画像左側の人物)と、従者の明心(画像右側の人物)が登場。動きのあるピクセルアートが良い味を出しています。

明心は「お客様が来ました」と言っても、七雲は「茶を飲んで読書したいから会わない」と面倒くさがっています。明心は客を追い返そうとしましたが、狗頭金(金塊の一種)が報酬だと知るや否や、七雲は「休んでばかりもいられないな。急いで連れてこい」と言い出しました。隠者と思いきや、俗っぽい主人公ですね。

現れたのは、黒無常。罪人の魂をあの世へ連れていく神です。「報酬が無いと門も開けないとか、おまえらいい加減にせいや」とご立腹の模様。「白無常も来てるから、準備して河辺まで来い」と言い残して去って行きました。

行動できるようになりました。A,Dキー、もしくは行きたい場所をマウスクリックで左右移動(シフトキーかダブルクリックで「走る」「歩く」の切り替え)。カーソルを合わせた時に「」マークが出る場所は、クリックで調べられます。現時点では、パッドは方向入力のみしか受け付けていませんので、基本的にマウスとキーボードでの操作になります。

河辺に行くと、白無常が舟に乗って待っていました。黒無常と違って、言葉数が少ないですね。舟に乗るよう言われるので、従いましょう。ちなみに明心は「伏魔録」という書に化けて、七雲に付いていっています。

舟で河を進む七雲たち。黒無常の話によれば、蘆河村という村で、数十もの魂が失踪してしまったとのこと。現地の土地公(土地の神)に連絡して事情を聞こうとしても、返事がありません。どうも「白蓮教」が事件に絡んでいるようです。

白蓮教と言えば、元代末期の農民反乱「紅巾の乱」でも知られる宗教団体ですね。明を興した朱元璋も白蓮教徒でした。やがて邪教扱いされ、清代に大規模な反乱を起こすものの、鎮圧されて勢力を失ってしまいます。

岸辺に到着。黒白無常達は七雲に、蘆河村の調査と、霊魂を探し出す任務を与えます。七雲は「報酬の金塊を用意して待ってろ」と言い、明心とともに村へと向かいました。

蘆河村の謎を追え!

しばらく右へ進むと、地獄の鬼である牛頭・馬頭を見つけました。どうやらここは冥界のようですね。「鬼市」の門番をしているようですが、まだ市は開いていないとのこと。後でまた来ましょう。

画面左上の書物のアイコンをクリックすると、これまでのストーリーや、登場人物・固有名詞の解説などを閲覧できます。内容がわからなくなったり、知らない単語が出てきた時は、ここで調べてみると良いでしょう。

さらに進むと、鬼差が登場。生前の名前を忘れたため、便宜上「鬼差」と呼んでいます。以前、七雲に助けられたことがあるようで、「生前のことを思い出すために、道中で珍しい草花を集めてほしい」と頼まれます。サブクエスト的な物のようですね。

転送装置らしき物に乗ると、蘆河村にたどり着きました。左側の井戸が冥界と通じているようですね。右側の掲示板には、白蓮教が世を乱していることへの警告と、「ハサミを探して欲しい」という個人的な依頼が貼られていました。

民家に入ると、箱から幽霊が出てきました。ひたすらブツブツと、何かを計算しているようです。生前は商人か何かだったのでしょうか。側の机にソロバンが置かれていますね。調べてみましょう。

ソロバンをクリックすると、拡大画面になります。ソロバンの玉をクリックで動かすことができますね。帳簿にはお金が記載されています。ここで謎解きですね。画面左上の、明心のアイコンをクリックすると、ヒントを教えてくれます。ただ、現状は情報が足りないので、まだ解けません。

ひとけの無い村に、女性がいました。しかし人間なのか幽霊なのか、七雲には区別が付きません。試しに質問してみると、道士と勘違いされ、警戒されまくった挙句、何の情報も引き出せませんでした。

村の奥へ進み、土地公の祠に到着。何者かによって、封印を施されていました。黒白無常が土地公と連絡を取れなかったのは、これが理由ですね。

封印をクリックすると、拡大画面になります。ここでもパズルを解かなければなりません。本作ではパズルを解くための下準備が必要になる場合もあるので、解く方法がわからない時は、別の場所を調べてみるのがいいでしょう。

聖壇から時空を遡れ!

