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非対称PvPホラー『Dead by Daylight』プレイレポ―開発者からメッセージも

今年のE3ではパブリッシャーのStarbreeze Studiosのブースにて試遊が行われていたので、今回は改めてプレイレポと開発者のメッセージをお届けしたいと思います。

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『Dead by Daylight』は6月14日にSteamで発売された4vs1の非対称形マルチプレイホラーゲーム。本誌でも何度か取り上げているのでご存知の方も多いでしょう。今年のE3ではパブリッシャーのStarbreeze Studiosのブースにて試遊が行われていたので、今回は改めてプレイレポと開発者のメッセージをお届けしたいと思います。

開発はカナダのケベックに拠点を持つベテランスタジオBehaviour Interactiveです。今回は試遊と共にクリエイティブ・ディレクターのAshley Pannell氏に本作の概要とその魅力について説明をしてもらいました。

本作は非対称形のPvPマルチプレイヤーホラーゲームという独特なゲームシステムを持ち、プレイヤーは1名の殺人鬼と4名の生存者に分かれてプレイします。生存者は三人称視点で操作を行い、物陰に静かに潜み、殺人鬼から逃げまわります。一方、生存者を襲う殺人鬼は一人称視点で非常に狭い視野しか持ちません。周りに注意をしながら逃げまわる生存者はステルス要素、追い回す殺人鬼は一人称視点的なアクション要素があり、異なるゲームシステムを融合しているのが特徴です。


ゲームが始まると生存者はマップに投げ出されます。ミニマップのようなものは存在せず、自分がどこにいるのか、どこに何があるかもわかりません。もっとも重要なことは、一体どこで殺人鬼と出会うかもわからないことです。生存者の目的はただひとつ、マップから逃げ出すことです。生存者は殺人鬼に対して完全に無力であり、倒したり、殺したりすることは一切できません。不幸にも出会ったらひたすら逃げまわるだけです。

他方、殺人鬼は生存者を見つけ出し、フックに吊るしあげます。一定時間フックに吊るされた生存者は蜘蛛のようなバケモノに生け贄として捧げられ、死んでしまいます。生存者は吊るされた状態の仲間を救うこともできますが、殺人鬼に見つかるリスクも高まります。

マップから逃げ出すためには、マップ内にある5つの発電機を修理して起動する必要があります。発電機の修理には一定の時間といくつかのギミックがあり、失敗すると大きな音を立て、殺人鬼に発見されるリスクが高まります。発電機を起動すると、マップの外に逃げ出すドアが開き、見事脱出に成功すれば生存者は勝利となります。


生存者たちはお互いに協力する必要があります。しかしながら、本作の興味深い点は、通常のCo-op型マルチプレイゲームと異なり、「シングルゲームで得られる体験を複数人で同時に味わうことだ」Pannell氏は説明します。

というのも、本作は他のプレイヤーとのコミュニケーションは最低限に抑えられています。簡易チャットのようなものは存在しませんが、生存者はそれぞれのステータスを見ることができます。フックに吊るされているのか、死んでしまったのか。そのため、彼らは孤立したまま他のプレイヤーの動きから自分の選択をしなければいけないのです。他人を信用することもあれば、裏切ることもある。吊るされた犠牲者を救うか、見殺しにして発電機を修理をするか、生存者は常に決断に迫られます。


Pannell氏によれば、この本作独特の協調と裏切りの行動には「プレイヤーの国籍が異なっていてもまったく変わらない面白さ」があると言います。実際にプレイヤーには様々な言語と国の人が参加していますが、彼らはボイスチャットなどでやりとりをしなくても、与えられた情報の中でコミュニケーションしているというのです。

例えば、本作では他の生存者を救出するメリットが明示的に与えられていません。しかしながら、発電機を修理するには、当然、多くの人がいるほうが有利と理解できます。人が多ければ多いほど、発電機を直すチャンスは増えるのです。しかし、助けずに見殺しにするほうが有利になることも多々あります。生存者の勝利条件はとにかく逃げ出すことです。経験値等に差はありますが、ひとりで逃げ出しても勝ちは勝ちなのです。


このように本作の一番ユニークな点は、ゲームのルールの一部をプレイヤーに委ねてしまっている点です。結果として「本作はとても人間的な感情を呼び覚ます」とPannell氏は説明します。実際に1人の生存者が捕まえられたのを、3人の生存者が助けようとする場面はよく見かけます。ゲーム的には効率が悪い悪手ですが、助けたくなるもの人間の心理。他方、ひとりずつ生存者を殺していく必要がある殺人鬼は、この人間の心理を逆手にとることもできます。人間的な心を持つプレイヤーは仲間を助けたくなる。そこでひとりを捕まえた後、吊るしあげたその場所でキャンプして他の生存者を狩るのです。「非常にシンプルだが、とても効果的なゲームメカニズムを持つんだ」とPannell氏は語ります。

実際に、見知らぬ来場者とのプレイもエモーショナルな体験でした。殺人鬼が近づくと、生存者の心音は高まり、スリルと同時に生存のために重要な情報を伝えます。殺人鬼は殺人鬼で、生存者が立てるノイズがインジケータで示されます。ゲーム自体は10分程度で終わる短いものですが、シンプルでありながら非常に濃厚な体験が得られます。


Pannell氏によると、マップはある程度ランダムに構成されるているため、リプレイ性も強いとのこと。さらに今後のアップデートで様々なマップ、殺人鬼、生存者を追加していくそうです。特に殺人鬼はヨーロッパ、アメリカ、日本と様々な地域の伝承をモチーフにしたものを追加していきたいとのこと。実際に本作の売上は世界各国地域に分散しており、北米が25%、ヨーロッパが25%、中国が25%、残りの25%はおおむねロシアが占めているそうです。

「ホラーというジャンルは普遍的で、このゲームは普遍的な感覚を呼び覚ます」とPannell氏は語ります。会場の参加者の叫び声が聞こえる中、「ほら、みんなホラーは大好きなんだよ!言葉は通じなくても我々にとっての共通言語なのさ」とPannell氏は得意気に語っていました。

《Shin Imai》



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