
世界のモーターマニアの間では、「峠(touge)」は国境を越えた共通語になっています。急カーブの多い山道で、絶妙なブレーキ技術を発揮しながらの峠レース。これは世界中どこでもできるものではなく、険しい山岳地帯と、それに沿った整備車道がなければ成立し得ません。
もっとも、公道でのレースは違法行為ですが……。だからこそ「ゲームでそれを実現させてやろう!」と考える発想は、世界共通のものかもしれません。
昨年2025年にも、『JDM: Japanese Drift Master』といった日本のストリートレーシング文化とドリフトをテーマにしたオープンワールドドライビングゲームがリリースされており、車好きゲーマーから注目を集めました。
今回は同じく峠×ドリフトが楽しめる、3gooがニンテンドースイッチ2版をリリースした、リアル系レーシングゲーム『ギア・クラブ アンリミテッド 3』を遊んでいきます。
ダッジで日本の峠を攻めろ!
さて、ここで筆者から読者の皆様に質問です。アナタは自動車メーカー(ブランド)を何社ご存じですか?トヨタ、ホンダ、日産、マツダといった国内メーカーは誰しも知っているでしょうし、BMW、メルセデスベンツ、ポルシェといったドイツメーカーも非常に有名です。
しかし、アメリカのダッジやイギリスのマクラーレンとなると、自動車に興味のない人にはまるでピンと来ない名前かもしれません。特にダッジの「チャレンジャー」や「バイパー」などは、日本の公道ではあまり走っていないこともあるでしょう。

そんなチャレンジャーに積まれているのは、アメリカのマッスルカー特有のV8 HEMIエンジン。これは、排気量6Lはまだまだ子供で、中には8Lというとんでもない車も存在させるトンデモエンジンです。
「もしも日本の峠をチャレンジャーで走れたら」……なんて、車好きの空想も湧いてしまいます。そういった化け物を日本の峠でぶっ飛ばす疑似体験ができる、『ギア・クラブ アンリミテッド 3』で見られるのは、きっと最高の景色でしょう!

日本車の強み
本作の舞台は、日本とフランスです。「日本はともかく、どうしてフランス?」と思うかもしれませんが、フランスにもコートダジュールという峠地帯があります。マルセイユから地中海沿いにイタリア国境まで行く一帯です。
シナリオは、コートダジュールでのレースで一番に輝いたドライバーが日本に遠征へ、という流れ。コートダジュールの峠は日本のそれとよく似ていて、日本車でドリフトをしても画として全く違和感がないことに驚きます。

『ギア・クラブ アンリミテッド 3』では、単にトップを走るのみならず、極力エレガントに走ることが求められます。
車をぶつけるとポイントが引かれる仕組みになっていて、逆に技巧的な運転を見せるとポイントが加算。ただ、やはり道幅の狭い峠なので、他の車とごっつんこせずトップに立つのは難しい!

そしてコートダジュールを出て日本に向かうと、出てくるのは関東南部のマップ。富士山に近い場所がサーキットになっているのは、静岡県民の筆者としては嬉しいところです。
日本の雰囲気もかなり忠実に再現されており、上り坂の最中のカーブや、程良い(?)道幅などにも違和感はほとんど見当たりません。
そうなると……上に書いたことと矛盾するかもしれませんが、強力なV8 HEMIエンジンを積んだアメリカのマッスルカーのスペックが、十二分に生かせない状況も多々生じます。

直線的なコースも設けられているとはいえ、やはりここは日本。ヘアピンカーブもあるテクニカルコースが存在感を発揮しています。
そんな中で、アメリカのマッスルカーは最高速度に達する前にドリフトしないといけないプレイを強いられがち。逆に言えば、このあたりのパフォーマンスに“日本車の強み”が表れます。
日本とコートダジュール両方を走る本作では、最高速度で大きく劣る日産「フェアレディZ」の方が、カーブの多い日本を走りやすいという状況も起こり得るのです。
超シンプルなコントロール
『ギア・クラブ アンリミテッド 3』スイッチ2版の操作は、至って単純。ZRでアクセル、ZLでブレーキです。ギアボックスを「オート」にすれば、シフト操作の必要を省くことができます。
もちろんここで言う「オート」とは、車がオートマチック車になるという意味ではありません。たとえば、リアウィンドウの大きいフェアレディZでプレイすると、オートモードでも車内のドライバーがちゃんと左手でシフトレバーを動かしている様子を窺えるのです。このあたりの芸の細かさ、すごい!

登場車種は40台で、フリープレイでは条件なしで全てに乗れます。同じコースでも例えば上述したバイパーとフェアレディZとでは難易度が異なり、特定の車の性能を比較、検証してみることももちろん可能です。
そうした点に注目した場合、『ギア・クラブ アンリミテッド 3』は、PS5版がリリースされた『首都高バトル』よりも親切な設計と言えます。
こちらをプレイした際の筆者は、目的とする2代目コペンを解放するまで、ゲーム内でのお金稼ぎを余儀なくされました。
一番最初の時点で選択できる車にコペンはなく、また『首都高バトル』というゲーム自体が「お金を貯めて新車を買う」という疑似体験にウェイトを置く内容だからです。

一方、『ギア・クラブ アンリミテッド 3』はゲームを購入後、即座にお目当ての車に乗ることができます。
このあたりは大いに評価されるべき点で、「国産車も外車もすぐ乗り回してみたい!」という人にはおススメのレースゲーム作品と言えるでしょう。
¥1,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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