今やPC/コンソール/モバイルそれぞれのプラットフォームでサバイバルジャンルの作品は定着していて、多くのプレイヤーがさまざまな世界を舞台にサバイバルを楽しんでいます。
Game*Sparkでは【クラフトサバイバル名鑑】として、同ジャンルが好きな筆者が、定番作品を中心にクラフトサバイバルジャンルの作品の魅力を紹介・解説しています。今回取り上げるのは、2021年2月26日に正式リリースされた宇宙サバイバル『Breathedge』です!
「不死身のニワトリ」と共に
『Breathedge』は、パブリッシャーHypeTrain Digital、デベロッパーRedRuins Softworks(パブリッシャー兼任)による作品。ゲームは2017年に発表され、2018年9月13日にSteam早期アクセスをスタートしています。
“風刺の散りばめられた外宇宙サバイバルアドベンチャーゲーム”とする本作は、亡き祖父の宇宙葬に参加するために宇宙船に乗った純真無垢な男こと「マン」が主人公。突如として巻き起こった大規模な宇宙船事故に巻き込まれたマンがサバイバルしていく中で、やがて事故の背後に隠された陰謀と、驚くべき真相を知ることになります。
マンのサバイバルには、祖父が愛した「不死身のニワトリ」が相棒として加わります。宇宙船の残骸や遺体、恐るべき過酷な環境が待ち受ける広大な深宇宙で素材を集めながら、ツールやアイテムをクラフトしたり、宇宙船を修理しながら、タスクをクリアしていきストーリーを進めていくのが大きな目的です。




早期アクセス期間中にはチャプターやアイテムなどのコンテンツ追加のほか、2021年初頭には日本語にも対応。また、低スペックPCのプレイヤー向けに一時的な専用バージョンを用意するなど、開発の個性を感じるアップデートも実施しています。2021年2月26日に正式リリースし、その後コンソール向けの展開も行われています。
そして同社は2023年に続編である『Breathedge 2』を発表。同作は2026年Q1のリリースを予定しており、Steam体験版も公開中です。また、最大4人での協力プレイが可能なPvEアドベンチャー『Canyons』も開発中です。
探索範囲を広げていく楽しさ
本作の物語は、マンが拘束されて棺桶型の謎のロボットに尋問されるシーンから始まります。ゲームはマンが尋問に答える形で“回想”として展開していき、冒頭の事故で祖父の入った棺桶とはぐれてしまうという悲しい展開が待ち受けているのですが、棺桶ロボットに「なんでお前が乗ってる宇宙船のロゴが見えるんだ」とツッコまれてやり直しに。
ロボが手に持っているタバコに関して、デベロッパーが薦める“検閲”を適用するとニンジンに変化したり、オープニングから本作のジョークはたっぷりと味わえます。なお、ゲーム内でもし死亡したら冒頭シーンに戻って「お前は今こうして生きてるだろ嘘を付くな」とツッコまれ、直前のロードやオートセーブまで戻されます。





本編は宇宙船事故で生き残ったマンとニワトリが、壊れたシャトル内で空気漏れの危機に遭うシーンからスタート。穴の空いたパイプにガムを詰めればOKなのですが、ニワトリを詰めようとすることも可能です。空気漏れ対策後は船内の通信機で連絡を取ろうとしますが、壊れてしまっているので直さなければなりません。
しかし船内にはろくな物資が残っていないので、マンは宇宙服で船外を探索する必要があります。船外ではスーツの酸素がどんどん減っていくので遠くまで探索することはできず、まずは少しずつ探索しながら最低限のツールを作り、スーツをアップデートして探索範囲を広げていく必要があります。





宇宙で拾えるものは金属やアルミといったクラフト用素材や、氷や栄養ゼリーなどの食品用素材などがあります。酸素タンクの拡張やライト機能などのスーツ強化と共に、どんどん探索範囲やできることが増えていきます。このイメージとしては『サブノーティカ』に近い感じです。




