気が付けばあんなに暑かった気温もいつの間にか落ち着き、2025年のSteamオータムセールも始まっていました。
そこで本記事では、「3DダンジョンRPG」に絞って、筆者おススメのセール5タイトルをご紹介いたします。
『両手いっぱいに芋の花を』 -26% (1,383円)
緩やかに滅びを迎えつつあるポストアポカリプス世界で、どんな場所でも育つという「芋の種子」を求めて、その手がかりがあるという孤島の迷宮に挑むのが本作『両手いっぱいに芋の花を』です。8つのクラスからなる冒険者を作成し、3人パーティを編成して迷宮に挑みます。

本作が他のDRPGと一線を画しているのが戦闘で、あらかじめ敵の行動が開示されているのと、ほとんどの行動に必要な「スタミナ」が本作の戦闘に緊張感を生み出しています。
敵の攻撃のターゲットになっているキャラクターは防御を、それ以外のキャラクターは攻撃を仕掛けていきたいところですが、「スタミナ」がないと攻撃も防御もできず、スタミナ回復しかできないので大きな隙を晒してしまいます。
しかしながら敵にも「スタミナ」が設定されており、上手いタイミングで敵のタイミングを使い切らせるとタコ殴りにできる……と、本作の「スタミナ」はとても重要です。なお、この戦闘システムは「ソウル系」アクションゲームにインスパイアされているとのことです。

パーティは調査隊のチーフちゃん(かわいい)に見守られながら、高低差やさまざまなギミックのあるダンジョンへと乗り込んでいきます。本作のボリューム自体は決して大規模ではありませんが、初回プレイは充分に達成感があり、またパーティのクラス編成を変えて最初から挑んでみるとまるで別のゲームのような戦闘の印象を受けるなど、繰り返しプレイも充分に楽しいのが本作です。あなたもチーフちゃん(かわいい)の元で調査隊としてダンジョンに潜ってみませんか?
『世界樹の迷宮I・II・III HD REMASTER』 -60% (3,591円)
2007年にニンテンドーDSで発売され、「3DダンジョンRPG」というジャンルが見直されるきっかけになったRPGが『世界樹の迷宮』だ。ゲーマー諸君なら、きっとその名を一度は聞いたことはあるだろう。
そんな『世界樹の迷宮』だが、2023年に3作目までがHDリマスターとして発売されている。もちろんSteamでも販売されているので、興味を持った君はここからの紹介を読んでもいいし、熟練の冒険者を自認するのなら読み飛ばしてもらっても構わない。

オリジナル版ではハードの下画面にタッチペンで書き込んでいた地図の製作は、PC版ではマウス・コントローラーの両方で行うことができる。君はマウスで壁や床を直感的に描き込んでいってもいいし、コントローラーを使って少しずつ組み立てていってもいい。

画面の左右分割レイアウトにも対応している。左利き向けに左右表示を入れ替えることもできるので、好きなプレイスタイルで遊んでみるといいだろう。

難易度は「PICNIC」「BASIC」「EXPERT」の3種から選ぶことができる。オリジナル版と同等の難易度は「EXPERT」だが、高難易度でその名を知られた通り容赦のない難易度が君たちに襲い掛かるだろう。もちろん君たちは「BASIC」「PICNIC」を選んでもかまわない。この時代に自分たちの楽しめる難易度で遊ぶということは、充分賢明な判断だろう。

それでは、君たちの樹海の旅路の無事を祈る!
『デモンゲイズ エクストラ』 -60% (1,196円)
2013年に角川ゲームス/エクスペリエンスからPSVitaで発売され、好評を得た3DダンジョンRPG『デモンゲイズ』。これにさまざまな新要素を加えてリマスター化したのが『デモンゲイズ エクストラ』です。

「デモン」と呼ばれる人型機械生物が各地を支配する地方を舞台に、プレイヤーはデモンを従える力を持った「デモンゲイザー」となり、各地で倒したデモンを使役しながら未知の領域へと乗り込んでいきます。

本作はオートマッピングが見放題で、なおかつ一度足を踏み入れたエリアには自動で移動してくれるという非常に便利な機能が搭載されています。現代の3DダンジョンRPGは、この仕様を踏襲したものが珍しくありません。

