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街も人も事件も自動生成!オープンワールド探偵シム『Shadows of Doubt』名探偵スパくんの事件簿#1【プレイレポ】

事件だけでなく、その舞台となる街、そこに住む人々、その人生までもが作り出される本作。その魅力を探偵スパくんが活躍する物語仕立てでご紹介します。

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街も人も事件も自動生成!オープンワールド探偵シム『Shadows of Doubt』名探偵スパくんの事件簿#1【プレイレポ】
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  • 『Shadows of Doubt』
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Shadows of Doubt Early Access Launch Trailer

今回ご紹介する『Shadows of Doubt』は、4月24日に早期アクセスが開始されたオープンワールド探偵シミュレーションです。開発を手がけるのはColePowered Games。舞台はサイバーパンクSFの世界観で描かれる架空の1979年で、世界はすべてボクセルで表現されます。プレイヤーは探偵となり、自動生成された街で毎回展開の変わる難事件を解決に導きます。

特筆すべき点は、自動生成されるのが事件だけに留まらないことでしょう。本作では事件の舞台となる街、そこに住む人々、その人生までもが丸ごと作り出されます。世界自体が変わるので登場人物の人間関係も変わり、事件解決の道筋も変わるのだから驚きです。その結果、プレイヤーが体験する事件は毎回違った展開を見せることになります。固有名詞でのネタバレの心配が少ないので動画配信を利用して多人数でワイワイ推理するのも楽しいでしょう。

また、本作はできることの選択肢が豊富で、プレイの自由度が驚くほど高いのも特徴です。その魅力を余すことなくお伝えするため、今回のプレイレポでは実際のプレイの様子をスパくんを主人公にした物語仕立てでご紹介します。サイバーパンクの暗黒世界で、スパくんはいったいどんな目にあうのでしょうか。なお、殺人事件以外も本作には存在しています。そちらについては別プレイレポをご覧ください。


名探偵スパくん

ゲームを開始すると、最初にサンドボックスとチュートリアルのどちらを選ぶか尋ねられます。本作はできることが非常に多いので、ゲームの基本に慣れるためにもチュートリアル用の特別な事件「草木も眠る丑三つ時」を一度はプレイしましょう。登場人物などは異なれど事件の内容の大半は固定の事件が展開します。チュートリアルからプレイしてそのままサンドボックスに移行することも可能です。

今回のプレイレポでは、ゲーム開始時の設定で街の大きさを「小さい」、ゲームの長さを「とても短い」に変更しています。ゲーム難易度はデフォルトの「イージー」のままです。

本格的な探偵物語を紹介する前に、まずはゲームシステムの説明を兼ねたショートストーリーをご覧ください。

スパくんはゲムスパ市で活動する探偵です。しかし、今はわずかばかりの探偵道具と小銭しか持っていません。季節は冬。夕暮れ時のストリートには冷たい風が吹きすさびます。

ゲーム開始早々、殺人事件発生の連絡が入りました。この世界には事件が発生すると即座に探偵に伝達される仕組みがあります。しかし、行政との迅速な連携はそこまで。最終的に事件を解決するには役所で「殺人事件解決書類」を手に入れ、必要事項を記入して提出しなければなりません。必須の記入項目は犯人の氏名だけで、その他に犯人が現場にいた証拠や犯行に使われた凶器を特定すれば報酬が上乗せされます。これが実質的な個々の殺人事件のクリア条件です。

事件の現場はアパートの13階。書類を取りに役所へ寄り道したスパくんは現場に乗り込むのが遅れました。部屋の入口にはすでに規制線が張られ、外には物々しい装備に身を固めた見張りが立っています。

「あれは……擁民官スパ!」

擁民官は企業が後援するセキュリティ要員です。警察官と同じような役割ですが、捜査は外注していて自分では行いません。他のサイバーパンク世界と同じく、この世界でも巨大企業の力は大きいようです。

スパくんが規制線を超えて部屋に入ろうとすると不法侵入の警告音が鳴りました。不法侵入とみなされている間は攻撃される恐れがあります。擁民官がこちらをじっと見ていることに気づき、スパくんはあわてて部屋の外に出ました。

スパくんの苦悩

現場に入らないと捜査を始められないスパ……まずは平和的に話し合いで解決スパ!

