気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Deadpixel開発、PC向けに9月10日にリリースされたニワトリヴァンサバ『Machick 2』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、ニワトリが主人公のヴァンサバ系ローグライク。ワンドをクラフトし、魔法を進化・融合させ、飢えたカエルたちを一掃します。宝箱からはアクセサリーも手に入れることが可能。プレイスタイルがガラッと変わるだけでなく、ニワトリがおしゃれにもなります。記事執筆時点では日本語未対応。
『Machick 2』は、800円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Kayle私の名前はKayleです。インディー開発者であり、Deadpixelスタジオの創設者でもあります。シンプルさと奥深さを兼ね備えたクリエイティブなゲームが大好きで、例えば『TUNIC』や『Moonlighter』ですね。
ただ、もし一番好きなゲームを一本挙げるとすれば、『The Binding of Isaac』ですね。このゲームが、革新的なシステムにより、インディーゲームでも多くの人に大きな影響を与えられるとポテンシャルを教えてくれたからです。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Kayle本作の特徴的な点は、ユーモアやカオス、そしてローグライクのシステムを、ニワトリやカエル、魔法でいっぱいの世界に組み合わせているところです。
このアイデアは自然に生まれました。前作の『Machick』はほとんど冗談のように始まったのですが、プレイヤーたちからのフィードバックによって、その世界観を広げる余地が大きいことが分かったのです。そこで私たちは、魔法の融合や戦略的な成長、数々のサプライズを盛り込みつつも、楽しくて軽快なトーンを失わない、よりしっかりとした続編を作ることにしたのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Kayle本作は、「ヴァンサバ系」というジャンルを生み出した偉大な作品『Vampire Survivors』から大きな影響を受けています。しかしそれだけでなく、『20 Minutes Till Dawn』という全く異なるインディーゲームからも多くのインスピレーションを得ました。こちらもぜひプレイしてみて欲しい作品です。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Kayle開発で一番印象に残っている瞬間は、「このゲームをどんなものにするか」を決めていたときです。私たちは、ゲーム業界でまだ見たことのない、新しくてユニークなものを作りたいと思っていました。そこで、魔法のニワトリを主人公にしたヴァンサバ系ゲームを作ろうと決めたのです。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Kayle本作については、多くのポジティブなフィードバックをいただいていますが、特に印象的だったのは「2025年にリリースされたヴァンサバ系ゲームの中で最高だ」と言ってくださった方が何人もいたことです。まるで夢が叶ったような気分であり、私たちの努力が報われた証だと感じています。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Kayleはい。すでに本作には膨大なコンテンツがあり、すべてを遊び尽くすには300時間以上かかるほどですが、私たちはさらに追加をしていきたいと考えています。これは本作成功への感謝の気持ちであり、また、常により良いものを作りたいと思っているからです。
今後は融合システムの拡張、チャレンジモードの追加、新しいプレイアブルキャラクターやアクセサリーの導入を予定しています。具体的な日程はまだお伝えできませんが、本作を進化させ続けるために頻繁にアップデートを行っています。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Kayle有志翻訳は間違いなく歓迎です。本作は、このジャンルのファンによって、そしてファンのために作られたゲームなので、日本のプレイヤーから関心を持っていただけるのは大変光栄なことです。日本はゲームのクオリティにおいて世界的な基準であり、日本の皆さんは本当に良いゲームと言うものを知っています。もし日本語対応への需要があるのなら、もしかすると将来的に公式翻訳をリリースすることになるかもしれません。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Kayleはい、実際に私たちはコンテンツクリエイターの方々を応援するために、無料のSteamキーをお渡ししています。本作の配信や長尺の動画を作っていただけるのであれば、チャンネル情報を添えて私たちのパブリッシャーにご連絡ください。こちらが連絡先になります。できるだけ多くの人に本作を知ってもらいたいと思っており、そのためにも、コンテンツクリエイターの皆さんは私たちの大切な仲間なのです。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Kayle何よりもまず、私たち自身がこのジャンルのファンなのです。ベテランプレイヤーとして、このジャンルで何が上手く機能するのか、ファンが何を好み、何を求め、何が不足しているのか…そうしたことをよく理解していると思っています。
本作は、ヴァンサバ系のファンにとって夢のような作品になることを目指して作られました。もしこのタイプのゲームがお好きでしたら、きっと楽しんでいただけるはずです。すでに何万人ものプレイヤーが遊び、気に入ってくれているのです。
ぜひSteamで本作を遊んでみてください。とても手頃な価格ですし、「非常に好評」の評価をいただいています。試してみる価値はあると思いますよ?
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








