
『LET IT DIE: INFERNO』は、スーパートリック・ゲームズが開発し、ガンホーオンラインエンターテイメントが発売するPS5/PC(Steam)用のPvPvE脱出アクションゲームです。
『LET IT DIE: INFERNO』は、前作『LET IT DIE』で採用されていた「自ら戦場へと降り立ち、フィールドにあるさまざまな武器を駆使しながら最上階を目指す」というゲームシステムを、さらに進化させた形で受け継いでいます。ゲームの世界観も前作に引き続き、少し不気味でつかみどころのない異空間のような世界を体験できるものになっています。
本作は、世界に突如開いた「地獄門」という大穴が舞台となっており、前作の「バベルの塔」で最上階を目指していたのとは異なり、この穴の最下層へと進んでいくことになります。プレイヤーはこの「地獄門」に眠るお宝を目指して、不思議な穴の世界へと挑んでいくことになります。

前作同様の不可思議な世界観は健在
本作では、プレイヤーが地獄門を探索する「レイダー」と呼ばれる不死の冒険者となり、地獄門の穴に眠る「死神の目」を目指していくことになります。レイダーはそれぞれレイダー協会の支部に所属しており、レイダーには2つの任務が課せられています。
1つ目は、レイダー協会の支部の飛行船が浮かぶために必要なエネルギーである「スピリチウム」を集めること。2つ目は、レイダー協会と敵対している組織「ヨツヤマ」が狙っている高エネルギー体「死神の目」を手に入れることです。「死神の目」は、手に入れると世界を意のままにできると言われており、これを「ヨツヤマ」が手に入れると、レイダーの生殺与奪を握られてしまうと懸念されています。
レイダーは魂に全てが記憶されており、敵に倒された場合は、その魂が保存されている背骨の一部のみが脱出します。そして新たなボディを手に入れ、再び地獄門へと挑戦していくことになります。
ボディにはそれぞれ特性があり、プレイヤーのプレイスタイルや目的に合わせて選ぶことができます。また、ボディにはそれぞれ異なるスキルがあり、このスキルを基準にボディを選ぶこともできます。



本作でとにかく目を引くのは、その世界観です。前作『LET IT DIE』でも登場したアンクル・デスをはじめ、本作に登場するキャラクターたちも、いずれもかなり癖の強い人物ばかりになっています。ただ、本作では、プレイヤーをサポートするキャラクターが多く登場し、前作よりもチームで地獄門の穴に挑んでいる感覚が非常に強いと感じました。そのため、孤独感が少なく、何度も地獄門にチャレンジしやすい環境という印象を受けました。




緊張感が付きまとう探索がとにかく癖になる
前作と異なり、本作では塔を上るのではなく、穴の下へ下へと進んでいきます。また、個人でどんどん進んでいくわけではなく、フィールドに送り込まれてから帰還までの時間が15分と設定されており、その時間内に帰還に必要なものを集め、エスケープポッドを見つけて脱出することがステージクリアの条件となっています。

前作では、自力でエレベーターを見つけるか、下りのエスカレーターを見つけることで下層に降りる、あるいはホームに戻ることができましたが、本作ではエスケープポッドで帰還する以外に帰る手段がありません。15分という制限時間を過ぎてしまうと、強制的に死亡してしまい帰還失敗となります。
前作よりも帰還に関してはかなりシビアになっており、目的を達成するだけでなく、どこにあるか分からないエスケープポッドを制限時間内に探し出して脱出しなければならないという、非常に過酷な挑戦になっていると言っていいでしょう。

フィールドは序盤、「地獄門入口」と「地獄門」の2つが用意されています。地獄門入口は初心者でも巡りやすいフィールドとなっており、アイテムを集めやすい印象がありました。本格的に探索が始まる地獄門では敵の強さも少し上がり、骨のある探索が楽しめる印象を受けました。
それぞれのフィールドでは、降り立つ場所が毎回異なり、マップも降り立つまで分からない仕様になっています。プレイヤーは、降り立った場所を確認してどこを目指すのか、どこまで進むのかを判断して決めることができます。

今回のフィールドはいくつかのエリアに分かれており、これらのエリア間を移動するには「閻魔ゲート」と呼ばれる門を通る必要があります。この閻魔ゲートには門番が配置されています。門番は非常に強く、序盤では1体を相手にするだけでも苦戦しますが、時には複数体で閻魔ゲートを守っていることもあります。

また、この閻魔ゲートを通ると、今までいたエリアには戻ることができません。そのため、探索時間などを踏まえたうえで、この先へ進むのか、それとも今のエリアでエスケープポッドを探すのかを決断する必要があり、その選択はプレイヤーに委ねられています。進みたい気持ちと無事に帰還したい気持ちで揺れ動くのも本作の醍醐味だと感じました。
フィールドには「イユーズ」と呼ばれる敵がうろうろしており、プレイヤーはそれらのイユーズを倒したり、ときには身を隠してやり過ごしたりしながら、15分の制限時間内にエスケープポッドを探すことになります。



