Game*Sparkレビューラウンドアップ:『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』―「大型武装ヘリ」や「スタッガー」をどう評価した?合計VI本のレビューを総括!最終スコアも発表 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビューラウンドアップ:『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』―「大型武装ヘリ」や「スタッガー」をどう評価した?合計VI本のレビューを総括!最終スコアも発表

ライター・編集部の総力戦となったVI本レビューを総括してお届け!

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Game*Sparkレビューラウンドアップ:『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』―「大型武装ヘリ」や「スタッガー」をどう評価した?合計VI本のレビューを総括!最終スコアも発表
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発売から一ヶ月以上が経った今もファンの間で注目を集めている『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』。10年越しに発売されたシリーズ最新作は初心者・上級者問わず多くのゲーマーの心を掴み、その熱はいまだ冷めません。

“ロボゲーに強い”と自負するゲームメディア・Game*Sparkとしては、『AC6』にちなみ「VI」本のレビューを掲載しました。普段は星3つで評価しているGame*Sparkレビューですが、今回はすべてのレビューで10点満点制を採用しています。

本稿では、ゲーム内の特徴的なポイントを含め各レビューの内容を総括し、Game*Sparkとしての最終的なスコアも60点満点で決定してお届けします。主にゲームプレイ面に着目してまとめているので、ストーリーを含めた総合的な評価は元記事をご覧ください。なお、いずれのレビューもバランス調整前のバージョンのプレイに基づいています。

「アセンブル」と「攻略」が最も密接に結びついたシリーズ最新作(文章書く彦)

まずは6本のレビューの先陣を切ったのは、シリーズへの思い入れも深い文章書く彦のレビューです。メディア向け先行試遊会や事前プレビュー記事を執筆しており、あまり先入観のない状態で一周目クリアを果たしています。

このレビューのスコアは10点中9点ほぼ完璧な『アーマード・コア』の続編であると評しており、過去作の主要スタッフが離れたり一線を退いたりした中、今現在のフロム・ソフトウェアが出すナンバリング新作というものに向き合っていると述べています。

難度の高さに対して「『AC』っぽくない」と思うことはまったくなかったものの、チュートリアルで戦う強力なボス「惑星封鎖機構大型武装ヘリ(以下、大型武装ヘリ)」については「意地悪すぎる」と感じていました。この戦闘では強いとはいえない機体で限られた戦法も限られているため、怒りを覚えるユーザーへも理解を示しています。

本作における特徴的なシステム「スタッガー」については、このシステムに始まりこのシステムに終わると述べ、筆者の腕前では「相手が強い攻撃を出す前にそれ以上の強い力で封殺する」というような勝ち方になりがちだったそう。強武器を使ったらあっけなく倒せるということもあり「精密でない」という点を指摘しており、そこに賛否が生まれそうだとしているものの、このバランスは極めて好ましく、常に楽しくプレイできたといいます。


復帰傭兵でも楽しめる? “死にゲー”好きから見たら? 期待の最新作を一味違う視点でチェック(臥待 弦)

臥待 弦は、過去作で一度シリーズから離れたユーザーや『DARK SOULS』『SEKIRO』『ELDEN RING』など死にゲーを遊んできたプレイヤーという視点からのレビューとなっています。筆者は初代と『プロジェクトファンタズマ』をプレイしたものの、『2』のスピード感についていけず断念。しかし、『キングスフィールドII』や『デモンズソウル』から3DアクションRPGにのめり込んだユーザーです。

このレビューのスコアは10点中9点「死にゲーではあるが、“ソウル系”とは異なる」という点は強調しつつも、アセンブルと発想、そしてトライ&エラーで乗り越えられ、リトライ性も高いことからシリーズ復帰者のみならず“死にゲー”に慣れていない新規にもおすすめできると評価。初期作で離脱した筆者にとってはかつて感じたロボゲーへのロマンを存分に感じられるともしています。

「大型武装ヘリ」については、もう少し乗り越えやすくてもよかったかもしれないと評価。本作は全体的にどれだけ手を尽くしても一定水準以上の腕前が求められるため、死に覚えが苦痛だとこのボスでつまづく可能性もあると述べています。一方で安易に弱くすると本作および“死にゲー”の魅力である達成感も味わえなくなるため、一長一短であるとしています。


