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ホラゲーを遊んでいたと思ったら、いつの間にか“格ゲー”が始まっていた…謎の短編ゲーム『Nemunai』デモ版プレイレポ

呪われた町の真相に迫るローポリ風サバイバルホラー。

連載・特集 プレイレポート
ホラゲーを遊んでいたと思ったら、いつの間にか“格ゲー”が始まっていた…謎の短編ゲーム『Nemunai』デモ版プレイレポ
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今回はDavMY Studiosが手掛けるホラーゲーム『Nemunai』のデモ版プレイレポートをお届けいたします。

本作は、シングルプレイヤー専用のサバイバルホラーゲームです。プレイヤーは、親友を探す主人公カイト(海斗)を操作し、呪われた町「ネムナイ」を探索しながら、隠された真相を解き明かしていきます。

一見するとこのゲーム、ストレートなインディーホラーゲームに見えます。がしかし、実際にプレイしてみると、かなりヘンテコな要素が盛りだくさんです。

詳しくは後述しますが、その独特なローポリ調のビジュアルしかり、「ネムナイ」というタイトルのセンスしかり…シリアスなのか、はたまた狙ったギャグなのか、失礼ながらどっちなのか分からない作風でした。

主人公のカイト

というわけで、「クセの強さ」を中心に本作の面白さをレポートしていきたいと思います。

なお、本稿はネタバレのオンパレードですので、閲覧の際は十分にご注意ください。

◆呪われた町「ネムナイ」を探索し、謎を解き明かせ

スタート画面
試合?

では、さっそく始めてみましょう。ゲームを起動するとこんな感じのスタート画面になります。ニューゲーム、コンティニュー、オプション、クレジットなど各項目にアクセスできます。
画面が意味もなく左右に揺れる以外とくに変わったところはないですが、ちょっとタイトルロゴがチープな気が…ゲームの顔といえるので、もう少しデザインにはこだわって欲しいところ。

ちなみに、ゲームを中止しようとすると「本当に試合から降りたいのか?」と詰められます。途中棄権はしたくないで「ノー」を選択。

オプション設定

次にオプション設定を見ていきます。画質に関するものや、サウンドの音量、言語の変更などがシンプルにひとまとめされています。

本作は、キーボード&マウスのみに対応しています。また、日本語字幕およびインターフェイスの表示に対応しており、翻訳はツールで作成されているとのこと。翻訳の質は、とりあえずゲームの進行には問題なし、くらいのレベル。一人称の表記ゆれや文法の乱れなど、色々と細かい粗さは見受けられました。

最初はムービーが流れます。列車が轟音上げながら走行し、どこかへ向かっている様子。中に座っているのは、本作の主人公である「カイト(海斗)」です。

カイトの目的は、助けを求める手紙を送ってきた長年の友人「レイコ(玲子)」を救うため、故郷である「ネムナイ」という町にたどり着くことです。

玲子の手紙によると、どうやらネムナイの町ではなにか「奇妙なこと」が起きており、すぐに行動しなければならないほど事態は逼迫しているようです。

本作は、PS1風のローファイなグラフィックが特徴的ですが、ポリゴン数の少ない角張った造形がとてもユニーク。ビニール製の人形のような質感が、他の同類作品にはない独特の味わい深いビジュアルになっています。

①固定カメラ視点

そして、本作最大の特徴といえるのが、まさかの「3種類の視点/操作を自由に切り替え可能」なことです。

まず一つ目は、90年代のホラーゲーム的ないわゆる「固定カメラ視点」。『バイオハザード』などに代表される、監視カメラ映像から見たような俯瞰視点のことです。

この視点に伴って、操作方法も「タンクコントロール(ラジコン操作)」に変化する徹底ぶり。操作感としては、たしかに『バイオ』のような不安定なモタりがあって再現度は満点に近い出来でした。

②肩越し視点

次は、『バイオハザード4』で確立された(諸説あり)いわゆる近代的な「肩越し視点(TPS)」です。キャラクターの背面を追従する視点となっていて、その適度な距離感や動的なカメラワークから、ゲーム画面の情報を把握しやすい視界になっています。

③一人称視点

最後3つ目は、近年のホラーゲームの王道とも言うべき「一人称視点」です。こちらも操作感や視界などの出来は良く、没入感は高めでした。

しかし、なぜわざわざ3種類も視点を用意したのか?もちろん、ゲームとしてとても楽しめるのでありがたい機能なんですが……。

こうして自由に視点を切り替えながら、駅の周辺を探索していきます。オブジェクトは調べるとちゃんとメッセージが出てくるので好感が持てます。

奥のシャッターを開けるため、鍵が必要になります。ここで一人称視点に切り替えると、他の視点では見えなかった鍵を発見!視点を使い分けるギミックが面白いですね

普通のホラーゲームであれば、鍵を使ったら自動でシャッターは開き先へ進めるはず。ですが、本作はなぜかいちいちQTE的なボタン連打をしないといけません

なんとかこじ開けると、「ネムナイ」の町へと到着しました。ここでまたムービーが流れますが、主人公が歩いてるだけなのにやたら尺が長かったのがシュール。

玲子の様子が変わったことを語る住人
町に異変が起きている

玲子の家を見つけるため、町を捜索していきます。周辺にいる住人に話しかけてみると、みな一様に「玲子の様子がおかしい」とか、「町全体が変わっしまった」などと、何か異変が起きていることを告げます。