イユーズには「デッドシェル」という攻撃を防ぐ障壁が装備されており、これを破壊しないとダメージを与えることができません。デッドシェルは、攻撃を何度も続けることで破壊できますが、強い武器であればより破壊しやすくなります。
また、イユーズの中には、レイダーと同じ武器を持つ強力な「ヒトガタ」と呼ばれる敵も徘徊しています。前作でファイターが倒された際に生まれるヘイターのような存在で、持っている武器も強さもまちまちのため、出会うたびに一瞬で倒されてしまわないかドキドキしてしまいました。

イユーズと戦っていくと「レイジゲージ」が溜まっていきます。このレイジゲージが一定まで溜まると、武器固有の強力な攻撃「デスブロウ」を使用できるようになります。レイジゲージが溜まるまで使うことはできませんが、一度当たれば強力なヒトガタにも大ダメージを与えられるほど、高い攻撃力を誇る技となっています。
また、本作では地獄門内で他のレイダーと出会うこともあります。出会ったレイダー同士は協力し合うのではなく、あくまでもライバルです。そのため、出会い頭に攻撃されて倒されることもあり、イユーズだけでなく他のレイダーにも警戒が必要で、一度地獄門に降り立つとエスケープポッドに乗るまで安息の時間がありません。このヒリヒリ感こそ、「ああ、今まさに『LET IT DIE』をプレイしているのだ」と感じさせてくれます。
フィールドには、アイテムが入っている「アイテムバド」が点在しており、アクセスすることで新しい武器や防具を手に入れることができます。アイテムにはレアリティが設定されており、レアリティが高いほど強力な武器や防具になります。ただし、レアリティが高いアイテムは深い階層に配置されているため、手に入れるのも一苦労です。
さらに、倒されてしまうと装備していたり所持していたアイテムは全て失ってしまいます。このシビアさが悔しさを生み、また地獄門へとチャレンジしたくなる要因だと感じました。

本作では、プレイヤーが持つアイテムには全て重量が設定されています。プレイヤーが持てる重さにも上限があり、重量を超えると動きが非常に鈍くなります。さらに、持ち帰ることのできるアイテムの総重量も決まっており、重量を超過した状態ではエスケープポッドに乗ることができません。どのアイテムを持って帰るか厳選しながら帰還する必要があるため、序盤はとにかく心苦しく感じます。

前作と異なり、手に入れた武器には耐久度がなく、一度拾ったアイテムは持ち帰ればずっと使用することが可能です。
また、まれにアイテムバドに「設計図」が入っていることがあり、この設計図を持ち帰ると新しい武器や防具を作れるようになります。本作では武器や防具を作るための素材アイテムも多数存在し、持ち帰るアイテムを選ぶのが非常に難しいと感じました。
フィールドには、足を踏み入れるとダメージを受ける毒沼や、レイダーが近づくと爆発する植物「ボムタンク」など、イユーズ以外にも多くの危険が潜んでいます。そんな危険がいっぱいのフィールド内には、レイダーが持ち帰らなければならないスピリチウムを含む「泣きドクロ」という建造物もあり、これを見つけて壊すと、帰還に必要なスピリチウムを一気に手に入れることができる嬉しいポイントも存在します。



地獄門内の探索は緊張感が常に付きまといますが、倒されたときの悔しさと、帰還できたときの嬉しさが癖になり、何度も挑戦したくなる――それこそが本作の一番の魅力だと感じています。
レイダーを育てて、さらに深層を目指す
レイダー協会の飛行船では、持ち帰った武器の設計図をもとに新しい武器を作ったり、貯まったマスタリーポイントで能力をアップグレードしたり、新しい武器や防具を購入したりと、レイダーをどんどん強化していくことができます。
特に能力の強化は、使用したボディごとに持って帰ってきたスピリチウムによってマスタリーポイントが貯まる仕組みになっているため、お気に入りのボディを集中的に強化でき、次の地獄門へのチャレンジへの大きなモチベーションになると感じました。


持ち帰ったアイテムも保管庫に入れておくことで、倒されても失うことなく保管しておけるので安心して次の探索に行けるようになります。

また、無事に帰還すると、使用しているボディのランクが上がり、能力を付与できるようになります。ランクが上がったボディは、いつものボディよりも少し強くなり、その状態で再び地獄門にチャレンジできるようになります。
この強化されたボディは、倒されない限り継続的に強化していくことができ、最大ランク6まで上げることが可能です。しかし、倒されてしまうとボディランクは再び1からのスタートとなるため、一度地獄門に降り立つと、いつも以上の緊張感を味わうことができると感じました。

倒されてしまうと全て失ってしまうというかなりシビアな本作ですが、失ったときの悔しさと帰還できたときの嬉しさがとにかく病みつきになってしまうと感じました。今まで以上に刺激的なゲームをプレイしてみたいという方におすすめの作品です。
『LET IT DIE: INFERNO』は本日2025年12月4日より、PS5/PC(Steam)にて発売開始です。
※UPDATE(2025/12/4 12:05):記事中の誤字を修正しました。Xでのご指摘、誠にありがとうございました。













