Steamでは、大型タイトルだけでなく、独創的なインディーゲームが突然ランキング上位へ躍り出ることがあります。
「Steam定点観測」は、いまSteamで売れているゲームをサクッと確認しつつ、グローバル売上ランキング100位以内から気になる作品を発掘する連載企画です。
今週は、『Untitled Goose Game ~いたずらガチョウがやって来た!~』を手掛けたHouse Houseの新作『Big Walk』が3位に登場。そのほか、5,000トン級の巨大砲塔を操作する『IRON NEST: Heavy Turret Simulator』や、2000年代の東京で電子機器修理店を営む『ReStory: Chill Electronics Repairs』など、個性派作品がTOP10入りしています。
※ランキングは2026年8月8日16時20分ごろのSteamグローバル売上ランキングをもとにしています。売上高を基準とするリアルタイムランキングのため、順位は随時変動します。
Steamグローバル売上ランキングTOP10
『Apex Legends』
『Counter-Strike 2』
『Big Walk』
Steam Machine
『Dota 2』
『マーベル・ライバルズ』
『IRON NEST: Heavy Turret Simulator』
『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』
『ゴーストリコン ワイルドランズ』
『リ・ストーリー: 思い出修理屋』
友達と歩いて、喋って、迷子になる―『Big Walk』
3位には、8月4日に発売された『Big Walk』が登場しました。

本作は『Untitled Goose Game』のHouse Houseが手掛ける、2人から最大12人で遊べるオンライン協力アドベンチャーです。広大な島を仲間と歩き回りながら、パズルやさまざまな発見に挑戦します。特徴的なのがコミュニケーションそのものを遊びに組み込んだ設計で、距離によって声が小さくなったり、壁越しでは声がこもったりする近接ボイスチャットのほか、トランシーバーやメガホン、双眼鏡なども用意されています。
Steamでは記事執筆時点で約87%の好評率を記録し、ピーク同時接続プレイヤー数は4万6,000人を突破。The Vergeは『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』を思わせる探索の楽しさを指摘し、The Guardianも仲間と寄り道を楽しむ体験を高く評価しています。一方、ボイスチャットの音量が小さすぎるという不満もあり、開発元は修正に取り組んでいます。
5,000トンの鉄塊を手作業で動かせ!心が躍る『IRON NEST: Heavy Turret Simulator』
7位に飛び込んだ『IRON NEST: Heavy Turret Simulator』は、巨大なディーゼルパンク砲塔の内部に入り込み、照準から砲撃までを自分の手で行う一人称視点のシミュレーターです。

舞台は1920年代末の架空のスペイン。プレイヤーは地図と座標から射撃諸元を計算し、油圧装置や巨大なハンドルを操作して、重量5,000トンの砲塔を動かします。砲弾にも複数種類が存在し、敵陣地への攻撃だけでなく味方の撤退を援護する煙幕など、戦況に応じた判断が求められます。
Steamでは記事執筆時点で約94%の好評率。Kotakuは細かな操作を積み重ねる手触りを、Rock Paper Shotgunは巨大砲塔そのものを内部から扱う独自性を評価するなど、メディアからも注目されています。
アークシステムワークス×マーベル新作は8位。ただしSteam評価は厳しめ
8位には、アークシステムワークスが開発する対戦格闘ゲーム『MARVEL Tōkon: Fighting Souls』がランクインしました。
本作はマーベルのヒーローやヴィランを使って戦う4対4のタッグ格闘ゲーム。発売時点で20キャラクターが登場し、従来型の入力だけでなく簡易入力にも対応しています。オンラインでは最大64人が参加するロビーも用意されています。
売上ではTOP10入りを果たした一方、Steamユーザーからの反応はかなり厳しく、記事執筆時点の好評率は約46%。PS5版は評価が高くなっており、ゲームそのものはSNSでも話題となっていますが、現状のSteam版は最適化の面で評価を落としています。
100位以内で見つけた気になるゲーム
ここからは、100位以内にランクインした作品から見つけた“宝石”のような作品を紹介します。
死んでも“火花”になって味方についていける協力ホラー『GRAIN ROT』―28位
8月7日に発売された『GRAIN ROT』は、仲間と地下遺跡へ潜って物資を回収する協力型エクストラクションホラーです。

