【吉田輝和の絵日記】架空の大正時代でオカルト専門探偵業はじめました『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【吉田輝和の絵日記】架空の大正時代でオカルト専門探偵業はじめました『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』

おばあちゃんといっしょ!

連載・特集 特集

今回は、アトラスから発売された『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』のニンテンドースイッチ2版をプレイ!本作は『デビルサマナー』シリーズの第三作、『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』のリマスター作品です。大正時代をモチーフにした世界で、悪魔召喚師の名門「葛葉ライドウ」の十四代目として、帝都に現れる悪魔たちと戦うアクションRPGです。

僕は『デビルサマナー』シリーズの中でも本作のオリジナル版がお気に入りで、リマスター化が発表されたときには、そりゃもう大喜びでしたよ。ただ、僕の記憶力はかなりお粗末なので、10年以上前のゲームになると、どのへんがどう面白かったのか、あまり憶えていないんですよね。なので「どう面白かったのか」と聞かれると……困る!

◆大正二十年の帝都に十四代目「葛葉ライドウ」誕生!

西洋文化が流入し、急速な発展を遂げていた激動の時代。人々の暮らしは、異形の悪魔たちによって脅かされていた。そんな悪魔に対抗するのが“悪魔で悪魔を制す”力を持った「葛葉ライドウ」。主人公は、その十四代目を襲名すべく、試練に立ち向かおうとしていた。

まずは主人公の名前の入力からだ。いつものように「吉田おじさん」と名付けたぞ!

葛葉ライドウを襲名するための試練という名のチュートリアルが始まった。

他の『デビルサマナー』シリーズのバトルはターン制のコマンド型だったけど、本作はアクションRPGだ。基本アクションとして弱・強の接近攻撃、銃撃の遠距離攻撃に加え、ジャンプや回避なんかも出来る。

シリーズお馴染みの、敵の弱点を突く特殊な攻撃も可能だ。最初は火属性の紅蓮印しか使えないけど、進めるごとにいろんな属性攻撃を覚えていける。

バトル中に悪魔に近づいて封魔術を使うと、悪魔を勧誘できる。悪魔の勧誘がコマンド選択じゃないってなんだか新鮮だな。

勧誘した悪魔は2体までバトルに参加させられる。オートで戦ってくれるけど、特技発動の指示も可能だ。メニュー画面では時間がストップするので、戦闘中もじっくり考えられるのがありがたいね。

そしてボスの超オキクムシを倒せば試練は終了。晴れて「十四代目 葛葉ライドウ」を名乗ることとなった。

試練の場には、同じように試練に挑むも命を落としてしまった候補生の霊魂が彷徨っている。ゲームとしては所詮チュートリアルボスなので、僕は苦戦せずに試練に合格できたけど、かつての同志の魂に敬意を払わなければならないな。

◆オカルト専門探偵業、開始!

帝都には、闇に紛れて悪魔が跋扈している。主人公が帝都の地で身を寄せるのは、そんな「オカルト」を専門に扱う鳴海探偵社だ。

最初に訪れた事件は「消えた資産家令嬢を追う」といった内容だ。さっそく町で聞き込みを始めよう。

ミニマップに目的地が表示されるので、町の中を移動して該当の人物に話しかけに行こう。

ただ、聞き込み対象者は、心を閉ざしていたり、そもそも相手にしてくれなかったりする。そんなときは悪魔の力の出番だ。使役した仲魔はそれぞれ特殊な力を持っており、最初の仲魔であるウコバクは、対象を発火させる力が使えるぞ。

といっても、リアルに対象者を燃やすわけではなく、魂に火をつけるのだ。

さっきまでそっけない態度だった刑事もこの通り。いきなり情緒がバグって、聞いてもないのにベラベラ喋りだしてくれたぞ!

他にも、読心術で心の声を読み取ったり、悪魔の姿は一般人には見えないのを利用して、進入禁止の場所に悪魔を派遣したりして調査を進めていく。

町の中は悪魔が現れない安全な場所なんだけど、ひとたび異界と呼ばれる場所に行くと、そこには悪魔が跋扈していて接触するとバトルに移行する。オリジナル版では、現実世界でもランダムエンカウントでバトルが発生していたけど、リマスター版では現実世界のエンカウントは削除されているのでテンポ良く進められるな。

異界でも仲魔の特殊な力は活躍する。徒歩では行けない場所には仲魔の飛行能力を使い、重量物を動かすときは力まかせの能力を使用する。これらの能力はストーリーを進める上で必要になるので、いろんな仲魔を加える必要があるのだ。

