今やPC/コンソール/モバイルそれぞれのプラットフォームでサバイバルジャンルの作品は定着していて、多くのプレイヤーがさまざまな世界を舞台にサバイバルを楽しんでいます。
Game*Sparkでは【クラフトサバイバル名鑑】として、同ジャンルが好きな筆者が、定番作品を中心にクラフトサバイバルジャンルの作品の魅力を紹介・解説しています。今回紹介するのは、2019年5月30日にPC/Xboxコンソール向けにリリースされた2Dサバイバルアクション『It Lurks Below』です。
『ディアブロ』開発者が手がけるサバイバル
『It Lurks Below』は、アメリカ・サンフランシスコに拠点を置くインディー開発スタジオGraybeard Gamesが手がける作品。同社は『ディアブロ』『ディアブロ2』のデザイナーとして知られるDavid Brevik氏が率いるスタジオです。
ゲームは2018年5月に早期アクセスをスタートし、およそ1年間をかけて2019年5月30日にフルリリース。プレイヤーはランダム生成される世界を掘り進みながら、探索や戦闘、アップグレードを繰り返して自身の能力を強化し、地下深くに潜んでいる邪悪な存在を倒さなければなりません。


使用できるキャラクターは8クラスで、それぞれ得意武器やスキルが異なります。また、ゲーム内で入手できる武器やアイテムはランダム性能なものがあり、地下探索だけでなく、トレジャーハンティング要素も楽しめます。もちろん空腹などのサバイバル要素もあり、ダンジョンで生き抜くことは簡単ではありません。
Steamストアページの紹介で“この世界で生き残るのは大変なこと”と書かれている本作は、戦闘はもちろんリソース管理も重要です。移り変わる季節のなかで食糧の確保や保存を考えたり、インベントリから溢れる中で「どのアイテムを残すのか」を選択する判断も重要になります。


これまでのアップデートで多くのクラスやNPCの追加、バランス調整などを行い、正式リリースから約5年半後まで更新を続けていました。Steamでのユーザーレビューは“非常に好評”で、多くのゲーマーから評価されています。


いざ地下世界!まずはしっかりと準備を
ゲーム内ではまず、プレイヤーの分身となる主人公を制作します。キャラメイクでは種族と職業のほか、見た目もカスタマイズ可能です。職業は得意な戦い方やスキル、武器も異なりますが、どれも個性豊かなので自分が遊びたいものを選ぶくらいの気持ちで構いません。
最初は何も無い地上に放り出されるので、ミッションを進めていきましょう。序盤のミッションはゲームの基本的な遊び方を学ぶだけでなく、さまざまなツールや施設のアンロックにも繋がっています。まずはしっかりと基礎を学びながら、地下に進むための準備を整えましょう。




『It Lurks Below』の世界は複数の階層に分かれていて、深く掘れば掘るほど貴重な素材が手に入りやすくなりますが、敵も強くなっていきます。掘るだけなら基本的なツルハシだけでもかなり深く掘ることができますが、装備が整わない内に深い階層に行けばあっさりと殺されてしまいます。
キャラクター制作時には難易度設定も可能で、もしハードコアを選んだら死んだ時点でキャラロストしてしまいます。通常の難易度でも死んだ場所に素材や装備を一部落としてしまうので無理は禁物です。各階層で拾える鉱石で装備を整えることで、ある程度は進みやすいくらいの強さを得ることもできます。




また、戦闘やサバイバルで経験を積むことでレベルがアップします。戦闘レベルが上がればステータス強化が、サバイバルレベルが上がれば生活に便利なパッシブや新しいレシピを入手できます。また、武器には要求戦闘レベルも設定されています。



ビルドを考えモンスターを蹴散らせ!
本作の地下世界には数多くのモンスターが住んでいます。それぞれの階層には穴だけでなく、モンスターが集団で住んでいる洞窟や、さまざまなアイテムが隠されたエリアなどもあります。
戦闘では近接武器や魔法などをインベントリに入れて使用する方式で、装備したアビリティを使うことも可能です。例えばローグなら一時的に身を隠して行動してボーナスダメージを与えることができます。戦闘に関しては序盤から強力な攻撃をしやすく、かなり快適なアクションを楽しめます。