プレイヤーは壊れやすい木製の身体に宿った「Living Spark」となり、家具をぶっ壊して資源を集めたり、持ち帰った物資で拠点を強化したりしながら、より深い階層を目指します。
ユニークなのは、身体が壊れても即座にゲームオーバーにはならないこと。火花のような存在となって仲間についていき、別の身体を見つければ再び戦線復帰できます。仲間を蹴り飛ばしたり、危険な場所へ閉じ込めたりできる物理演算を活かした悪ふざけ要素も盛り込まれています。
発売翌日ながら28位まで上昇し、Steamでは183件中87%が好評の「非常に好評」を獲得しています。日本語にも対応しています。
王様だって巻き戻したい!時間を戻せる王国運営ADV『Sovereign Tower』―53位
『Sovereign Tower』は、王座に就いたプレイヤーが臣民の訴えを聞き、クセの強い騎士たちを派遣して王国を運営するアドベンチャーRPGです。

商人、貴族、学者、民衆など各勢力との関係を調整しつつ、騎士をクエストへ派遣。ただし一度下した決断が気に入らなければ、時間を巻き戻して選択をやり直すこともできます。騎士との人間関係や恋愛、塔の拡張なども盛り込まれています。
8月6日に発売され、現在53位。Steamでは364件のレビューのうち92%が好評の「非常に好評」を獲得し、Metacriticでも86点を記録しています。小規模な新作ながら、ユーザー・メディア双方から好調な評価を受けている作品です。
戦国日本にウィリアム・アダムスより先に来ちゃった『Expeditions: Samurai』―93位
『Expeditions: Samurai』は、1600年の日本を舞台にしたパーティ制RPGです。
史実ではこの年、航海士ウィリアム・アダムスが日本へ漂着し、のちに徳川家康に仕えることになります。しかし本作では、アダムスはイングランドを出発せず、プレイヤー率いるオランダ船「De Albatros」の一行が先に日本へ到着。内乱の終結が迫る戦国日本で、大名たちの政治や陰謀に巻き込まれていきます。

戦闘はターン制ながら、移動や攻撃、割り込み行動が組み合わさる自由度の高いシステムを採用。戦闘だけでなく、探索やステルス、外交、仲間との関係構築なども用意され、プレイヤーの選択によって物語が大きく分岐します。シリーズでは初めて途中参加・退出可能なオンライン協力プレイにも対応しています。
8月7日に早期アクセスを開始したばかりで、現時点では数時間分のクエストなどを収録した開発途中版。Steamでは記事執筆時点で約100件のレビューが寄せられ、好評率は50%台の「賛否両論」となっています。未完成のシステムや技術的な粗さなどを指摘する声もあり、今後のアップデートによる改善にも注目です。
「スラスター逆向きにつけたの誰だよ!」ガラクタ宇宙船で飛び立つ『Approximately Up』―94位
94位の『Approximately Up』は、何千ものパーツを自由に組み合わせて宇宙船を作り、その自作宇宙船の内部から実際に操縦するサンドボックス型宇宙シミュレーターです。

最大4人協力プレイに対応しており、スラスターや燃料系統、ソーラーパネル、センサー、計器などを接続して船を建造。ところがスラスターを逆向きに取り付けたり、必要なケーブルをつなぎ忘れたりすれば、当然ながら宇宙旅行は大惨事になります。
15種類の惑星を探索でき、ミッションをこなして新しいパーツを獲得しながら、より高度な宇宙船を組み上げていきます。8月6日に発売され、Steamでは264件のレビューで「非常に好評」。日本語にも正式対応しています。












