
東京ゲームショウ2025のGames From Indonesiaスペースでシネマティックサバイバルホラー『Agni: Village of Calamity』のデモを試遊することができました。
本作は様々なホラー作品の影響を受けて開発されているインドネシア発の作品です。デモ版の時点でCEROのZレーティングを受けており、デモを体験できるブースは、そのグロテスクな表現のせいか周りから見えないよう仕切りのついた場所にありました。
またデモ版をプレイする中で開発者の方が隣に付き添い「ここはね〇〇のオマージュ(にっこり)」と嬉しそうに解説してくれました。

本記事ではそんなホラーへの愛が溢れた『Agni: Village of Calamity』デモ版のプレイレポートをお届けします。
※本記事にはグロテスクな描写が含まれるスクリーンショットが含まれています。
ハンドメイドながら高品質なゲームプレイ
目が異様に充血したアブナイおじさんに捕らえられているところからデモは開始します。

カットシーンが終わり操作が始まると、この作品が三人称視点を取っていることが分かります。さっそくロックピックを駆使して脱走を試みます。

出口がないかあたりを探索します。周りはグロテスクな死体で溢れており、おじさんの異常性が明らかになってきます。


見ての通りグラフィックは非常に高品質で、こだわりぬかれた固定カメラで写されるロケーションはグロテスクながら美しさを否定できません。本作はなんとたったの9人のメンバーで開発されているらしく、キャラクターのモーションキャプチャなども自分たちで行っているそうです。
モーションキャプチャで構成されたカットシーンは美しく、スマートフォンを用いておこなったフェイスキャプチャのおかげでキャラクターの表情すらも細かく描写されています。

さて、先ほど見ていただいたアグニのフィギアを手にしていた開発者さんの顔を思い出してください。そう、あの目が血走ったおじさんのモーションキャプチャ元は彼だったのです。ゲームと全く雰囲気が違うため「It's ME!」と嬉しそうに言われるまで全く気がつきませんでした。

妙に強いアグニはおじさんに果敢に反撃を試みます。QTEでおじさんを殴り続けるアグニ。このパートもモーションのクオリティが高く、今作が少人数で作られている作品であることをつい忘れてしまいます。

アグニの奮闘むなしく、おじさんに見つかり再び捕らえられてしまいます。絶望的な状況のなか、ここに至るまでの回想が始まります。

主人公のアグニは実は警察官のようで、リラが失踪した事件を捜査するようです。上司は捜査上のプロトコルを理由に動いてくれず、アグニは単独で調査に赴きます。

先ほどの演出中心のゲームプレイから一転して、ここからは固定カメラで展開されるサバイバルホラー然としたパートが始まりました。


屋敷に入るとさっそく銃を持った警官の死体が転がっていました。死体にインタラクトすると、カーソルを動かしてアイテムを探すことができます。探索一つとっても作りこみが見えます。

閉じられた扉は鍵を探して開けます。サバイバルホラーのいろはを教えられているような堅実な展開です。もちろんヒューズも探します。アイテムはインベントリに入れられるため、物資の管理も重要となってきそうです。

先に進むとゾンビのようなモンスターが現れます。射撃はオートエイムで行われますが、足・胴体・頭など各部位を狙うことができます。足を撃って敵の接近を防いだり、頭を撃って大きなダメージを与えるなど状況によって使い分ける必要がありそうです。

また屋敷内には鍵を用いて開ける扉だけでなく、超自然的な「Meat Blossom」(肉の花)と呼ばれる障害物も存在します。Meat Blossomはステージに隠された3つのアイテムを破壊することで取り除くことができます。

以上『Agni: Village of Calamity』デモ版のプレイレポートでした。時間の関係でクリアまでプレイすることはできませんでしたが、作品の魅力を存分に味わうことができました。
ゲームや映画など媒体を問わず名作ホラー作品からインスパイアされ、時には露骨なパロディをおこなっていますが、その作り自体はいたって真面目で非常に高品質でした。
インドネシア発の期待のサバイバルホラー『Agni: Village of Calamity』は2026年リリース予定です。日本語にも対応する予定なのでぜひチェックしてみてください。











