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【特集】日本上陸、そして撤退した欧米MMOの軌跡―『ダーク・エイジ・オブ・キャメロット』

「大人数でRPGが遊べる」革新的なMMORPGというジャンルが誕生して十数年たった現在。日本に上陸後、名作と呼ばれつつもその殆どが撤退していった欧米産MMORPGが、なぜ日本で成功を見ることがなかったのか。本連載では日本上陸の経緯を振り返りつつ、その理由を考えます。

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『ダーク・エイジ・オブ・キャメロット』が撤退した理由を考察

日本サービスの開始から約2年。PvP要素に特化したMMORPGとして注目を集め、海外で今なお楽しまれている本作。日本で成熟したMMORPG文化を振り返りつつ、撤退した理由を考えていきます。

1.PvPを重視したタイトルのリスク

日本では、PC、コンソール問わず、古くから協力プレイでPvEを楽しむオンラインゲームが人気という土壌もあってか、MORPG/MMORPGプレイヤーはライト/ミドル層が大多数を占め、コアゲーマー向けのPvPコンテンツは受け入れられづらいという風潮が少なからずあります。また、PvPはプレイヤー数がいなければそもそも成立しないコンテンツであり、大規模戦が楽しめない状況では『ダーク・エイジ・オブ・キャメロット』そのものの魅力が大幅に削減されてしまうことになります。



2.僅か1ヵ月前に登場した『スター・ウォーズ・ギャラクシーズ』

2004年から2005年当時の国内MMORPG市場は既に過去に言及した通り。そんな中で、2004年12月に『スター・ウォーズ・ギャラクシーズ』、2005年1月に『ダーク・エイジ・オブ・キャメロット』がリリースされました。両方の特徴は全く別のものとは言え、ただでさえ少ない欧米産MMORPGを好むプレイヤーを取り合う状態になってしまったのは想像に難くありません。


3.ライト層が敬遠するビジュアル

日本では比較的ライト層がMMORPGをプレイする傾向にあり、ビジュアルの問題も大きく絡んできます。欧米産のゲーム全般にいえることですが、ビジュアルは決して「可愛い」や「美人」と言えるものではなく、そうしたビジュアルは敬遠される傾向にあります。また、複雑なゲームシステムもライト層には受け入れられなかった要素と言えそうです。

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未だに最高のRvRコンテンツを持っていると言う呼び声も高い『ダーク・エイジ・オブ・キャメロット』。日本に拠点を置かず、サーバーも米国に設置した比較的低リスクな進出にも関わらず、撤退してしまったことは大きな衝撃でした。また、2006年は前回の『スター・ウォーズ・ギャラクシーズ』、前々回『エバークエスト』も撤退しており、この年を境に欧米MMORPGが積極的に日本上陸を目指すことが少なくなったように感じます。

余談ですが、Mythic Entertainmentの創始者のMark Jacobs氏が設立したCity State Entertainmentが、『ダーク・エイジ・オブ・キャメロット』の後継と目される、RvRにフォーカスした新作MMORPG『Camelot Unchained』を開発中。2016年にベータテストを開始予定で、クラウドファンディング時には日本語紹介ページも作られており、日本サービスにも期待が寄せられています。
《水京》
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