そして本作の醍醐味とも言えるトレジャーハント要素は戦闘を大きく変化させます。アイテムのレアごとに付与されるランダム能力の数が変わりますし、レア度の高いアイテムは当然「鑑定」が必要です。防具のスロットには宝石をはめ込むことも可能なので、宝石の厳選も重要です。
ゲームが進めば新たなアビリティも入手でき、プレイヤーは自由に入れ替えも可能です。気に入ったアビリティは強化する事もできるので、武器や宝石に合わせることで、さらなる強力な効果を得ることもできます。レジェンダリーアイテムには特別な効果も用意されていますよ。



もちろん高レアアイテムはドロップしたらエフェクトも出ますし、特別な名前も付けられています。このあたりは『ディアブロ』の開発だからこそのツボを得たトレハンの楽しさに満ち溢れています。



生きるための食糧確保を!
本作はサバイバル要素として空腹とスタミナを管理する必要があります。スタミナは行動していると少しずつ減っていき、一定以下になると移動に大きなデバフがかかります。スタミナはどんなときでも睡眠することで回復可能ですが、当然ダンジョン内では襲われる危険性もあります。
空腹を解消するには料理を作ることが重要です。料理はマップに焚き火を設営することでクラフト可能で、野菜や小麦などは序盤から地上で入手できます。サバイバルレベルを上げてアンロックする料理の中には、追加効果を持つものもあるので、冒険を有利に進めることができます。



野菜などは栽培も可能ですが、種を蒔ける季節が決まっているので注意が必要です。冬になれば畑では野菜を育てられなくなり、食料の確保が難しくなります。そのため、モンスターを殺して肉を集めたり、野菜以外の食糧を確保する手段を準備しなければなりません。そのためにもサバイバルスキルを鍛えることが重要です。
序盤は潤沢に食料が手に入りますが、少しずつ「あれ?足りなくなりそうだな?」と感じられるゲームデザインは非常に優秀です。少しずつ迫る危機に気が付いたタイミングで備えを始めることが求められるのです。


リソース管理の不便改善を考えるのが楽しい
『It Lurks Below』はリソース管理が難しい作品です。敵がドロップする大量の武器や宝石、スクロール、ポーションにあわせて、鉱石を持ち帰るとなれば、ちょっと冒険するだけであっという間にインベントリが満杯になってしまいます。一応、地形ブロックは別インベントリ扱いで、いつでも収納/取り出しは可能です。
特に拠点での箱などの要素がないのは大きな特徴で、ゲームを進めることでアイテムの保管が可能になる「銀行」が重要な施設になります。その銀行もあまり保管数が多いとは言えないので、ゲーム内では常に、どのアイテムを残すのかという取捨選択に迫られることになります。不要なアイテムはお店に売ってお金にしてしまいましょう。



サバイバルスキルの中には「特定のアイテム種別のスタック数を増やす」というものがあります。ポーションや料理、鉱石などはインベントリを常に圧迫するものなので、このスキルを取ることでインベントリは劇的に改善されます。もちろん料理やポーションに関しては、効果の高いものを用意すれば、効率よく収納もできます。
また、地下から拠点には簡単にテレポート可能で、元の位置に戻ることもできます。手強い敵の拠点やボス戦などの前には、しっかり準備することもできます。本作は、ゲームを進めることで、プレイ中に感じた“不便を解決する要素のヒント”が用意されているのです。


『It Lurks Below』は、地下を掘り進めて世界を広げていく『テラリア』のような要素と、職業やアビリティ、装備の組み合わせを考えるビルドとトレジャーハントの楽しさが見事に融合した作品です。
「下に掘り進んでいく」というシンプルなルールはわかりやすく、全体的にゲームのテンポも良好。その上で探索や戦闘、生活に関する“不便”をいかに解消していくのかと考えることが、決してストレスにならずにプレイヤーの「工夫」として、ゲームの面白さに繋がっています。

ただし、たまにゲーム中に画面がフリーズすることがあり、フォーラムでも同様の現象を報告している人もいます。どんどん敵を倒してアイテムを集めていきたい作品なので、ここは是非とも直してほしいのですが……。現時点で更新はほぼ止まっていますが、こちらの修正には期待したいところです。











