悪夢ホラーADV『Happy Game』―「開発中、どんなドラッグにも手を出していないけどこんなゲームができた」【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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悪夢ホラーADV『Happy Game』―「開発中、どんなドラッグにも手を出していないけどこんなゲームができた」【開発者インタビュー】

ハッピーになれるゲームではありませんので、ご注意ください…

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悪夢ホラーADV『Happy Game』―「開発中、どんなドラッグにも手を出していないけどこんなゲームができた」【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Amanita Design開発、PC/Mac/スイッチ向けに10月28日にリリースされた悪夢ホラーアドベンチャー『Happy Game』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、恐ろしい悪夢を舞台にしたホラーアドベンチャー。プレイヤーは少年の見る悪夢の世界に入り、彼をまた幸福な気持ちにするため、不気味なキャラクターたちと交流したり、ゾッとする環境で心がかき乱されるパズルを解いたりし、3つの悪夢から逃げ出します。日本語にも対応済み。

『Happy Game』は、1,444円で配信中(Steam)


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Jaromír Plachý氏(以下Jaromír)Amanita Designによる最新作のクリエイターを務めましたJaromír Plachýです。私たちはチェコ共和国・プラハを拠点とする小さなインディースタジオで、『マシナリウム』や『サモロスト』といった過去の作品で私たちのことをご存知の方もいるかもしれません。直近ではファミリー向けの作品である『ボタニキュラ』と『チュチェル』を開発しています。

好きなゲームを一つ選ぶのは難しいですね。個人的には、ビジュアルが個性的なゲームが好きです。一番好きなゲームの一つが、『マイエクササイズ』という、日本のクリエイター和田淳氏による作品です。これは、太っちょの少年が腹筋運動をする、というだけのゲームです。プレイヤーがすることは「ボタンを一つ押す」というだけです。私はこの究極のミニマリズムが独創的だと思いますし、こういう変なものが大好きです。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Jaromír何か全く違うことに挑戦する、というのが私の願望でした。一つ前の作品である『チュチェル』は、インタラクティブでおかしなカートゥーンみたいなもので、開発には2年かかったのですが、その開発中に本作の開発もスタートしています。笑顔を長い間続けていると、顔が痙攣することもありますよね。そのため、ユーモア満載のアドベンチャーである『チュチェル』の後には、奇妙で、不気味で、風変わりなゲームを作ることとしたのです。

――本作の特徴を教えてください。

Jaromír本作のユニークさこそが特徴だと思います。本作はコントラストをはっきりと表現しており、だからこそ、この不気味なゲームは『Happy Game』と呼ばれているのです。例えば、本作にはピンク色のウサギが登場します。プレイヤーはそのウサギたちを真っ二つにしたり、愉快でありながら自分の頭が爆発するハート頭のクリーチャーたちと出会ったりします。3つの悪夢を舞台としており、一つ一つが新しいものや新しいクリーチャーをプレイヤーにお届けするのです。これはとても奇妙な夢であり、誰にでも、というものではありませんが、それでも多くの人が共感してしまうのではないでしょうか。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Jaromír実は最近まで、私たちもよくわかりませんでした。本作の最初のアイデアが生まれたのは7年前ですし、私たちスタジオは普段ゲームをやらない人や子供、そのおじいちゃんやおばあちゃんでさえも楽しめる、ファミリー向けのゲームを作ることで知られています。そんな私たちが、突然、誰向けでもないようなゲームを出してしまいました。私たちはプレイヤーの皆さんがどんな反応をするかとても不安な日々を送っていたのです。ところが今からおよそ1年前、本作のゲームプレイトレイラーを公開すると、その反応は素晴らしいものだったのです。そして今、リリース後も、評価は驚くほど良いのです。とは言え、私だったら本作を小さな子供に勧めることはないでしょう。(笑)

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Jaromír本作は私が人生の中で見たり聞いたりしてきた、おとぎ話からホラーまで、あらゆる奇妙で不気味なものを混ぜ合わせています。本作を作っている間に、怖いものがめちゃくちゃ楽しいフェーズに入っていた時期もありました。私は、死後にそのホラーストーリーで人気を博し、今ではカルトクラシックとも呼ばれる、H.P.ラヴクラフトの本を読んでいますし、デイヴィッド・リンチ監督のテレビシリーズ「ツイン・ピークス」や、日本でも知られているチェコのシュールレアリストの芸術家であり映画監督のヤン・シュヴァンクマイエルの影響もあるでしょう。私はいつも、これらの作品から感じる雰囲気や感情を吸収するようにしているのです。私の頭は何年間もあらゆるものをぐつぐつと煮込み続けている大鍋みたいな感じで、その結果出来上がったのが本作なのです。

――新型コロナウイルス感染症による開発への影響はありましたか?

Jaromírラッキーなことにありませんでした。私たちの国は数ヶ月にわたるロックダウンを2回経験しており、長いこと自宅にいなくてはいけませんでした。しかし、私はコロナ以前から自宅で作業をしており、すでに慣れていたのです。今のところ幸いなことに罹患していないので、通常よりも作業できる時間は長くなっています。楽観的になり、何事もポジティブに捉えるようにしないと、心を病んでしまいますし、本作のような悪夢を見てしまいますからね……。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Jaromír大丈夫です!正直いうと、有名な人に配信していただいても、販売数の増加には繋がっていないようです。というのも、私たちのゲームは直線的(リニア)なゲームが多いので、視聴者の方もわざわざ自分で買ってもう一度やりたいとは思わないのでしょう。でも大丈夫です。少なくとも、いろいろな人に本作を知っていただけますし、他の人に本作をオススメしてくれるかもしれないですからね。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Jaromír本インタビューを読んでいただき、ありがとうございます。本作に興味を持っていただけたら嬉しいです!皆さんに知っていただきたいのは、本作の開発中、私はどんなドラッグにも手を出していないということです。あ、でもビールはたくさん飲んでいました。ですので、もし本作をプレイしていただけるのでしたら、1杯や2杯のビールが本作の体験をより強烈なものにするかもしれません。まぁ、その日の夜、どんな夢を見るかは保証できませんが…。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。


《Chandler》

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