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幻想郷の迷宮を巡る奇妙な旅へ出発しよう!『東方 Artificial Dream in Arcadia』プレイレポ

グラフィック・ゲームシステムともに『真・女神転生』シリーズを彷彿とさせる、東方二次創作DRPG『東方 Artificial Dream in Arcadia』のプレイレポートをお届けします。

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幻想郷の迷宮を巡る奇妙な旅へ出発しよう!『東方 Artificial Dream in Arcadia』プレイレポ
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程よい暖かさの中で、ついついうたた寝をしてしまいそうになる昨今。皆様いかがお過ごしでしょうか。今回はBar Holographic Otakuが開発・販売を手掛ける、東方二次創作DRPG『東方 Artificial Dream in Arcadia』のプレイレポートをお届けします。

『東方 Artificial Dream in Arcadia』とは


本作は『東方Project』の世界観を用いた二次創作ゲームで、同シリーズの主な舞台となる「幻想郷」と「外の世界(現実世界)」を眠ることにより行き来できる特殊能力を持つ女子高生「宇佐見菫子」を主人公とする3DダンジョンRPGとなります。

ある日幻想郷に突如として現れた巨大なモノリス。時を同じくして、幻想郷の住人にそっくりだが、喋らないし意思も持たないクローン「スリーパー」が大量出現するようになりました。

そして、主人公である菫子の持っているスマートフォンにいつの間にか見知らぬアプリケーションがインストールされていることに気付きます。スリーパーたちを捕獲する「ハイジャック」機能に、捕獲したスリーパーを召喚・使役する機能……これらの機能を活かし、幻想郷中に溢れるスリーパーを時には撃破、時には仲間に引き入れながら今回の異変解決を目指すことになります。

ドット絵やゲームシステムから溢れる『真・女神転生』リスペクト

本作はオーソドックスな3DダンジョンRPGを踏襲していますが、その中でも『真・女神転生』シリーズへのリスペクトが明確に現れています。

例えばダンジョン内にある宝箱を発見したときや、階段の配置された部屋に入ったときの画面構成は完全にSFCの『真・女神転生』そのものですし、先述したスマートフォンのアプリを用いて敵を捕獲・召喚・使役する……という設定は『真・女神転生』シリーズのキーワードである「悪魔召喚プログラム」を彷彿とさせます。全体的なドット絵も同シリーズを思わせる感じに仕上がっています。

また、ダンジョン内に点在する「ターミナル」では悪魔合体ならぬ「スリーパー合体」ができ、合体元のスリーパーのスキルを引き継いだ新たなスリーパーを生み出すことができます。いわゆる「悪魔全書(資金を払う事で一度仲間にした敵を再度仲間に入れられる)」に相当するシステムも実装されており、合体の面白さは元ネタの『真・女神転生』シリーズに負けず劣らずとなっています。

敵を仲間に引き入れたい?ならば弾幕戦だ

先述の通り、本作のゲームシステムは『真・女神転生』シリーズに類似していますが、同シリーズとは一線を画す点もあります。それが敵を仲間に引き入れるための「ハイジャック」システムです。

本作のザコ敵として出現する「スリーパー」は意志を持たないという設定のため、『真・女神転生』シリーズのように交渉して仲間に引き入れる……という事ができません。ならばどうやって仲間に引き入れるのかというと、敵を倒したり弱点を突いたりして得られる「SP(スペシャルポイント)」を一定量消費して放つ「ハイジャック」コマンドを使います。

このコマンドを使用すると、戦闘画面が突如横スクロールシューティングゲームのような構成になり、敵が弾幕を放ってくるようになります。うまく弾幕を回避しながら敵の撃墜に成功すると、仲間に引き入れることができるのです。この辺りの弾幕戦はまさしく『東方Project』の二次創作にふさわしいシステムだと言えるでしょう。

なお、敵のHPを減らしてから「ハイジャック」を仕掛けると敵の弾幕が薄くなるので、シューティングがあまり得意でない方はできるだけHPを削ってから弾幕戦に入ることをおススメします。

意外と厳しいボス戦。耐性とスキル構成が攻略のカギだ

ダンジョンの最深部ではボスキャラクター(「スリーパー」ではないオリジナル)が待ち構えており、1ターン複数回行動に強力な特技と、ザコたちとは一線を画す強さを誇ります。最初のボスとなる霊烏路空(原作『東方地霊殿』ではラスボスでした)は強力な全体火炎攻撃を連射してきまして、対策なしだとあっという間にパーティが消し炭になります。

これに対抗するためには、ボスの使用する属性への耐性強化が不可欠です。本作では仲間にしたスリーパーの持つ耐性やスキルを主人公に移植できるので(このあたりは『真・女神転生V』の「写し身」に近いですね)、この時点で火炎無効・吸収を持つキスメ・お燐・空あたりの耐性を菫子に移植し、またボス戦時に召喚する3体の仲間も火炎無効・吸収で固めると良いでしょう。このあたりのボス戦のパーティ編成のパズル的面白さは、『真・女神転生 STRANGE JOURNEY』に通じるところがあります。

『真・女神転生』リスペクトと東方二次創作が上手くかみ合った一品

他にも本作独自のシステムとしては、「電池」システム。本作の仲間スリーパーはスマートフォンのアプリケーションを利用して召喚しているという設定であり、仲間を出していると数歩おきに画面左上に配置された電池残量が減っていきます。そして電池残量が0%になると、仲間の召喚が解除されてしまう上、オートマッピングを参照することも出来なくなってしまい大ピンチに陥ります。

幸い電池残量をわずかに回復するサブバッテリーが安価に購入できるので、これを常に持ち歩いておきましょう。なお、この要素は『真・女神転生』シリーズにおける「マグネタイト」の扱いを上手くアレンジしたものと言えます。

何はともあれ、ゲームの各所から感じられる『真・女神転生』シリーズへのリスペクトと、『東方Project』の二次創作における設定が本作では絶妙にかみ合っている感があります。3DダンジョンRPG時代の『真・女神転生』ファンなら、『東方Project』を知らなくてもプレイする価値は充分にあると筆者は思います。

スパくんのひとこと



海外からここまで『真・女神転生』と『東方Project』への愛が溢れるゲームが出てくるとは思わなかったスパ!



タイトル:東方 Artificial Dream in Arcadia
対応機種:PC(Steam
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2023年9月23日
著者プレイ時間:4時間
サブスク配信有無:
価格:1,200円(税込)(Steam)(2023年9月30日まで1,080円)
※製品情報は記事執筆時点のもの

ライター:ずんこ。

ライター/石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

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