「2周目で、あらゆる意味が書き換わる」―美麗なイラストとカードバトルが織りなすコズミックホラーADV『Replica Club √D』試遊レポ&インタビュー【BitSummit PUNCH】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「2周目で、あらゆる意味が書き換わる」―美麗なイラストとカードバトルが織りなすコズミックホラーADV『Replica Club √D』試遊レポ&インタビュー【BitSummit PUNCH】

豪華イラストと重厚なストーリー、こだわりのカードバトル!これを一人で作っている?嘘でしょ……?

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「2周目で、あらゆる意味が書き換わる」―美麗なイラストとカードバトルが織りなすコズミックホラーADV『Replica Club √D』試遊レポ&インタビュー【BitSummit PUNCH】
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2026年5月22日(金)から24日(日)にかけて、京都のみやこメッセにて日本最大級のインディーゲームイベント「BitSummit PUNCH」が開催されました。

本記事では、個性が光るたくさんの出展タイトルの中から、Replica Club √Dの試遊レポートと開発者インタビューをお届けします。

昏く美しい世界観とTRPG着想のカードバトルが織りなす“遊ぶ映画”体験

『Replica Club √D』は、美麗なイラストで彩られた独自の世界観が魅力のシネマティック・アドベンチャー作品です。

主人公の暮月涼乃は、ハリウッドで活躍する大物俳優・ケインのマネージャーとして穏やかな日々を送っていました。しかし、「暗黒街」と呼ばれる悪夢のような世界へ迷い込んだ夜から、彼女の日常は少しずつ歪み始めます。

昼の華やかな劇場街と夜の不穏な暗黒街、ふたつの世界を行き来するなかで、涼乃はケインと瓜二つの画家・ディスフォリアと出会います。そして、世界の境界が揺らぎ始めるなか、彼女は己の過去と隠された真実へと迫っていくことに――。

本作の特徴のひとつが、周回プレイによって物語の見え方そのものが変化する点です。開発者によれば、作中の台詞や演出、選択肢は二重の意味を持つよう設計されており、1周目で信じていた関係性や何気なく受け取っていた言葉も、真実を知ったあとの2周目ではまったく違った意味を持って見えてくるとのこと。

今回の試遊では、昼と夜、二つの世界が交錯する物語の冒頭と、戦闘シーンを体験することができました。

暗黒街で邂逅した涼乃とディスフォリアは、荒廃した教会に辿り着きます。そこで2人を待ち構えていたのは、花の植わった猟奇的な屍と、ディスフォリアを良く知る素振りを見せるロゼという少女

どうやらディスフォリアとロゼの間には、切っても切れない深い縁がある様子。ここで、ディスフォリアに対してただならぬ感情を向けてくるロゼとの戦闘パートが始まります。

本作の戦闘パートでは一般的なコマンド選択ではなく、カードを選んで行動を決定するカードバトルの仕組みが採用されています。HPとSANITY(正気度)の二軸によるリソース管理なども特徴です。

また、画家というディスフォリアのキャラクター性を反映した絵具の要素や印象的なカットイン演出も見どころ。物語だけでなく、戦闘シーンにおいても独自の世界観が表現されており、戦略性と演出性を兼ね備えたバトルが楽しめます。

試遊で体験できたのはストーリーの一部とチュートリアル的な戦闘パートのみでしたが、本作にはマップ探索や選択肢による心理交渉といった多彩な要素が織り込まれるとのこと。

今回体験できたのは物語のほんの一部でしたが、それでも細やかに描き込まれた立ち絵や背景、美麗なスチルがふんだんに使用されており、見応えは十分。戦闘パートではカットイン演出も加わり、短時間の試遊ながら、かなり密度の高い体験ができました。テキストも一文一文に物語の空気感が込められており、じっくり腰を据えて楽しみたくなる作品です。

会場で試遊版をプレイしながら、ふと「お菓子とジュースを用意して、部屋でゆっくり遊びたいな」と感じました。そして、その感覚が映画を観るときの気分とよく似ていることに気付き、「遊ぶ映画」というコンセプトに思わず納得したのでした

ノベルゲームという枠を超えて描かれる、“ゲームだからこそのカタルシス”