スパくんは擁民官と交渉しようとしますが、相手にしてもらえません。賄賂を渡してもダメでした。プレイヤーはNPC(プレイヤー以外のキャラクター)と会話することができます。会話は選択肢を選ぶ形式で、質問や商品の購入が可能です。NPC同士の会話が周囲に聞こえてくることもあります。会話は文字だけで表現され、音声はありません。

正面から入れないならこっそり潜入するスパ!……でも、どこから入ればいいスパ?

事件現場はアパートの13階で、フロアに部屋は1室しかありませんでした。しかも、部屋の入口は1つしかなく、13階なので窓から入るわけにもいきません。頼みの綱の通気口は擁民官の真上に1つだけです。普通は侵入や脱出に複数の経路が選べますが、この時はこっそり潜入する方法を思いつきませんでした。

こうなったら奥の手スパ。警報のボタンを押してダッシュで逃げるスパ!

アパートの警報装置を作動させて擁民官をおびき出そうとしたスパくんでしたが、任務に忠実な擁民官は入口の前を動こうとせず失敗に終わりました。ゲーム内には多数のオブジェクトが存在し、調べたり、拾ったりと、一般的なオープンワールドRPGのような豊富なアクションが可能です。

もしかして、擁民官を無視して強行突破すれば中に入れるスパ?

意を決して事件現場に突入したものの、背後から擁民官に銃撃されて病院送りになりました。こちらから見張りに殴りかかっても反撃されて大怪我です。本作では大量のダメージを受けても死んでゲームオーバーにはなりませんが、いわゆる「デスペナ」として病院に運ばれて治療費を請求されます。最後の手段として戦闘を行うこともできますが、主人公はこぶし以外の武器を使わない主義らしく、銃は持てども鈍器としてしか使えず撃てません。

この階から潜入できないなら、別の階から迂回すればいいスパ!

1階上の通気口から室内に入り、現場に迂回する道を探そうとしましたが、侵入した部屋の住民に発見されて殴り合いに発展。ただの強盗になってしまいました。街の住民はそれぞれ朝起きて出勤し、夜家に帰って寝るといった生活パターンを持っています。住民の行動をよく調べてから潜入すれば成功したかもしれませんが、スパくんはそこまで気が回りませんでした。

見張りがいなくなるまで待ってやるスパ。根比べスパ!

擁民官が姿を消すタイミングがないかと一晩中見張っていたものの、一向に現場から動く気配がありません。交代も来ないようです。根比べはスパくんの完全敗北に終わりました。

ついにあきらめて事件現場をあとにしたスパくん。深夜の街は雪が降りしきり、所持金はほとんどありません。しかも、気がつけば「喉の渇き」「空腹」「寒い」「臭い」といったステータスが発生していて、朝まで生き延びられるかさえ心配になってきました。本作にはサバイバル要素があり、飲食などさまざまな要因でステータスが変化します。

殺人事件が捜査できないならバイトで稼ごうと、ダイナーの掲示板に貼ってあった求人票に電話をかけたスパくんでしたが、危うく窃盗の片棒を担がされそうになって逃げ出しました。

「こんな世界はもう嫌スパ!」

サイバーパンクチックなディストピア世界を前にスパくんは成功する前に投げ出してしまいましたが、見張りを回避する方法だけでもこれだけのバリエーションを思いつきました。本作はオープンワールドとしてかなり自由度が高いと言えるでしょう。

次のページでは探偵スパくんに別の世界に転生してもらい、本作の肝とも言える捜査と推理の流れをご紹介します。

運命の瞬間…!スパくんは果たしてここにたどり着けるのか!?


《FUN》

遊ぶより創る時間の方が長いかも FUN

元ゲームプログラマー。得意分野はストラテジーゲーム。ゲームライターとして活動する傍ら、Modの制作や有志日本語化に携わっています。代表作は『Crusader Kings III』の戦国Mod「Shogunate」。

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