それにしても、人物の造形が本当にユニークで面白い。奇妙な髪型とのっぺらぼうのような顔…とても印象的でした。

本作は、基本的には歩き回ることがメインのウォーキングシムに近い作りです。探索や謎解き要素はある程度用意されていますが、難解ではなく進行に詰まることはないでしょう。

住人との会話を手がかりに、ある路地まで進んでいくと女性の悲鳴が聞こえてきます。まさか玲子なのか…!?

急いで家の中に踏み込むと、現場はおびただしい血に覆われていました。果たして彼女は無事なのか。

玲子がいると思しき2階の部屋は鍵がかかっているため、他の部屋を探索することに。どの場所も血まみれで生物のような奇妙な物体があちこちに蔓延る悪夢のような世界です。

エリア内には、玲子の手紙が落ちており、それらをすべて収集していけば鍵が見つかります。

またQTEか!

そして、ついに玲子の部屋へ…と思ったら、またボタン連打しないと扉が開かない。もうお腹いっぱいだよ!

扉を開けた先には、何者かに殺害されてしまった無惨な玲子の姿が。ああ、一足遅かったのか…!そう思っていた次の瞬間、事態は予想だにしない展開へと転がっていきます

◆なぜか「格ゲー」が始まったぞ!

もう本当に初見の時はびっくりしたんですが、なぜか最後はラスボスと格闘ゲーム風の戦闘が始まります。な、何言ってるか分からねーと思うが(省略)……頭の中にポルナレフが出現するほど混乱するのも無理はない光景です。

まあ、これもプレイヤーを楽しませるための制作者なりのサービス精神の現れでしょう。そうに違いない

Aキーで左移動、攻撃をブロックできる
U、Iキーで弱強パンチ
J、Kキーでキック

戦闘システムはとてつもなくシンプル。WASDでライン移動、UIJKそれぞれのキーでパンチとキックを繰り出せます。ブロックはAキーで敵の攻撃に合わせると発動します。

スタンダードな格ゲーのように体力ゲージがあり、ゼロになるとゲームオーバーになります。手触りとしては、超もっさりとした爽快感のない『鉄拳』、といった感じでしょうか。操作を入力した1秒後にようやく攻撃が発動するイメージで、ネタ的には面白いですが、純粋な戦闘としては残念な出来でした。

見てくれよ、イイ顔してるだろ?

ちなみに、コンボが存在します。コンボ表はポーズメニューで確認するのですが、なぜか主人公カイトの姿が表示されています

これは、おそらく『SILENT HILL 2』のオマージュだと思いますが、ローポリ調のせいかシリアスさが全然なく、意表を突かれて笑いそうになりました。やめてくれほんとに…。

ラスボスは見ての通りリーチがあるため、間合いを取りながら攻撃のチャンスを伺っていきます。タイミングを見誤ると反撃され、見る見るうちに削られて死亡するので慎重に戦っていきましょう。

さあ果たして、呪われた町の真相は突き止められるのか…本来の目的すら忘れそうになる衝撃のラストでした

本作は、独特のビジュアルと自由な視点切り替えによる探索、不気味な町の雰囲気など、ホラーゲームとして良かったポイントはたくさんあります

ただし、良い点を上回る勢いで「なぜそうしたのか」と疑問に思ってしまう個性的な要素も多くあったのが、評価の分かれ目だと思いました。王道ではない唯一無二の作風がお好きなプレイヤーにおすすめしたい一品です。



『Nemunai』は現在Steamにてデモ版が無料公開中です。

  • タイトル:『Nemunai』

  • 対応機種:Windows PC(Steam)

  • 記事におけるプレイ機種:Windows PC(Steam)

  • 著者プレイ時間:1時間

ライター:DOOMKID,編集:みお

ライター/心霊系雑食ゲーマー DOOMKID

1986年1月、広島県生まれ。「怖いもの」の原体験は小学生の時に見ていた「あなたの知らない世界」や当時盛んに放映されていた心霊系番組。小学生時に「バイオハザード」「Dの食卓」、中学生時に「サイレントヒル」でホラーゲームの洗礼を受け、以後このジャンルの虜となる。京都の某大学に入学後、坂口安吾や中島らもにどっぷり影響を受け、無頼派作家を志し退廃的生活(ゲーム三昧)を送る。その後紆余曲折を経て地元にて就職し、積みゲーを崩したり映像制作、ビートメイクなど様々な活動を展開中。HIPHOPとローポリをこよなく愛する。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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