今回はDigital Sunがデベロッパーを、Hooded Horseがパブリッシャーを担い、2024年7月22日にSteamにてWindows PC向けに早期アクセス版をリリースしたタワーディフェンスRTS『Cataclismo カタクリズモ』をご紹介。
『Cataclismo カタクリズモ』とは?

本作は、とあるファンタジー世界で破滅の運命に翻弄される人類を導き、霧魔と呼ばれるモンスターの大群を迎え撃ちつつ、なんとか明日へ生き延びようと奮闘するタワーディフェンス系ゲーム。

ジャンルに関してやや曖昧な書き方になってしまっているのには理由があって、本作を構成する要素を抜き出してみるとタワーディフェンス以外にも「RTS」「資源管理」「探索収取」といった具合で、それぞれがそこそこのウェイトを持っているんです。
そのため簡単にストラテジーですと言い切るのもなんだか違うようで、じゃあ資源管理系の都市開発ゲームですというのもちょっと違う。各ジャンルの美味しいところを上手にまとめたゲーム、というのが本作の特徴だと考えます。

早期アクセスでありながら、プレイバリューはたっぷり用意されており、序盤のチュートリアルでも十分に濃ゆいプレイ体験だった本作。しかもそれ以外にエンドレスモードやマップエディタモードなど、この手の箱庭遊びが大好きなプレイヤー垂涎のモードもしっかり実装されているので、硬め濃いめ多めのラーメン大盛りといったところではないでしょうか(錯乱)。血糖値を気にしながらさっそくやってまいりましょう。

操作・設定・言語について

本作は主にマウス&キーボードで操作します。コントローラーも接続することはできましたが、マウスカーソルをスティック傾斜で動かして云々な操作だったので、今回の執筆にあたり筆者はキーマウを選択。画面内のあちこちをクリックしてはドラッグする動作が多く、操作方法はそれに最適化された感じですね。

その他設定項目については、オーソドックスなものが並びつつもそこそこ細かい部分まで調整可能になっています。なお言語は日本語にバッチリ対応。特に大きな違和感もなくプレイできました。
本編開始

さあ始まりました『Cataclismo カタクリズモ』。やることが多そうなので、まずはチュートリアルを遊んで本作の勘所を掴んでいきたいと思います。ゲームの基本的な流れとしては、土地や周辺環境がそれぞれ異なるステージにおいて、昼夜を挟んで準備パートと戦闘パートを繰り返しつつ、寄せては返す敵の猛攻を凌いでいくというもの。

戦闘パートでは、各ユニットを細かく動かして臨機応変に対応していきますが、最初からそれをアテにしてしまうと”高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に云々”という、結果として行き当たりばったりなコトになりがち。そのため攻略の肝としては、準備パートでどれだけ賢く立ち回れるのか、という戦略部分になってきます。

その意味において、序盤の準備パートでは、とにかく拠点を取り囲むように壁やら罠やらを急ぎ建築する必要があります。そうしないと防衛対象に敵が群がってをあっという間に破壊してしまうのです。なかなかどうしてしっかりとした戦術および戦略が求められる本作。

壁となるブロックを互い違いに食い込むよう設置することで、敵の攻撃を分散させたり、またはあえて破壊させることで崩落を誘い一網打尽にしたりするなど、なるべく侵攻を阻むような入り組んだ作りの門を作りたいところですが、そうなると今度は手持ちの資源をどうやりくりするかという事を考えねばなりません。自然環境および地形を利用して節約するのも良いでしょう。

建造物物は木材、石材を消費していくので、資源の確保は本当に急務です。製材所などの小屋を建てて、時間経過ごとに継続して資源を得られるようにすると良いでしょう。また余裕があれば周辺を探索して資源厚めをするのも大事です。ともあれこのように、人口の増加、酸素の供給など、準備パートでは「とにかく戦闘に向けてどれだけ仕込みができるか」が全て。個人的にはここであれこれ頭を悩ませて「これだ!」と思う形に拠点を固めていく過程が楽しかったですね。

キャンペーンモードを通して、だいたいゲームにも慣れてきたので、他のモードも見てみます。「エンドレスモード」「スカーミッシュ」「サンドボックスモード」、そして「ステージエディター」といった機能がありますね。

前2つのモードの内容は、大筋としては似ているものの一部が少し異なり、エンドレスモードは、ランダムで生成されるマップで生き残り続けるのがルールで、スカーミッシュは与えられた条件下でどこまで生き残れるのかを試します。


サンドボックスモードは、資源も人も敵も自由自在に配置できるので、自分だけの箱庭を組み上げてその生態(?)を観察したり、または攻略の有効打になり得る防壁の組み方やユニットの置き方を試すといった「試行錯誤」を楽しむことができますね。

そして本作を遊び尽くして行き着くところまで行ってしまった玄人プレイヤーにおかれましては、ステージエディターでオリジナルステージを作り、それをコミュニティにアップして共有する……といった楽しみ方も可能です。

こうして記事を書きながら改めて振り返ると、本作は早期アクセスにも関わらず、現時点で本当に濃密なプレイ体験を提供してくれていると思います。今年のお盆休みはどうでしょう、本作でちょっと人類存亡の危機をかけてタワーディフェンスと洒落込みませんか。
タイトル:『Cataclismo カタクリズモ』
対応機種:Windows PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:Windows PC(Steam)
発売日:2024年7月22日
著者プレイ時間:3時間
サブスク配信有無:記事執筆時点においては、無し
価格:3,980円(2024年8月6日まで3,184円のセール中)
※製品情報は記事執筆時点のもの
スパくんのひとこと
一見、大量に管理する項目が多いように見えて意外とシンプルに纏まっているのが遊びやすさになっているスパ!
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