ACの世界観に憧れて会社を起業してしまったレイヴンによるレビュー(OGA)

『AC3』の世界観に心を掴まれ、会社員からフリーランス、そして会社を起業をするというヘヴィな経歴を持つOGAのレビューです。

スコアは10点中7点で、高得点ではありつつもGame*Spark掲載レビューの中で最も低いスコアに。「面白いゲーム」には到達しておらず、あくまで「面白いメカACT・面白いAC」の範囲に留まっていると厳しい評価。武器リロードやクールダウンの仕様をはじめとしたいくつかのゲームプレイ要素を批判し、「面白いゲーム」に到達できる要素はあったように感じるとしました。一方で、何かしらの欠点を抱えていた過去作と比べると無難に仕上がっており、シリーズとしては最高傑作といえるとも評しています。

多くのユーザーが苦しんだ「大型武装ヘリ」や「特務無人機体バルテウス」といったボスの強さについては、総じて問題ないとジャッジ。新システムやリトライ機能によって道中は好きな機体、ボスでは攻略特価の機体に切り替えて難易度を相対化させられると述べています。

一方でミッション選択システムを生かしきれていないという批判も。難しいミッションを回避もしくは迂回して別ルートで攻略ができるようになっていないという点を挙げ、「魅力を実感する前に離脱するリスクが高まっていると考えると、もったいない」と述べています。

スタッガーについては過去シリーズで課題となっていた「爽快感の得づらさ」を解決するものであると評価しており、「過去作にはもう戻れないかもしれない」とシリーズの現代化を評価しました。一方で「スタッガーを狙う」ことに終始したシステムは“メカカスタマイズゲーム”として議論の余地があると見ています。「スタッガーの気持ちよさを味わせたい」というデザインの方向性には一定の理解を示しつつも、従来のファンであればあるほど多様性に掛けると述べています。


「難しそう」「ロボあんま興味ない」…偏見を持っていたロボゲー初心者は楽しめたのか?(みお)

これまでとは打って変わって、『AC』はもちろんロボットというコンテンツにこれまで興味を持てなかった筆者のレビューです。「機動戦士ガンダム」シリーズもほぼ観たことがなく、ゲームもほぼプレイしていない状態。しかも、「ロボ興味ない」「ストーリー難しそう」という偏見まで持っていたプレイヤーから見たレビューとなっています。

スコアは10点中9点手強いボスが多数待ち構えているものの、本作が持つ爽快感にアクションゲームファンとして心を奪われたと評価し、「普段アクションをプレイするゲーマーは不必要に身構えなくていい」と述べました。ボス撃破時のスローモーやアセンブルを含む充実したカスタマイズ要素には、ロボ系コンテンツに魅力を感じたことがない筆者でもグッとくる瞬間が何度かあり、素直にカッコイイと感じました。

一方で、チャプター2までの資金バランスには難があると批判。序盤は得られる資金が少なく限られたパーツ・武器しか所持できないものの、頭を抱えるほど難しいボスによってどん詰まりしやすい印象。パーツ売却や過去ミッション再プレイである程度解決できるものの、やり直しへの抵抗感や面倒臭さによってあまりやる気が起きず「高難度」という魅力と「アセンブル」という魅力が噛み合っていない感覚を覚えました。

しかし「大型武装ヘリ」については初心者という立場の筆者にとっては良い経験。アセンブルは未開放であるものの、このボスが第一関門として立ちはだかることによって、UIの見方や攻撃の避け方、敵機への近づき方などを学ぶフェーズとして優れていると感じました。

スタッガーも極めて強い爽快感を生んでおり、手強いボス戦を含め非常に強いカタルシスを感じられるため、アクションゲームとして価値のある体験をもたらしています。「いけそうでいけない感」も絶妙で、徐々にアセンブルで改良を重ねる楽しさも評価しました。


これぞ「ロボゲー」の極北、様々な“経験”を積み上げた最新作に古参・新規選ばず死角なし(K.K.)

