2026年5月3日、「東京ゲームダンジョン12」が開催されました。
本イベントは、東京・浜松町で行われたインディーゲームの展示会です。自身もインディーゲーム開発者である岩崎匠史氏らによって企画・実施されているイベントで、ゲームが試遊できたりグッズを購入したりすることができます。今回はなんと3フロアでの開催となり、合計400以上の団体が出展しました。
本記事では出展タイトルの1つ、キャット・ホイ商事が手がける『ハイパー・ユーフォリア』の試遊と、開発者ミニインタビューの様子をお届けします。
本作は、80年代後半頃の国産パソコンで人気を博した、ドット絵アートのコマンド選択式ADVを再現した作品です。「超念動力」という能力を持った探偵・天堂真有架と土神エリザベスが、日本各地を舞台に連続殺人事件の調査に挑みます。全3章で構成されており、試遊では1章をプレイすることができました。


始まりは202X年4月25日の埼玉県H市。水郷公園に突如として「爆散死体」が現れます。これをただの殺人ではなく、超念動力による殺人だと判断した警察は、超念動力を持つ探偵に調査を依頼することにしました。

この探偵とその助手が、本作の主人公である土神エリザベスと天堂真有架です(それから、飼い猫のオスカーもいます)。しかし実は、2人の超念動力というのは、部屋の電気を消すくらいの能力と、空き缶が転がるくらいの能力。オスカーは人の言葉が分かる能力。果たして、本当に爆散死体が登場するような事件の解決ができるのでしょうか。


調査を進める中で、山口県U市のじょうばん公園でも、同様の爆散死体が発見されました。公園、爆散死体……偶然の一致にしては少々出来すぎというもの。何か関係があると踏んだ新田刑事の依頼で、2人と1匹はそのまま山口県へ向かうことになりました。善は急げ、出発は明日です。

その日の夜、なかなか眠りにつけない真有架はエリザベスに話しかけました。エリザベスもまだ起きていて、2人は過去話に花を咲かせます。

どうやら2人は、超念動力がある子供たちを集めたセンターで、ルームメイトとして出会ったようです。「連れてこられた」と言っているあたり、何やらワケありの様子。不安げに「私たちは今でも一緒だよね……?」と問いかける真有架に対し、一見ツンなエリザベスも、「何言ってるの、いつまでも一緒でしょ」と答えました。
2人が無事に就寝したところで、第1章は終了です。き、気になる……!
本作は古き良きコマンド選択式ADVなのですが、随所に遊びやすさを感じます。いつでもセーブアンドロードが可能だったり、また重要な情報は登場人物たちがそれとなく強調してくれたりします。

「サイケデリック広島旅情百合サスペンスホラー奇譚」ということでしたが、埼玉で始まり、お次は山口に向かいます。いつ広島に行けるのか。そこも気になります!

ここからはインタビューの様子をお届けします。
――自己紹介をお願いいたします、お好きなゲームもお聞かせください。
駒林氏:キャット・ホイ商事合同会社というめちゃめちゃな名前の法人で代表をやっている、駒林と言います。好きなゲームは、アーケードだと『エクイテス』という縦シューティングのゲームで、PCゲームだとハミングバードソフトさんの『RECAPTURE』が大好きですね。あれは入力式で、本作はコマンド式ですけど。
コマンド式だとエニックスの『アンジェラス ~悪魔の福音~』の雰囲気とかが好きで、本作でも結構参考にしています。後は『スナッチャー』も参考にしていますね。
――試遊をしていて、古き良きADVへのリスペクトを感じました。
駒林氏:そうですね。そういう雰囲気で1本作りたくて。ただ、セーブ機能とかなど、遊びやすさだけは今風にしました!やはり中断が面倒くさいなと感じてしまうと、人間すぐやめてしまうので……昔はもう、根性で最後までプレイしていましたよね……。
ゲームの構造としても一直線にして進みやすく、どんどん読み進めていけるゲームデザインにしています。
――百合要素を入れたのは、今お話しされた「今風」の一環でしょうか?それとも趣味でしょうか?
駒林氏:勢いですかね……!前作の『超翼戦騎エスティーク』がパイロットの女の子たちが結婚するエンディングだったので、本作もその流れで入れておこうとなりました。
後は男女ですと、当たり前ですけど思想が違うので良くない部分が出てしまうんじゃないかなって……。買い物に行くだけで喧嘩したりとかするじゃないですか。なんかそういう要素を入れてもな……と、考えました。
――なるほど。買い物に行くだけでもそうなのにましてや事件に巻き込まれたら、みたいな。本作は「サイケデリック広島旅情百合サスペンスホラー奇譚」ということで、広島を舞台にした理由をお聞かせいただいても良いでしょうか?
駒林氏:かつて広島にコンパイルという会社がありまして、前作はコンパイルのスタッフが中心で作っているんですよ。コンパイルにいらっしゃった広野さんの関連名所で本作を作りました。「コンパイル聖地巡礼」が裏テーマです、最後の舞台もコンパイル創業のマンションとなっています!
僕は凄く初期の、『ザナック』シリーズとか『アレスタ』シリーズとか作っている頃のコンパイルが大好きでして。ちゃんとロケハンして、写真も撮っています。でもなぜか最後は台湾に行って終わる、という(笑)。後日譚として台湾編が入っています。
ボリューム不足が懸念されるから後日譚入れてくださいと言われ、2025年に台北インディゲームイベント「G-EIGHT」に出展したときに写真撮りまくりました。8割くらい台湾観光して終わる追加シナリオですが、本編クリアしたらぜひそちらも遊んで欲しいです。
――本作をプレイしている中でFM音源ミュージック素敵だなと思ったのですが、これは先ほど仰っていたコンパイルスタッフさんのご縁ですか?
駒林氏:音楽に関しては「ユーフォリア」ということでスーパースィープの佐宗綾子さんに「PC-88とかのFM音源でメインテーマを作ってほしいんです!」とお願いさせていただきました。佐宗さんのコメントは近々別の媒体で出るはずです。
――楽しみにしています!最後に、本作の発売を楽しみにされている人に向けて一言お願いいたします!
駒林氏:第1弾と力強く言っちゃったので、第2弾くらいまでは作らないとと思っております。もうなんか、「この先どうなるんだろうな?」というシナリオだと思うので、楽しみにしていただければと思います!
――ありがとうございました!
『ハイパー・ユーフォリア』は、PC(Steam)向けに5月22日配信予定です。またニンテンドースイッチ向けにも配信が予定されています。