仲魔を加える方法は、異界でのバトル中に勧誘するほか、異なる悪魔同士を合体させて新しい悪魔を生み出すやり方がある。シリーズおなじみの悪魔合体システムだ。

稀に失敗して思わぬ悪魔が生まれるときもあるけど、基本的には合体前の悪魔の能力を引き継いだ強い悪魔が生まれる。

僕が仲魔にするのは、ジャックフロストなどのマスコット系の見た目のキャラクターや、ネコマタやリャナンシーなどのお姉さん系のキャラクターが多いんだけど……今回はこのタアボばあちゃんに強く惹かれてしまった。

合体前に素材として利用したリリム(美人お姉さん系悪魔)にこんなことを言われて怯むライドウおじさん。

最初はネタ枠として一時的に仲魔にして、ある程度レベルを上げたら合体用の素材にしようと思っていたんだけど……。

怖いビジュアルに反して、主人公を優しく気遣ってくれたり、

「これ、ライドウちゃん好きやったな?」といってアイテムをプレゼントしたりしてくれて、なんだか本当のおばあちゃんのように接してくれる。

おっさんになってからも、家に遊びに行けば僕の好物の寒天ゼリーを用意してくれていた、亡くなったお婆ちゃんを思い出してしまった。

こうなると、もう合体素材になんてできない。会えなくなったお婆ちゃんを思い出して、ずっと一緒に行動するようになった。

タアボばあちゃんは、割と序盤の方で仲魔に出来るキャラクターなので、強さから見ればそんな大したことはないかもしれない。なので、たまに手に入るステータスアップアイテムを惜しみなく注ぎ込み、最強の婆ちゃんとしてライドウの相棒の地位を獲得しているぞ!

あと、ライドウが仲魔を召喚するとき、仲魔の名前をボソッと呼ぶんだけど、真面目なトーンのイケボで「タアボばあちゃん」と言うのがちょっと面白い。タアボばあちゃん、いつまでも元気でいてね!


25時間ちょっとでクリア出来ました。『真・女神転生』シリーズなどの他作品と比べると、ボリュームはちょっと控えめに感じました。

本文中でも書いたように、現実世界でのエンカウント要素が撤廃されているなど、テンポよく進められるような変更点があり、サクサク進められたのが良かったですね。

バトルシステムも、シリーズ第二作目の『デビルサマナー葛葉ライドウ対アバドン王』をベースに改良しており、現在でも遊びやすくなっています。他にも様々な改良が加えられていて、リマスター作品でありがちな「システムが古臭すぎて遊びにくい……」なんてことはありませんでした。

この調子で過去シリーズもどんどん現世代機で展開して欲しいですね!

『RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚』は、ニンテンドースイッチ2/ニンテンドースイッチ/PS5/PS4/Xbox Series X|S/PC(Steam)向けに発売中です。


RAIDOU Remastered: 超力兵団奇譚 -Switch2
¥5,382
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《吉田 輝和》

おじさんの絵を描くおじさん 吉田 輝和

20年近く趣味でおじさんの絵(自画像)を描いていたら、いつの間にかおじさんの絵を描く仕事をするようになったおじさん。「吸血鬼すぐ死ぬ」や「からかい上手の高木さん」など数多くの漫画に、自分でも知らない内にモブとして登場している。 現在はGame*Sparkや他メディアでおじさんの絵やゲームの絵日記を連載中。お仕事の依頼は吉田輝和ツイッターからどうぞ。

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  • スパくんのお友達 2025-07-09 3:39:39
    吉田おじさん
    タアボばあちゃんのデカラビアはどうかと思うよ
    2 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2025-07-08 23:16:22
    吉田おじさんも怪異のような存在だから悪魔として登場しないかな・・・w 
    「ワタシハ ヘンザイスルカイイ ヨシダ コンゴトモヨロシク」
    3 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2025-07-07 17:00:22
    アクションは大分大味だしモーションや演出も洗練されていなくてテンポ悪いけど、次作の「アバドン王」も作って欲しいと期待してしまうくらい面白い。
    リマスターを謳ってこの完成度なら素晴らしいと感じた。
    オリジナルはの超力兵団は…その、当時の中でも結構な苦行だったからね……
    7 Good
    返信
    2件の返信を表示 返信を非表示
  • スパくんのお友達 2025-07-07 15:32:58
    おじさんの評価も高そうだしスルー予定だったけど買ってみようかな
    6 Good
    返信
  • スパくんのお友達 2025-07-07 10:06:17
    タアボばあちゃんに亡き祖母を重ねるの笑った
    25 Good
    返信

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