次はロボゲーもSFも『アーマード・コア』も大好きだという本作の魅力がどストライクなK.K.のレビューです。『3』から初代まで遡り、その後も『AC』沼にどっぷり浸かった遍歴を持ち、イチオシ作品は『ラストレイヴン』であるといいます。

スコアは10点中9点ロボゲーの老舗たる実績だけでなく、フロム・ソフトウェアらしい高難度な他作品の経験を活かし「より面白い作品を目指す」という心意気をひしひしと感じると評価。全体的に万人向けに寄せられてはいるものの、エフェクトなどの演出面が最高でロボ好きのツボを押してくる作品に仕上がっていると述べています。キーボード+マウスや充実したキーコンフィグなど過去作と比較して便利になった部分にも言及しており、高く評価しています。

「大型武装ヘリ」には遮蔽物による射線管理や敵の攻撃を見極めた上での回避といった基礎テクニックを徹底的に教えてくれる良いボスであると評価。全体としては、敗北を重ねても心を折ることなく、アセンブルや立ち回りの試行錯誤などを楽しめるかが鍵であると述べています。

スタッガーを始めとしたいくつかの要素についてはどこか他作品での既視感があるような要素も多く、過去作の経験を活かした新作という点では一長一短である模様。全体的に『AC』らしさが薄まっていると感じるところもあったようです。


カジュアル目線でも楽しい試行錯誤と、魅力溢れるキャラ物語にやっぱり脳を焼かれた(麦秋)

最後に出た麦秋氏のレビューは、3周プレイでミッションをすべて制覇し、フルに本作を楽しんだ上でのレビューとなります。筆者はある程度シリーズ経験者ではありますが、オフラインに軸足を置いたカジュアル寄りの視点からのレビューとなっています。

スコアは10点中8点試行錯誤による楽しさを追求したレベルデザインや、ロボ好きのツボを突く演出の数々を評価し、隅々まで夢中にさせてくれると評価しており、全体的に素晴らしいゲーム体験となったようです。

「大型武装ヘリ」については戦いのイロハを叩き込んでくれる位置づけになっており、ストロングスタイルなチュートリアルになっているとコメント。もうひとつ強力なボス「バルテウス」ではスタッガーを軸に戦闘スタイルを構築し、徐々に試行錯誤を積み重ねた果てに撃破できたボスであったため、まるでパズルを解いたようなスッキリさを味わえたと述べています。

一方で良い点と悪い点が“表裏一体”であることを指摘しており、序盤に使える武器がある程度定められているのはコアバリューである「試行錯誤」を損なわないためのデザインだとする一方で、色々な武器を試したいユーザーには不満かもしれないといいます。また、スタッガーが重要視されている以上衝撃力に全振りした機体構成にすると大概はなんとかなってしまう……という点は“救済措置”と取るか、“偏った調整”だと取るかで意見が分かれるかもしれないと述べています。



以上すべてのレビューを総合したGame*Sparkとしての総合スコアは、60点満点中51点となりました。編集部やライターの総力を尽くした濃密なレビュー群となりましたが、1本のゲームを複数の立場から紐解くという試みはお楽しみいただけたでしょうか。ちなみに、Game*Sparkでは『ゼルダの伝説 TotK』でもアプローチを変えたレビューを2本、『サイバーパンク2077』でもプラットフォーム毎に2本掲載しています。





今後も大作・注目作が発売される際には複数本のレビューを検討してまいりますので、どうか楽しみにしていただけると幸いです。また、「Game*Sparkレビュー」についてご意見がございましたら、ぜひコメント欄までお寄せください!


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《みお》

超雑食の若年ゲーマー みお

2021年3月よりフリーでゲームライターをしています。現在はGame*SparkとIGN JAPANで活動し、稀にINSIDEにてニュース記事を執筆しています。お仕事募集中。ゲームの趣味は雑食で、気になったものはクラシックゲームから新しいゲームまで何でも手を出します。主食はシューター、ADV、任天堂作品など。ジャンルやフランチャイズの歴史を辿るのも好きです。ゲーム以外では日本語のロックやアメコミ映画・コメディ映画、髪の長いお兄さんが好きです。

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