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【TGS2016】「センス・オブ・ワンダー ナイト 2016」イベントレポ―世界が変わるような感覚引き起こす作品たち

東京ゲームショウ2016の2日目に行われた「センス・オブ・ワンダー ナイト 2016」のイベントレポートをお届け。"見た瞬間、コンセプトを聞いた瞬間に、誰もがはっと、自分の世界が何か変わるような感覚"を引き起こすようなアイデアを発掘するイベントです。

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【TGS2016】「センス・オブ・ワンダー ナイト 2016」イベントレポ―世界が変わるような感覚引き起こす作品たち
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先日から行われている東京ゲームショウ2016の2日目に、今年で第9回目となる「センス・オブ・ワンダー ナイト 2016(SOWN 2016)」が特設ステージにて開催されました。これは"見た瞬間、コンセプトを聞いた瞬間に、誰もがはっと、自分の世界が何か変わるような感覚"=「センス・オブ・ワンダー」を引き起こすようなアイデアを発掘することを目的としたイベント。

今年は全8タイトルが選出され、司会の新 清士氏によって「新しい表現スタイルを求めて」「ゲームが持つ無限の広がりを求めて」という2つのテーマも併せて発表されました。全プレゼン終了後には、審査員陣による5つの賞に加えて、観客の応援によって決まる1つの賞、合計6つの賞が授与されます。今回はその受賞タイトルを中心にイベントレポートをお届けします。

◆『Line Wobbler』
受賞アワード:"Best Game Design Award""Best Presentation Award""Audience Award"
開発:Robin Baumgarten
プラットフォーム:独自デバイス


バネを使用したコントローラーと、ナイロン製のチューブで作られたオリジナルハードウェアで大きな注目を浴びたタイトル。プレイヤーは緑色の光となって、障害物の赤い光などに当たる瞬間に手元のバネを素早く操作することで通過していきます。


他に類を見ない"一次元"のゲームであるがゆえに、芸術的で斬新なゲームデザインの設計に成功しています。更にユニークなことに、アイデアの元となったのは猫がバネのおもちゃで遊んでいる姿。そんな『Line Wobbler』はプロトタイプであり、実際にリリースや発売の予定は現在ないとのこと。しかし、良いビジネスパートナーが見つかれば、ゲームセンターにアーケードとして設置、もしくはちょっとした建物くらいの規模のものも作ってみたいと意欲を語りました。

◆『Unworded』
受賞アワード:"Best Arts Award"
開発:Bento Studio
プラットフォーム:iOS, 将来的にPC/PS4/PS Vitaを予定


ゲーム内のオブジェクトが全て文字から構成されたパズルアドベンチャーゲーム。プレイヤーは重大な事故に遭ったある作家の人生を追体験していきます。1つ1つの文字が命を持っているような、そんな作家の頭脳の中でプレイする感覚を重要視しています。


気になるゲームの内容は、文字を組み合わせて物体を作り上げていくことでステージが進行し、それと同時に作家の謎めいたストーリーが解き明かされていくというもの。例えば"VMDO"という文字を組み合わせれば、ゲーム内で電球を手に入れることができます。また、パズルが難しく、ゲームに詰まってしまった場合のためにヒントシステムも用意。事故で入院している作家の妻はベッドの横でその作家の本を読み聞かせていて、プレイヤーはそれぞれの本の世界を冒険していくこととなります。リリースは2016年11月16日にiOSのみを予定していますが、その後PC/PS4/PS Vitaへのリリースも考えているそうです。

◆『DOBOTONE』
受賞アワード:"Best Experimental Game Award"
開発:Videogamo
プラットフォーム:独自デバイス


最大5人で遊ぶことができるパーティゲーム。その内1人がゲームマスター(GM)となり、その他のプレイヤーはGMがコントロールするシンプルな対戦ゲームを楽しみます。GMは対戦ルールの決定はもちろん、ゲーム速度の変化や画面に揺れや歪みのエフェクトを加えることも可能。プレイヤー同士の対戦を盛り上げ、彼らの反応を楽しめるのがGMの魅力となっています。


「新しいパーティゲームを作りたい」と語る開発者は、プレイヤーが操作するのは両手の2つのボタンだけにして、ゲームの操作感やルールを非常にわかりやすいデザインに設計。それによって、その場にいる誰もが楽しいゲームの時間をすぐに体験することができ、その部分に強いこだわりを持っていることが感じられました。

◆『Fantastic Contraption』
受賞アワード:"Best Technological Game Award"
開発:Northway Games and Radial Games
プラットフォーム:PC(Oculs Rift and Vive VR)


元々は2008年にFlashゲームとして開発されたタイトルを、3次元空間で実際に手を使ってプレイできるVRタイトルとして再開発した体験型パズルゲーム。複数の物体を拾い上げて繋ぐ、棒を伸ばす・折る、ステージ外に物体を放り投げる等々…VRならでは世界の楽しみを詰め込んでいます。


発表では、開発の段階に2つの大きな課題があったと話します。1つ目はインターフェイスの問題。Flashゲームの時は一般的なツールバーを用意していましたが、「そのままではインパクトが薄い」と判断し、ツールが突き刺さった猫を用意するという斬新なデザインを採用しています。もう1つは「ゲームをプレイしていない人にどう楽しんでもらうか」という問題。それに対し、専用のモーションキャプチャーを用意すれば、ゲーム内に実際のプレイヤーが登場することができる"混合現実"の世界を取り入れています。

また、ゲーム内の小さなカメラを自分に向けることでも自分の動きをゲーム画面に映すことが可能です。その他にも、物を叩くと音が出て、しかも大きさによって音程が異なるので音楽を奏でられたり、帽子をかぶると別の世界に行けたり…遊び心が随所に散りばめられた魅力的なVRの世界を構築しています。


◆最後に
今年の発表タイトルの国別内訳はアメリカ・イギリス・フランス・カナダ・アルゼンチン・日本・台湾・シンガポールから各1タイトルとなっており、去年以上に国際色が強まり、独自デバイスを用いたものが注目の的に。審査陣からは「ゲームの着想を得た経緯がそれぞれユニークで興味深かった」「今年はVRが盛り上がりを見せているが、インディーコーナーでは独自のデバイス開発や古い歴史を紐解いているような作品を見て、改めてゲームの広さ・深さを感じた」というコメントが寄せられました。
《LayerQ》
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