
2026年5月22日から3日間にかけて京都・みやこめっせで開催された国内最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit PUNCH」。新進気鋭のクリエイターが集う本イベントでは、フランス発のゲームに特化したブースも出展されていました。
それは、フランス文化センター日本支部(アンスティチュ・フランセ日本)とフランス国立映画映像センターによる支援のもと、Game Créalabと講談社クリエイターズラボが連携したインキュベーションプログラム「Indie Game Lab Japon」のブース。こちらでは、それぞれコンセプトもシステムもまったく異なる4つのタイトルを楽しめました。

今回はそのうち、インディーゲームスタジオ「Unlimited Spoons」が手掛ける探索型メトロイドヴァニア『Dust to Dust』をプレイしましたので、そのレポートをご紹介します。
なお、用意されていた試遊デモ版はプロトタイプで、グラフィックはグレーボックス段階。ナラティブ演出やサウンドデザインも未実装とのことでした。
オブジェクトに憑依しながら進行!パズルのようなゲーム性

プレイヤーは画像にポツリと映る青いゴーストを操作していきます。画面左上の円形ゲージは、青がHP、ピンクが技ゲージを示しています。このゴーストは霊体研究施設に閉じ込められており、ユニークな能力を駆使して施設からの脱出を目指します。道中では、自分を取り込もうとする巨大な霊体たちに立ち向かう場面もあります。

そのゴーストが持つ能力は、特定の壁をすり抜けたり、近くのオブジェクトに憑依できたりするというもの。アクションは「ダッシュ」と「ジャンプ」ができ、ダッシュを使えば画像のようなフェンスをすり抜けられます。
ちなみにピンクのオブジェクトに当たるとダメージを受けてしまうので、上下に入り組んだ施設を、アクションを組み合わせてうまく避けながら進まねばなりません。こちらへ移動しながら攻撃を仕掛けてくるエネミーもいるので注意が必要です。


さて本作の特徴的なシステムが「憑依」です。施設を進むと人型のオブジェクト「霊媒師」が立っており、今回の試遊デモ版ではコントローラーのLBボタンとBボタンを同時に押すことで、乗り移ることができます。
霊媒師はゴースト状態ではできなかった「攻撃」をすることができるので、エネミーだらけでゴーストでは進めなかった場所を攻略することができます。なお攻撃は通常技と広範囲にダメージを与える必殺技があり、後者を使うと技ゲージがひとつ消費します。こちらのゲージはエネミーを倒した時に散らばる欠片を拾うことで回復します。この戦闘アクションについても未完成で、今後バリエーションを増やしていく予定とのこと。


憑依できるオブジェクトは「霊媒師」だけでなく、ガスボンベ(のような重量感のある物体)や壁に設置されたセンサー(のようなもの)など様々。……きっとグラフィックがアップデートされたら正体が分かると思います。
それらに乗り移りながら、基本はゴースト状態で入り組んだ施設を進みつつ、霊媒師状態でエネミーを倒していく。そんな風にパズルのような謎解きとアクションが上手く織り交ぜられたゲームシステムとなっています。


試遊デモの最後には、これまでとは一線を画す巨大なエネミーも襲いかかってきました。遠距離かつ広範囲に繰り出されるカッター状の攻撃を避けつつ、施設奥の扉を開くと外へと出られて無事ゲームクリア。筆者の力量だと逃げるだけで精いっぱいでしたが、うまく操作できれば倒せたのかもしれません。ちなみに、ここまでの体験時間は20分程度と遊び応えたっぷりな内容でした。
スタジオ創設者「『TUNIC』や『キングダムハーツ』からの影響が大きい」
試遊後に「Unlimited Spoons」の創設者のひとりであり、本作のナラティブ・デザイナーを担当しているナタリー・ドゥ・ビアジ(Nathalie De Biasi)氏へ開発にまつわるインタビューを実施しました。

――まず本作の開発コンセプトについて教えてください
ナタリー・ドゥ・ビアジ氏(以下、ナタリー氏):一般的な横スクロールのゲームは左右にステージを進みますが、それを上下方向にしたらどうなるのか。そして、その主人公を「幽霊」にしたら面白いのではないか、という発想がベースになっています。
――ストーリーの大筋はどういったものなのでしょうか?
ナタリー氏:プレイヤーが操作するゴーストはもともと、ピンクのエネミーと同じ物体から生まれたのですが、霊体研究施設の外の世界へ抜け出そうとしています。霊媒師も危険な状況に置かれていて、ともに脱出をすべく協力関係を結んでいます。
――本作はどんなゲームタイトルからのインスパイアを受けているのでしょうか?
ナタリー氏:操作感は『キングダムハーツ』シリーズで、世界設定は『TUNIC』からの影響が大きいです。
――ありがとうございます。最後に日本のゲームファンに向けてメッセージをお願いします。
ナタリー氏:本作は日本のアニメや漫画、ゲームの影響を受けてきたフランス人5名で制作をしています。私たちの色彩豊かなSF作品を受け入れてくれるかどうか楽しみにしています。

フランス・リヨンを拠点とするインディーゲームスタジオ「Unlimited Spoons」が手掛ける探索型メトロイドヴァニア『Dust to Dust』は、PC/PS5/XSX|S向けに鋭意開発中です。











