退廃的な世界観、難解でギミックの多いフィールド、そして強力なボスとの攻防…。本記事ではBlue BackpackとByteRockers' Gamesが開発し、PARCO GAMESがパブリッシングする、そんな内容が詰まった2Dプラットフォーマー『Constance』のプレイレポートをお送りします。
なお、本作には燃え尽き症候群や家族内対立、トラウマやうつ症状などの描写が多分に含まれます。プレイする際は安全な環境で遊ぶことをおすすめします。
美しくも、どこか退廃的な心象世界

本作の舞台は主人公「コンスタンス」の心象世界。彩りあふれる美しい世界でありながら、どこか退廃的な雰囲気をたたえています。コンスタンスは自身の心象世界に迷い込み、そこから脱出するため辺りを探索していくこととなるのです。
舞台となる心象世界は大きく6つのフィールドに分かれており、脱出の手がかりはそれぞれのフィールドに隠されています。しかし各フィールドでは、様々なトラップやギミック、そしてバリエーションあふれる敵がプレイヤーを待ち構えています。

本作はメトロイドヴァニアらしく、ゲームオーバーになれば基本的にはセーブポイントからやり直し。「その場でやり直す」救済措置も用意されてはいますが、その代わりにフィールド上の敵が全て強化されるというペナルティが発生します。本作のギミック的な難易度は非常に高いため、その都度自分に合った選択を取るとよいでしょう。

フィールドには難解なギミックも多く、一見すると基本アクションだけでは切り抜けられない場面もあるかもしれません。ここで重要となるのが、主人公であるコンスタンスの特殊スキルです。
自分の創造性でギミックを切り抜けろ
プレイヤーキャラであるコンスタンスは、なんといっても頭の「絵の具」と、その手に持つ「絵筆」が特徴的なキャラ。この絵の具と絵筆がプレイヤーにとっても重要な切り札となります。本作には体力のほかに、絵の具を消費する特殊ゲージが存在。この絵の具を使って絵筆を操ることで、様々な特殊スキルが使用できるのです。
例えばスキルの一つである「ダイブダッシュ」は、その名の通りコンスタンスの体を絵の具に変化させ、平行に素早く前進する特殊能力。これにより、茨で覆われた壁や、狭い道などを通り抜けることができるのです。そのほかにもダイブダッシュは回避行動としても活用可能。素早い敵の攻撃を切り抜けるのにも有効な手段となっています。

しかし、本作で重要となるのはコンスタンスの特殊スキルそのものではなく、プレイヤー自身が鍛えていく反射神経や臨機応変な対応能力。ただ漫然とスキルにおもねってプレイするだけでは切り抜けられない場面も多いことでしょう。
そういった意味で、本作の難度は非常にハード。筆者自身も、シーケンスひとつひとつで幾度となくトライアンドエラーを繰り返し、本作の「難しさ」と「面白さ」をその神経に刻んでいきました。歯ごたえのある2Dプラットフォームを遊びたいプレイヤーにとっては、まさしく本作がピッタリと言えるでしょう。
またフィールドギミックだけでなく、ボス戦も非常に噛み応えのあるものとなっています。例えば序盤のボスである「ブライアン」は、ダイブダッシュでは回避不能な攻撃を繰り出してきたり、手下のモブをけしかけてこちらを翻弄してきます。

ブライアンの攻撃パターン自体はいくつかカテゴリー分けができ、それさえ覚えてしまえば「頭の中では」攻略可能です。しかし問題は実際のプレイング。パターンそれぞれでは操作の精密性が強く要求されるため、ちょっとしたミスが思わぬトラブルを生むことも多々あります。本作では回復リソース自体も非常に少ないため、そう簡単に状況を好転させることはできません。
本作は、そうしたギリギリの状況での攻防が魅力。生きるか死ぬか、緊張感あふれるプレイングを楽しみたい人にはうってつけです。
難度の高いゲーム性と重なるストーリー
そして本作の歯ごたえのあるゲーム性は、実はストーリーテリングにも大きく関わってきます。本作がプレイヤーに与える苦しい状況や切迫感が、より物語に感情移入させるのです。本記事ではネタバレを控え、コンスタンスの持つ過去を少しだけ紹介します。
主人公であるコンスタンスは、どうして退廃的な心象世界を生み出し、その中に迷い込んでしまったのでしょうか。その秘密は、コンスタンスの持つ過去のトラウマにあります。
現実では、コンスタンスは多くの仕事を掛け持つクリエイターでした。毎日送られてくるクライアントからの度重なる修正要求や、メールでの対応や進捗の共有。複数のタスクが同時並行で動いていくため、あちらを立てればこちらが立たず。いつしか頭が混乱し、いったい今何をすればいいのかもわからない。

こうした忙しなさにはどこか覚えがないでしょうか。本作の2Dプラットフォーマーとしての操作の難度や精密性、求められる対応能力が、この過去と重なっていく部分があるはずです。心象世界でのゲーム性が、主人公自身のトラウマと繋がっていくのです。
本作はコンスタンスの持つトラウマを、心象世界での戦いによって回復させていく物語と言えます。コンスタンスのトラウマに共感するところがあるプレイヤーには、その苦しみも含めてぜひおすすめしたいところです。
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