村の探索を続行。先程の謎の女性以外、人がいませんね。作物も枯れ果てています。薬屋を見つけましたが、門には鍵が掛かっていて開きません。

洞窟がありますが、岩の門に阻まれて中に入れません。門をクリックすると、またもや謎解きが。これは見たまんまのパズルですね。サクッと解いてしまいましょう。

石の門が開き、洞窟の中に入れました。壁を調べると、何かの模様が。あれ?これってさっきの……。

さらに奥へ進むと、4名の神々の壁画がありました。その前には「聖壇」が設置されています。聖壇は妖怪が多発する時空に出現し、逆夢師だけがこれを利用して時間を遡ることができます。ただし利用時には、「記憶のカケラ」を持ってくる必要があります。記憶から過去をたどるようですね。

別の場所へ行ってみると、鬼火が浮いていました。退散させるためには何か術が必要ですが、現時点ではできることがありません。これも後回しにしておきましょう。これで村を大体探索しましたが、人間(?)は先程の女性ぐらいですね。

封印の謎を解き、土地公の祠に入ることができました。しかし土地公は不在。何かお供え物をしなくてはならないようです。所持アイテムを使用する場合は、画面上部にカーソルを合わせるとアイテム欄が表示されるので、適切な場所にドラッグ&ドロップしてください。

土地公の祠から出ると、先程の謎の女性が家の中へ入っていきました。後を追いかけて女性に声を掛けても、何かブツブツ言っているだけです。

戸棚を調べると、ダイヤル式の錠が掛かっています。ダイヤルを動かすことはできますが、番号がわかりません。一旦保留しておきましょう。

壁の秤を調べると、拡大してパズルモードになりました。なぜかここだけテキストが英語表記になってしまっていますね。先程のダイヤル式の錠にあったマークと同じ物が、重りの表面に描かれています。つまり……。

集めたアイテムをお供えすると、土地公が現れました。村の状況を聞こうとしましたが、「そもそも封印されていたので、外で何があったかわからない」とのこと。封じられる前の話を聞いた後、薬屋の鍵をもらいました。

薬屋へ行くと、探していた「記憶のカケラ」があったのですが、突然登場した怨霊に肉体を奪われ、霊体になってしまいました。肉体を奪い返すには、霊の怨念を晴らしてやらなければなりません。

「記憶に関するアイテム」から、逆夢師の力で過去へ遡る七雲。身重な妻と、薬草取りの夫の会話が始まりました。妻は「村に妖怪がいる」との噂を知って恐れ、「家にいたくない。仕事に連れて行ってほしい」と言いますが、夫は「妖怪などいない。家に残れ」と取り合ってくれません。どうやらこれが原因で、妻とおなかの子が死に、妻は夫を恨んで怨霊と化したようです。

先程の洞窟に戻り、記憶のカケラを使用。夫婦が生きていた頃の過去へと戻り、歴史を書き換えることで、妻が怨霊にならない未来を作ります。画面下のバーは時間経過を表しており、村人達は時間とともに行動をします。時間内に目的を達成できなければゲームオーバー(やり直し可)。

過去では、七雲は村人達に、物理的に接触できません。その代わり、人の思考から手掛かりを得、それを利用して他人の思考を変えられます。夫が妻を家に残したことが死因だとすれば、妻を仕事に連れていくように促せばいい。制限時間内に、村で得た手掛かりを組み合わせ、夫の思考を刺激して行動を変えてやりましょう。果たして夫婦を救うことができるのか、続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

水墨画風ピクセルアートが美しいタイムリープADV

本作は過去に戻って歴史を変えることで、戻ってきた時に現在の状況も変わります。例えば「木が切り倒されて先に進めない」という場面では、過去にその木を切り倒した人の思考を変え、切らないようにさせれば現状も変わります。ただ、一つの原因を解決しただけでは、現状が変わらないことも。「本当の原因は何なのか」を突き止めていくといった、推理ゲーム的な面白さがありますね。

本作の肝とも言える「過去改編パート」ですが、人の思考から必要な手掛かりを取得するのには回数制限があるため、何が重要かを見極めなければなりません。リトライできるので、いろいろ試してみるのもいいでしょう。

現在、中国語(簡体字、繁体字)と英語のみで、日本語サポートはありませんが、ニンテンドースイッチでの発売も予定されているようなので、いずれ日本語訳も入るかと思われます。中国の神話や民間伝承に興味のある方、タイムリープ物が好きな方は、ぜひ本作をプレイしてみてください。

製品情報

『ザ・リワインダー~黄泉からの旅人~』
開発・販売:MistyMountainStudio、Gamera Game
対象OS:Windows、macOS
通常価格:1,520円
サポート言語:中国語(簡体字、繁体字)、英語
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1161170/_/
※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字・繁体字を日本の漢字に置き換えています。

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter


《渡辺仙州》
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