「デジタル・デビル・ストーリー」シリーズなどを執筆し『女神転生』シリーズの原作者として知られる西谷史氏が、PC-88やMSXなどで発売された日本テレネット版(以下、テレネット版)『デジタル・デビル物語 女神転生』の移植に前向きな姿勢を示しています。
西谷氏が「女神転生」の権利を一元管理できるように
西谷氏によると昨年、「高名な作家のMさん」と元日本テレネットの人物から、テレネット版『女神転生』を再発売したいという申し出があったそうですが、その時は気が進まなかったため断ったとのこと。その当時西谷氏は映像に関する権利を保持していなかったため、一切の発言を控えていたそうです。
しかしその後の2023年4月、長い間「女神転生」の版権を管理していた代理人から、残っていたすべての権利を返すという連絡があり、西谷氏が一元管理できるようになりました。そのため、テレネット版『女神転生』の移植にあたって同氏の許可が必要である場合、新たな作業が発生しない限り対価なしで喜んで許諾すると述べました。
ただし西谷氏のクレジットの書き方には注文を入れるということ、そして『真・女神転生』シリーズを展開するアトラスの権利を侵害しないかは版権側が確認し、他社の承認が必要な場合は移植する側がやることを条件として挙げました。
そもそもテレネット版『女神転生』は、広く知られているファミコン版『女神転生』や『真・女神転生』シリーズといったアトラスが手掛けたRPGとは大きく異なる、見下ろし型アクションゲーム作品です。ファミコン版第1作目より数ヶ月早く発売されており、より原作に近い世界設定やシナリオで作られています。
「プロジェクトEGG」のD4エンタープライズが早速声掛け
これに対し、レトロゲームの復刻事業で知られるD4エンタープライズが声を掛けます。同社が運営する「プロジェクトEGG」はレトロなPC・ゲーム機のタイトルを数多く復刻しており、西谷氏によると「プロジェクトEGGで復刻してもらえると良いけど」という声もあったそうです。
また、同社によって西谷氏以外にも複数の会社・権利者が存在することが判明しました。そのため、この件に進展があった際には西谷氏に関することのみ改めてTwitterで報告されるとのことです。