プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】

これを機にリアルのプラモデルにハマり始める人も出てくるかも?

連載・特集 特集
プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】
  • プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】
  • プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】
  • プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】
  • プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】
  • プラモ制作シム『Model Builder』―アパートでは「塗装」の臭いがやばく、本作を作ることを決意【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、MoonlitとKuba Wójcik氏開発、PC向けに2月9日にリリースされたプラモ制作シミュレーション『Model Builder』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、様々なプラモデルを組み立てることができるプラモデル制作シミュレーター。プレイヤーはランナーからのパーツ切り出しや筆やエラブラシを使っての塗装などができるほか、デカールの貼り付けや写真撮影も可能。プラモを作ることでストーリーを進めていくキャンペーンモードや、模型をショーケースに飾る要素も搭載。日本語にも対応済みです。Game*Sparkではプロモデラーとしても活躍するライターの視点から見た、プレイレポも掲載中。

『Model Builder』は、2,050円(2月16日までは10%オフの1,845円)で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Kubaポーランド・ワルシャワに住むインディーゲーム開発者のKubaです。毎日『Hades』や『Dead Cells』のようなローグライクばかり遊んでいますが、『ハウスフリッパー』や『Cooking Simulator』のようなシミュレーションゲームも大好きです。こういった私の趣味と、乗り物のプラモデルを作る時間がない父のためにゲームを作りたいという私の夢が融合しました。私のアイデアを気に入ってくれたMoonlit社と協力することとし、結果、出来上がったのが本作になります。私のTwitterはこちらです。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Kuba本作はまず、デジタルプラモデル組み立てゲームのプロトタイプとしてスタートしました。バカげたアイデアのように思いますでしょうか?すでに市場にはPC組み立てゲームやジャガイモ育成ゲームなんていうものもありました。本作はゲーマーにどっぷりと浸ってもらいながら、リラックスしていただくためのゲームです。仕事の後にリラックスしていただくようなツールなのです。ネガティブな感情をすべて吐き出し、内に秘める平穏を感じてみてください。

しかし、ゲームにおいて何よりも大事なことは、遊んで楽しいということです。子供の頃、お店に並ぶ完成したプラモデルに見とれ、気づいたら長い時間が経ってしまっていたという経験はありませんか?本作では、自分の手でそれらを組み立てることができるのです。

本作のアイデアは、私自身のニーズから生まれました。私は自分でプラモデルを作ったことはありませんが、私の父はあり、組み立てを行うための自分の作業場まで持っていたのです。私はその情熱を引き継ぎたいと思いましたが、塗装が問題でした。臭いがやばいのです。アパートの一室でやっていると、家族にもご近所さんにも迷惑がかかってしまいます。十分なスペースもありませんしね。

自分の作業場を持てないとしても、この情熱は大事にしたかったので、これを実現するための別の方法が必要だったのです。

――本作の特徴を教えてください。

Kuba本作はもちろん、実際にプラモデルを組み立てるのと比較できるものではありません。しかし可能な限りそれに近づけることで、様々な理由からこの深い沼にハマれない人たちにとって、本作は一つの選択肢となるでしょう。すでにこの沼にハマっている人にとっても、本作のクールな要素は気に入っていただけるのではないでしょうか。

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Kubaプラモデル作りが好きな人には本作を楽しんでいただけるでしょう。この趣味の幅を広げつつ、作業場から離れていても練習することができます。これから作るものの実験にもなるのではないかと思います。しかしまた、本作はリラックスできるゲームを欲している人にも魅力的なものでしょう。最近はそのようなゲームもあまりありませんからね。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Kuba本作は主にポップカルチャーから影響を受けており、たくさんのイースターエッグが隠されています。歴史的なもののプラモデルだけでなく、2つの「スター」から始まる有名フランチャイズからインスパイアされたものも登場します。アニメが好きな方向けには、有名な赤いバイクやガンダムを組み立てることもできます。歴史マニアの方には、時代別のプラモデルを遊んでいただくこともできます。30以上のプラモデルが用意されており、どれもが開発メンバーの好きなものから影響を受けたものとなっています。市場には本作のようなシミュレーションゲームはありませんので、すべてのアイデアが開発チームオリジナルのものとなっています。

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Kuba私の意見ですが、ほんの少しだけ開発に影響がありました。すでにリモートで作業をしているメンバーも数人おり、自宅からでも作業ができるインフラは整っていました。クラウドサーバーやタスク管理も準備ができていたので、当初からアドバンテージを得ることができました。開発当初から作ったものを他のプレイヤーとシェアできる機能は搭載予定でしたが、パンデミックにより、バーチャルの棚やフォトブースを用意する意味がよりはっきりとしたのです。多くのリアルな展示会が中止になってしまったので、本作はプラモデルコミュニティに貢献する役割も果たせると思っています。プラモデルが大好きな人たちをサポートするプラットフォームになることも、私たちの目標の一つなのです。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Kubaはい、インフルエンサーの方たちと協力するのは歓迎です。私たちの哲学はシンプルです。購入していただければ、その分はちゃんと楽しんでください、というものです。また、インフルエンサーでない方も、ぜひ私たちやコミュニティの他の人たちと作ったものをシェアしてみてください。本作では素晴らしい塗装ができますので、皆さんのクリエイティビティをぜひ見てみたいのです。本作にはゲーム内のフォトブースがあり、本当に素晴らしい写真が撮れるようになっています。ぜひお友達や世界中の人たちとシェアしてみてくださいね。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Kuba本作を楽しんでいただけると嬉しいですし、本作を遊ぶことで良い時間を過ごしていただけると、これ以上のことはありません。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

《Chandler》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

連載・特集 アクセスランキング

アクセスランキングをもっと見る

page top