
2024年11月にリリースし、高い評価を得ているサバイバルFPS『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』。そのPS5版がGSC Game Worldより2025年11月20日に発売されます。
本作は、FPSを軸に、ホラーやサバイバルシミュレーターの要素を融合させたようなタイトル。プレイヤーは「ストーカー」となり、二度目の大爆発が起きたチョルノービリ原発周辺の危険地帯「ゾーン」で、生き残りをかけた探索に挑みます。
凶暴なミュータントや敵対勢力、そして「アノマリー」と呼ばれる超常現象が待ち受ける中、飢えや放射線といったステータスを管理し、物資をやりくりするハードコアなゲーム性が、約1年経っても今なお多くのファンを惹きつけているのです。
今回、Game*Sparkは発売に先駆けて、PS5 Proで本作のPS5版を先行体験する機会を得ました。気になるパフォーマンスやコントローラー「DualSense」での操作性を中心に、そのプレイフィールを詳しくレポートします。
◆そもそも『S.T.A.L.K.E.R.』とは?―なぜこの世界はこれほど人を惹きつけるのか
まず、本作で初めてシリーズに触れる方のために、このゲームの基本、もとい『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズについて軽く紹介を。『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズは、ただ敵を撃ち倒していくだけの一般的なFPSとは大きく異なるタイトルでした。
後の『Escape from Tarkov(タルコフ)』などに代表される、ハードコアなサバイバルシューターの原型とも言える作品で、FPSの骨格を持ちながらも、サバイバルホラーのような緊張感を併せ持っています。

この体験の根幹を支えるのが、徹底したサバイバル要素。空腹や放射線、出血といったステータス管理、そして常に不足しがちなアイテムのやりくりなど、そのシビアなゲームシステムは多くの後続作品に影響を与えたともいえます。

しかし、このゲームの楽しさは、単に過酷だからというわけではありません。
広大な土地を自由に探索する楽しさや、限られた装備をやりくりするアイテム管理の奥深さ。そして、焚き火の前で缶詰を開け、ウォッカを呷るといった何気ない“飯を食うモーション”のひとつひとつが、この過酷な世界で「生きている」実感を与えてくれます。
こういった「ゾーン」でのロールプレイ体験は、本シリーズに通底する魅力だと思います。

本シリーズは、『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』に至るまでに3つの作品が既に展開中。それぞれが独立しつつも物語が繋がっており、現在ではリマスター版も発売されているため、本作が気になる方は、まずはそれらでゾーンの過酷な洗礼を受けてみるのも良いかもしれません。
◆PS5 Proで描かれる、美しくも過酷な「ゾーン」
では、この没入感の高い世界を、PS5版はどこまで快適に提供してくれるのか。今回の試遊は冒頭で述べた通りPS5 Proで行われ、ゲームの冒頭と、シリーズ経験者には馴染み深い「沼地」エリアをプレイすることができました。
まず目を引くのは、これまでのプラットフォームでもそうであった美麗なグラフィックです。
鉛色の空の下、冷たい雨が降り注ぎ、ぬかるんだ地面は一歩ごとに重く足にまとわりつくようなじっとりとした質感。さらには朽ち果てた建物のコンクリートの質感、雨に濡れて鈍く光るアスファルト、風にそよぐ草木までがリアルに描かれています。

この美しい世界で繰り広げられるのは、どこまでもハードコアなサバイバルです。例えば、目に見えない脅威「アノマリー」は、その象徴と言えます。空間そのものが歪んだ危険地帯であり、不用意に踏み込めば即死は免れません。

また、常にリソース不足に悩まされるのもシリーズの伝統です。敵を倒しても弾薬が数発しか手に入らず、序盤は戦闘するほど赤字になる状況は当たり前。
ほかのストーカーがミュータントに襲われている姿を目にすることもありましたが、助ける義理も余裕もないわけで……。これぞ「ゾーン」といったところ。

