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バーチャル無法地帯『VRChat』の歩き方…今日から遊べるカオスな溜まり場

皆さんボイスチャット(以下VC)はお好きでしょうか?SkypeやDiscordなどのVCソフトはゲーマーのみなさんにもすっかりおなじみかと思います。と、いうことで今回は各所で良かれ悪かれ話題沸騰中の『VRChat』をご紹介させていただきます。

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こんにちは、突然ですが皆さんボイスチャット(以下VC)はお好きでしょうか?SkypeやDiscordなどのVCソフトはゲーマーのみなさんにもすっかりおなじみかと思いますが、今回は各所で良かれ悪かれ話題沸騰中の『VRChat』をご紹介させていただきます。

プレイヤーである「バーチャルのじゃロリyoutuberおじさん」こと「ねこます」氏の啓蒙活動や、プレイヤー数の増加がニュースになったことなどもあり、最近耳に入る機会が多くなってきた『VRChat』。今回のために筆者は一週間ぐらいちょくちょく潜って観光してきましたので、潜入レポート兼初心者ガイドとしてお送りします。

『VRChat』とは


『VRChat』は仮想空間上でアバターを用いてVCができるソフトです。名前とは裏腹にVR環境がなくてもプレイすることは可能で、かくいう僕も非VR環境でプレイしました(『VRChat』』を初めて猛烈にVIVEが欲しくなりましたが!)。昔からのネットゲーマーの方は『Second Life』や『PlayStation Home』などを連想するかもしれませんね。


ユーザー制作のアバターやワールド(マップ)を用いてチャットすることもでき、はっきりいって世界観はカオスそのもの(後述します)。VR機器を所持していれば手をある程度自由に動かすことができるので、感情表現が豊かになります。前述のとおり僕はPC用のVR機器を所有していないので、基本的に棒立ちでした。

今、『VRChat』で何が起こっているのか



『VRChat』に近い「仮想空間」系のゲーム/サービスは、今までも数多く存在しました。僕も最初は、特に(僕のような)非VRプレイヤーにとってはあまり新しい体験ではないだろうとタカを括っていました。しかしログインしてすぐに『VRChat』はなんかヤバイということを肌で感じました。

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人の多いところへ行くとそこらじゅうから話し声や叫び声、爆音で音楽を流す人間などの雑音が途絶えません。なにしろ活気があるのです。『VRChat』は最近爆発的にユーザー数も増えたのですが、やはりネットゲームにおいてユーザー数は重要だなと感じます。人が人を呼び口コミもあって、いまやブーム絶頂というような熱気にゲーム内が包まれています。


そんな熱気の中で、ユーザーはそこらじゅうで話したり、自分の歌を披露したり、爆音を流して会話を邪魔しようと試みたり、隅っこの方でアバターを見せ合いながらBlenderの技術論に花を咲かせたりと各々自由な楽しみ方をしているように見えました。

『VRChat』の異常なカルチャー



『VRChat』内に潜って手探りで探索していると馴染みのあるアバターや日本をモデルにしたワールドなどがあるということに気づきました。そういうところに通っていると日本人プレイヤーとも時々遭遇することがあります。が、もっと多いのは日本語を勉強中の外国人の方々です。


日本人プレイヤーとVCで会話していると「日本人ですか?」と尋ねられ、そのまま英語と日本語のまざった会話に発展することも多かったです。そういう関係もあって僕もそれほど英語力に自身があるほうではないですが、拙いながらもなんとかコミュニケーションが取れます。なので、英語に自信がないプレイヤーも全然プレイ可能だと感じました。

やはり日本のアニメやゲーム文化は海外のゲーマーの中でも大人気らしく、『VRChat』内にはおそらく法律的にかなり危ないであろうアバターが平気で歩いています。中にはそういうアバターに注意を促して歩く自警団的な活動をしている人もいるらしく、僕も遭遇したことがあります。客観的に見て、かなりサイバーパンクっぽいことになっています。


アバターを配布する(一時的にそのアバターになれるというような感じなのですが)ようなワールドも数多くあり、人気のキャラクターのアバターはそこら中で見かけますし、同じアバターを使うことで結束を示すような集団も存在しています。


なかでもウガンダワールドを中心に活動するウガンダナックルズのアバターは大流行しており、ミーム化しています。大勢で女性アバターを追いかけ回し、あげく人種差別的言動やセクハラをしまくるのでゲーム内でも問題視されており、これから対策もされていくようです……とはいえこのアバターを使っている普通の人もいる、ってところが面白かったりします。


反ナックルズを掲げるワールドもあったりするのですが、当然のようにナックルズ集団の襲撃にあっていました。このあたり古典的なインターネットを彷彿させるものがあって、個人的にはこういう「現象」を見ているだけでチャットなどせずとも『VRChat』の世界は相当エキサイティングに感じました。



アバターだけではなくワールドもゲーム内データから直接引っこ抜いてきたと思われる激ヤバ地区がたくさんあり、『VRChat』内はさながら魔改築された九龍城のように煩雑かつ治安が悪いです。「コカイン」と連呼するギャングのようなアバターに追い掛け回されたこともありました。


『VRChat』内では昔のインターネットのような怖い感じと、ちょっと笑ってしまうような滑稽さが同居しているのがとても面白いです。ピカチュウのアバターの人が歌を披露し、それに皆が聞き入って拍手を送っている非常に心温まる光景も目にしました。そのあとすぐに荒らしが大挙してやってきて台無しになってしまうのですが。

『VRChat』』をこれからやってみたい人に向けて


と、いうことで紹介してきました『VRChat』。新しく始めたい人にまず言っておきたいのは、現段階では注意深く利用しないと不快な目にあうこともかなりの確率であるだろう、ということです。対策も始まっているとはいえハラスメントもまだ時々散見されますし、日本人だからという理由だけで追い掛け回されたこともあります。

またハッカーなども数多く存在しているらしく、現在アバターと名前を盗まれなりすまされるというような被害があるというような報告を各所で目にしますので、ご注意ください。僕としては、なんかそういう事件自体がすべてサイバーパンクっぽくてエキサイティングだったりするのですが。

悪い場所を面白がるような覚悟をするか、時にはブロック機能やミュート機能を使うなどして、うまくやる必要があります。このあたりは現実世界の治安が悪い地区と同じですよね。


日本人や日本語の通じる外国の方のほとんどは、「japan」や「tokyo」などで検索すると出てくるマップに多くおられるように思います。初心者の人はまずはそのあたりをうろついてフレンドを作り、その人にいろいろ聞いてみるといいでしょう。日本語で話していると人が集まってくる傾向があると思うので、日本語で話している集団がいたら恐れずに会話に参加してみるといいですよ!


『VRChat』内には遊園地やCTF、ボーリングというようなゲームっぽいコンテンツがあるのでそういうのを遊んでみることから始めるというのも一つ手だと思います。一見意味不明な『VRChat』というゲームですが、取っ掛かりはいろいろとあるので、VR環境がない方もダウンロードして遊んでみてはいかがでしょうか!

UPDATE(2018/01/22 17:46): 記事初出時から画像を修正しました。コメントでのご指摘、ありがとうございました。
《文章書く彦》
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