エクスペリエンス制作のRPGは敵を倒してアイテムを得る……を繰り返す「ハック&スラッシュ」が特色の1つとなっていますが、本作でもそれは健在で、ダンジョンの要所にある「サークル」に「ジェム」を投げ込むことでジェムに対応したアイテムを所持した敵が出現し、敵を倒せばそのアイテムを奪うことができる……とアイテムハントが楽しいゲームに仕上がっています。なお『デモンゲイズ エクストラ』ではオリジナル版ではたどり着くのが面倒だった最終狩場へのショートカットが用意され、よりクリア後の「ハック&スラッシュ」が楽しめるようになりました。

新クラス「マキナ」の追加や、2周目以降ユニークアイテム間でプロパティの移植が可能になるなど、オリジナル版から強化された要素も多い『デモンゲイズ エクストラ』。オリジナルの完成度の高さも失われておらず、純粋なパワーアップ版となっています。おススメ。
『エルミナージュORIGINAL ~闇の巫女と神々の指輪~』 -50% (990円)
『ウィザードリィ』の遺伝子を強く引き継ぎながら、独自の世界観とシステムを構築したDRPG……それが『エルミナージュ』シリーズです。第1作はPS2で2008年に発売され、それに多数の改良を加えてさまざまな機種で展開されているのが『エルミナージュORIGINAL ~闇の巫女と神々の指輪~』となります。

『エルミナージュ』のメインシリーズが『ウィザードリィ』と最も違う点は、「クリアに必要なアイテムがランダムで配置される」ことです。『ウィザードリィ』が基本的に迷宮の最深層を目指して潜っていくゲームだったのに対し、『エルミナージュ』はチュートリアルダンジョンさえクリアすれば、世界中に無数に存在するダンジョンを自由に探索していくことができます。

「冒険者は馬小屋に泊まる」「序盤はダンジョンの固定敵で経験値稼ぎ」などの国産『ウィザードリィ』のお約束を踏襲しつつ、「ハイマスター/サマー」「敵所持アイテムの強奪」「敵との契約」など、さまざまなオリジナル要素も豊富な『エルミナージュ』シリーズ。

その魅力と筆者の熱意をここに記述するにはあまりにも狭すぎるので、筆者が過去に書いた『エルミナージュOriginal』特集記事も参考にしてください。
さあ!今回のセールでSteam版も買え!買って、弾けてみろ!!
『Vaporum』 -90% (230円)
最後に紹介するのは、ソロ探索によるリアルタイムDRPG『Vaporum』です。

リアルタイムDRPGと言えば『ダンジョンマスター』や『Legend of Grimrock』が非常に有名で、海外では人気のカテゴリーですが、その中でも遊びやすい部類にあたるのが本作です。
というのも、先述の2作はいずれも複数人数のパーティをリアルタイムでコントロールするゲームであり、操作がとても忙しいという特徴があります。これらを踏襲した海外発のリアルタイムDRPGでも、複数人数パーティをコントロールするものが多く存在します。
しかしながら、本作はソロ探索です。したがって操作性も複数人数パーティのリアルタイムDRPGに比べてシンプルかつ遊びやすく仕上がっています。

本作は「スチームパンクダンジョンクロウラー」を名乗る通り、体中にパワードスーツを着て活動します。選択できるパワードスーツにはいくつか種類があり、選んだものによってキャラクター性能が変わってきます。自分のタイプに合った装備を選びましょう。

リアルタイムDRPGの多くと同様に、本作にも非常に多くのギミックが存在しています。上手く知恵を凝らし、仕掛けられたトラップやギミックを乗り越えていきましょう。
本作はリアルタイムDRPGの中でも珍しく日本語対応しており、しかも今回のセールでなんと90%オフという破格の価格になっています。リアルタイムDRPGの経験がない……という方にも、今回のセールを機会に是非とも触ってほしい1作です。
以上紹介した5作品、皆様の興味を引いたゲームはありましたでしょうか?この記事が皆様の遊ぶゲームの幅を広げる一助となれば幸いです。