そして、この美麗なグラフィックと過酷なゲームプレイを両立させる上で、何よりも感動したのがPS5 Proの安定したパフォーマンスです。
試遊ではパフォーマンスモード(4K/60FPS)とクオリティモード(4K/30FPS)の両方を試したところ、PC版と遜色ないグラフィックでありながら、フレームレートは驚くほど安定していました。多数の敵が入り乱れる激しい銃撃戦のような高負荷な状況でも、カクつきや処理落ちを感じることはほとんどありません。
さらに、FPSプレイヤーには嬉しい機能として、FOV(視野角)の調整も可能でした。70から110まで細かく設定でき、プレイヤーは自身の好みに合わせて最適な視界を確保できます。こうした細かい配慮も、快適なプレイ体験に繋がっていると感じました。

◆PS5版だけの挑戦と没入感―コントローラーで「ゾーン」を生き抜くということ
前述した通り、本作はかなり難しい(ハードコアな)部類のタイトルです。そんなシビアな本作を、コントローラーでどうプレイするのか。これは、PS5版における最大のテーマかもしれません。
弾薬を節約するために重要となるヘッドショットですが、やはりPCのマウス操作に比べ、コントローラーで精密に狙うのは結構大変です。しかし、PS5版はこの課題にしっかりと向き合っています。当然エイムアシストも実装されており、サイトを覗き込むと、エイムアシストが作動し、敵の胴体にスッと照準が吸い付きます。
しかし、そこから頭部のような弱点を狙うには、さらに精密な操作が求められます。これがすこぶる大変。

そこで大きな助けとなってくれたのが、PS5版ならではのモーションセンサーによるジャイロ照準。スティックでの微調整よりも直感的で、コントローラー自体を僅かに傾けて頭へと照準を合わせる操作は、まさに「銃で狙う」感覚に近く、とても新鮮で楽しい体験でした。
コントローラーでいかにしてこの難局を乗り越えるか、という新しい挑戦としても、大いに楽しめるはず。

そして、この操作体験をさらに特別なものにしてくれているのが、DualSenseコントローラーの機能です。アダプティブトリガーは銃の引き金に確かな手応えを与え、ハプティックフィードバックはゲームへの没入感を格段に引き上げているように感じます。
銃撃の反動はもちろん、敵からダメージを受けた際の衝撃、近くで起きた爆発の地響き、さらにはフィールドを移動している際の振動まで、細やかに伝わってきます。「実際にそこにいる感覚」とまでは言い過ぎかもしれませんが、PC版とは質の異なる、触覚的なリアリティがそこにはありました。

◆最高のサバイバル体験が、最高の形でPS5に
今回の試遊を終えて確信したのは、PS5版『S.T.A.L.K.E.R. 2』は、移植作として高いレベルの完成度を誇るということ。
他プラットフォームで評価されたゲームの核となる面白さは何ひとつ損なわれておらず、安定したパフォーマンスという堅実な土台の上で、コントローラー向けに最適化された操作性と、DualSenseによる新たな没入感という付加価値まで備えています。

このゲームは、間違いなくハードコアなサバイバルシューターを求めている人にはピッタリです。そして、ただ敵を倒すだけのゲームに飽き飽きしている新規プレイヤーにも、自分の判断で困難を乗り越える忘れられない体験として強くおすすめできます。
では、PC版を遊び尽くしたベテランはどうでしょうか。ゲームの内容自体に大きな変化はないものの、DualSenseという新しいデバイスで、あの過酷な「ゾーン」をどう生き抜くか。そして、その触覚的なフィードバックがもたらす新たな没入感は、一度体験してみる価値が十分にあると思います。
PS5版『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』は、11月20日に発売予定。コンソールで待ち受ける、新たな挑戦と発見に満ちた「ゾーン」を、ぜひその手で体験してみてください。
良い狩りを、ストーカー!












