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「ゲームを殺すな!」EUでオンラインゲームのサービス終了後も継続してプレイできるようにする署名活動が実施、新たな法律の制定目指す

完全に遊べなくなることを防ぐ活動。

ニュース ゲーム業界
Christian Petersen/Getty Images North America/ゲッティイメージズ
  • Christian Petersen/Getty Images North America/ゲッティイメージズ

オンライン要素が伴うゲームはこれまで多数発売されてきましたが、一方でサービスを提供する会社の判断で運営が終了し、ゲームのプレイすらも叶わなくなるケースが多数見られます。もちろんそこに至る判断にはメーカー側の状況もあるわけですが、ユーザーからは必ずしも納得できるものではありません。EUではそんな状況を有利にしたいユーザー視点での署名活動が行なわれています。

終了後も何らかの形でプレイできるように…

Stop Killing Games」と題されたこの活動は、消費者の基本的な権利を守るため、ゲームの終了後も何らかの形でユーザーがプレイできるようにすることを求めるものです。現在のゲーム業界ではパブリッシャーが管理するサーバーに依存するように設計されたゲームが多く、パブリッシャーの決定によってゲームへのアクセスが失われてしまうということを問題としています。

この活動のポイントは、サービスを終了すること自体を問題にしているわけではないという点。サービスを終了しないことが現実的でないことは認めていますが、一方で購入および課金したユーザーから奪うことが無いよう、終了後に一切のアクセスができなくなることを防ぐことが目的です。

このプロジェクトいわく「責任ある形」で終了した例も。対戦ドッジボール『ノックアウトシティ』はSteamにてプライベートサーバーで遊べるバージョンが配信、『ロックマンX DiVE』は『オフライン』が配信されているなどが挙げられています。このプロジェクトとしては完全にアクセスできなくなることが問題であり、一部コンテンツが利用できなくなることは致し方ない部分としているようです。

この署名活動は欧州連合の公式サイトにて行なわれており、記事執筆時点では15万6,175票を集めています。期間は2025年7月31日までとされており、100万票を目標としています。公式サイトでは、もしもEUにおいて法律として制定されれば、他の地域でも同様の対応が取られる可能性が高いだろうと述べています。

現在も相次ぐゲームやゲームストアのサービス終了にて、合法的にプレイする手段が失われる作品が増え続ける現代ですが、こうした状況を変えるきっかけになるのか注目が集まります。ただし、メーカー側がそのような対応を後日行うことを前提とする場合、今後のゲームの設計、サービスが行われている最中のゲームの仕組み自体に大きな変化を招くケースは少なくないでしょう。果たしてどのように状況が移り変わっていくのでしょうか。


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《みお》

取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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