ここからは、開発者のmnts氏へのインタビューをお届けします。

――自己紹介と、本作にどのようなかたちで携わってらっしゃるのかを教えてください。

mnts氏:『Replica Club √D(レプリカクラブ ルートD)』を制作しているmnts(もねてす)と申します。UIやプログラム面については恩師からアドバイスをいただくこともありますが、基本的に私一人で開発しています。

――本作のキャラクターや世界観には、どのようなルーツがあるのでしょうか。また、独自のゲームシステムを採用した経緯についても教えてください。

mnts氏:私はゲーム制作を始める前から創作活動をしていて、主人公のディスフォリアもその頃から作り続けてきたキャラクターです。もう何年もの付き合いになるので、個人的にも思い入れが深いですね。ただ、イベントなどで反応を見ていると、どうやら敵キャラクターのほうが人気があるみたいで(笑)。

また、私はTRPGが好きで、とくにクトゥルフ神話にある交渉や戦闘、探索といった要素を、アドベンチャーゲームとしてどう落とし込めば面白くなるのかを考えていました。その結果として、本作では独自のシステムを取り入れています。

――本作は「遊ぶ映画」をコンセプトに掲げていますが、ご自身に影響を与えた映画作品を教えてください。

mnts氏:一番好きな映画は、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」です。好き嫌いが分かれる作品かもしれませんが、悲しい物語ながら強く心に残るものがあるんですよね。

そのカタルシスのような体験を、ゲームのシナリオでも味わってもらいたいと思っているので、そういった作品が好きな方には、本作も楽しんでいただけるのではないかと思います。

――本作の物語には複数の結末が用意されているとのことですが、プレイヤーに注目してほしいポイントを教えてください。

mnts氏:トゥルーエンドやバッドエンドはしっかり用意しています。ただ、それがトゥルーエンドなのか、あるいはバッドエンドなのかは、プレイヤーの皆さん次第だと思っています。

それから、『Replica Club √D』というタイトルについても、「Dとは何なのか」と気になっている方は多いと思います。ゲームを最後までプレイすれば、タイトルの意味が必ずわかるので、ぜひそこまで見届けていただきたいです!

――本作はiGi6期の採択タイトルですが、応募された背景にはどのような思いがあったのでしょうか。また、採択された際のお気持ちもお聞かせください。

mnts氏:正直、採択されるとは思っていませんでした。もともと採択を目指して応募したというよりは、開発を進めるなかで、一人で制作を続けることへの限界を感じていて。もし支援していただける機会があるのであれば、その力をお借りしながら開発を続けたいという思いがありました。また、作品の知名度を高めることや、パブリッシャーを探すことも応募した理由の一つです。そうした期待を込めて、応募させていただきました。

――最後に、本作に注目しているユーザーへのメッセージをお願いします!

mnts氏:本作はノベルゲームとして紹介されることが多いのですが、個人的にはそうした枠にとらわれず、一つの芸術作品としても受け取っていただけたら嬉しいです。「遊ぶ映画」というコンセプトにも、そうした思いを込めています。

私は単にゲームを作りたかったわけではなく、自分が表現したいカタルシスを届ける手段としてゲームを選びました。映像やテキスト、音楽、演出といった要素が重なり合うゲームだからこそ生み出せる体験があると思っていますし、その体験を通じて、ゲームでしか味わえないカタルシスを届けたいという思いで制作しています。ゲームとしても遊んでほしいですし、一つの芸術作品としても楽しんでいただけたら嬉しいです。

――ありがとうございました!


『Replica Club √D』はPC向け(Steam)に発売予定。なお、現在は年内の体験版公開に向けて鋭意開発中とのこと。 ウィッシュリストに登録して続報を待ちましょう!

ライター:難波,編集:みお


ライター/ゲームと映画と小説と移動と格闘技と犬が好きな兼業ライター 難波

雪山のペンションで殺人事件に巻き込まれたり、きらめき高校で青春を謳歌したり、時を渡る翼で時代を駆け星の未来を救った経験を経て、現在はしがない会社員。主にRPGとADV、ホラゲーとギャルゲーが好きで、郷愁と可能性に満ちたドット絵のゲームに目がない。すてきなゲームを世に生み出してくれる作り手への感謝とリスペクトを原動力に文章を書いています。棺桶に入れてほしいゲームは『FF15』。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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