環境を整えて過酷な宇宙で生き残れ!
『Breathedge』はいくつかのチャプターに分かれていて、用意されているタスクをこなすことで物語が進んでいきます。第1章は宙域を探索しながらはるか遠くにある船を目指すというもので、初期状態では絶対にたどり着かないような位置が目的地です。さらに場所によっては放射能汚染や凍結などの危険性もあります。
生き残るためにはそれらの環境への耐性を上げなければなりません。もちろん探索中の酸素補給の方法も必要で、補給用のアイテムを作ったり、廃棄されているシャトルを見つけたり、酸素補給用のステーションをクラフトして設置しなければなりません。ストーリーが進めば便利なアイテムが増える一方で、新たな危機も待ち受けています。





本作は目的地がアイコンでわかりやすく、多くの目的地には新たな素材やレシピなどが配置されています。少しずつ行動範囲を広げていくゲームとして、今できることの限界を探れば発見があるようになっている優秀なデザインも印象的です。もちろん必要ない場所の探索にもしっかりとご褒美はあります。
ただしタスクを進めるために必要なアイテム数もかなり多く、大抵の場合は目的地を拠点を往復することになります。ツールと素材、消費アイテムをインベントリで管理しなければならないので、万全な準備をしておかないと拠点に戻れず酸素も資材も尽きる……ということにもなりかねません。




ある程度ゲームが進めば宇宙空間に自分の住居を作れるようになり、快適性は劇的に向上します。ただしストーリーの展開とともに目的地も進んでいくので、状況による準備や資材の輸送などを考えることも大切です。





こだわるほどに利便性が増す
本作はチャプターごとのタスクも多く、特に序盤から中盤はゲームに慣れながら素材やエリアの探索とクラフトを行っていくため、かなり長丁場になります。アイテムなどの関係でいくつかのタスクは複合しているため、しっかりと準備をすることも重要です。
拠点を製作できるようになると、プレイヤーはアイテムの研究ができるようになります。研究が完了すればより高性能のツールが作れるようになり、探索の範囲も大きく広がります。ただし、研究できる多くのものが宇宙内のどこかに隠されているので、レシピを探すのもひとつのゲームスタイルです。





また、探索中に発見できる家具や装置はスキャナーでチェックすることで建築できるようになります。建築できるフロアには小型から大型のものがあり、それぞれ配置できる施設も異なります。また、フロアや装置を増やせば当然多くのエネルギーも必要になるほか、酸素や破損のトラブルも起こりかねません。
最低限でもクラフトや補給の拠点として運用できますが、本作はこだわるほどに利便性が増します。特に宇宙用の車は非常に便利で、酸素を減らさずに移動できるというスグレモノ。当然作るためには準備や素材がかなり重いですが……。他にもベッドを置けば簡単に回復できますし、家具で拠点を彩ることも大切ですね!




メインタスクを進めるために必要なアイテムは、一部を除いて比較的要求される素材が簡単です。ただし定期的に新素材が必要になるので、探索と拠点の運用はとても大切です。ストーリーが進めばかなり環境も変わるので気を付けましょう。





『Breathedge』は、過酷な環境に対応しながら少しずつ探索範囲を広げていくという、クラフトサバイバルの醍醐味をたっぷりと味わえます。物語が進んでいくごとに作れるもの、やれることが増えていきますし、隠されたアイテムや探索要素も多いので、やり応えたっぷりです。
ゲームとしては風刺やジョークも多めで、探索中のガイドのナレーションもかなり印象的です。一方で宇宙船事故での被害はかなり凄惨なもので、そのあたりの“表現のバランス”も個人的にはかなり好みです。ストーリーも含め、最後までしっかり楽しめる作品でした。



次回作『Breathedge 2』ではマンの新しい物語が楽しめます。Steamストアページで配信中の体験版も配信中で、破壊された宇宙列車駅を舞台にした探索も楽しめます。もちろんシリーズらしいジョークも満載なので、こちらも要チェックですね!











