『Dead by Daylight』今後の日本展開や新DLCについて訊いたディレクターインタビュー!【TGS2018】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『Dead by Daylight』今後の日本展開や新DLCについて訊いたディレクターインタビュー!【TGS2018】

編集部では、『Dead by Daylight』のゲームディレクターを務めるマシュー・コート氏にインタビューを実施。新チャプターやファンが気になる様々な事情について伺いましたので、本記事ではその内容をお伝えします。

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TGS 2018にてスペシャルステージやブース出展が行われ、大きな人気を博したBehavior Interactiveの人気非対称対戦タイトル『Dead by Daylight(デッドバイデイライト、DbD)』。Game*Sparh編集部は、同作のゲームディレクターを務めるマシュー・コート氏にインタビューを行い、新チャプター「Shattered Bloodline (断絶した血脈)」や、ファンが気になる様々な事情について伺いました。

まずは新DLC「断絶されし血脈」の話題から!



――本日はよろしくお願いいたします。まずは簡単なプロフィールから教えてください。

マシュー・コート氏:プロジェクト立ち上げ段階から『Dead by Daylight』のゲームディレクターを務めているマシュー・コートです。現在は『Dead by Daylight』を皆さんにお伝えするために色々なところへ訪問できるポジションにいるので、とてもラッキーだと思っています。

――先日、新チャプター「断絶されし血脈」がリリースされましたが、このチャプターの目玉とも言えるこだわりのポイントを教えてください。


マシュー・コート氏:キャラクターたちのバックグラウンドを言外に語ることになる、スキンやキャラクターのビジュアルには注力しています。また、皆様の意見にしっかり耳を傾けて、皆様の望むコンテンツを作ることができるとも考えているので、今回追加されたパークなどの新要素もぜひ楽しんでほしいと思います。

――個人的なもので構いませんので、マシューさんが考える新チャプターの魅力を教えてください。


マシュー・コート氏:このチャプターが有する密度や、山岡凜(The Spirit)のパワフルさが気に入っています。特にThe Spiritはただ動いているだけ、そこにいるだけでも大変力強いので、その点はとても魅力的だと思いますね。

――そんな今回の新キラー「The Spirit」ですが、モデルは存在するのでしょうか?また、キラーだけでなく、新サバイバー「アダム・フランシス」や新スキンについても教えてください。

マシュー・コート氏:特にモデルはいません。今までのキャラクターも具体的なモデルがいるものは少なく、リサーチした色々なものからインスピレーションを受けて、それぞれのイイとこ取りをして構築するという形をとっています。


――Instagramやティーザー映像を観た多くのプレイヤーは、The Spiritの父親がキラーだと考えていたと思いますが、そこであえて山岡凜本人をキラーとしたのは何故なのでしょうか。

マシュー・コート氏:今回のキラーとサバイバーについては、「プレイヤーたちはこう思うだろうな……」という風にティーザーを作り、そして裏をかく形であの組み合わせにしました(笑)。また、私たちは関係性の強すぎるキラーとサバイバーは同時に実装しないようにしているため、それも理由として挙げられますね。そのため、プレイヤーたちが驚いているのを見たときは「大成功だ」と思いました(笑)。

――私もびっくりしました(笑)。同じく、多くのプレイヤーがサバイバーも日本人だと考えていたと思いますが、ここであえてジャマイカ人のアダムを実装したのも何故なのでしょうか。


マシュー・コート氏:日本に短期留学に行ってそのまま帰ってこない、という人々がよくいるのですが、開発チーム内で、キャラクターにそのようなストーリーを持たせるのはとても魅力的なのではないかという話を前々からしていたので、サバイバーとしてアダムを実装することになりました。

――なるほど。ちなみに、今回のアップデートでレイスがリワークされ、以前の公式生放送ではフレディをリワークする予定があるとのことでしたが、今後のリワークの予定について詳細を教えてもらえますか。

マシュー・コート氏:協議中なので、詳しいことはまだ言えません。

『DbD』の日本向け展開はどうなる?今後の予定について聞いてみた



――今回の日本向けイベントも大盛況でしたが、今後も同様のイベントを開催する予定はあるのでしょうか。

マシュー・コート氏:もちろんやりたいと考えています!今回のステージでも、日本人の皆さんの反応は凄かったですし、チームとしてもより多くのプレイヤーの意見を集めたいので、ぜひ開催したいですね。

――楽しみにしています(笑)。イベントにはグッズがつきものだと思いますが、今後フィジカルのアートブックなどのグッズを日本国内向けにリリースする予定はありますか。

参考:今回のイベントで配布された『DbD』グッズ

マシュー・コート氏:この話題については、日本でお話するのにもいい機会だと思っていました。私たちはゲームの正式リリース時にデジタルアートブックは出版していますが、物理版はまだリリースしていません。しかし、現在様々な新グッズを検討している最中ではあるので、公式アートブックは出る”かも”しれません。

――今後、日本を含めたアジア圏で公式大会を開く予定はありますか。

マシュー・コート氏:今までに一度トライしたことがあるのですが、そこでは非常に多くの学びを得ました。そのうちのひとつに、「勝利条件がはっきりしていないゲーム」ゆえの難しさがあります。とはいえ、今後もぜひ取り組みたいとは考えているため、是非大会を開催したいという組織があれば、日本に限らずサポートしていきたいと考えています。

――ここまで日本に関するお話をしていただきましたが、『Dead by Daylight』で今後また日本を扱う予定はありますか。

マシュー・コート氏:直近(12月公開予定の次期DLC)も含め、今のところはないです。ただ、日本をテーマにしたスキンに関しては今後もリリースしたいと考えています。

――期待しています。『Dead by Daylight』は公式生放送やRedditフォーラムなど、英語圏のユーザーが情報を受け取りやすい環境が構築されていますが、これらの展開を日本向けに行う予定はあるのでしょうか。

マシュー・コート氏:はい。検討しています。現在、日本向けの展開では1人のモデレーターに素晴らしい仕事をしてもらっていますが、やはりこれだけ増えたプレイ人口を1人でカバーするのは厳しいため、カスタマーサポートやコミュニティサポートを担当する日本専門チームの設置を計画しています。

参考:以前発表された開発ロードマップ

――話題が変わりますが、以前、DLCを含む開発ロードマップが公開されました。ここで発表された今後リリースされる予定のコンテンツについて教えていただけますか。

マシュー・コート氏:ダメです、まだ秘密(笑)。

――ですよね(笑)。これはGame*Sparkで『Dead by Daylight』の記事を掲載する際にも留意している点なのですが、コミュニティではゲームのマナーについて議論になる場面が、多々見受けられます。これについて、開発側が把握しているのか、もしくはどのように受け止めているのか教えてください

マシュー・コート氏:日本だけでなく、世界でもそのようなプレイヤーが存在することはこちらでも把握しています。ゲーム自体が対立構造を生むテンションの高いものであるため、結果的にマナーの悪い楽しくないプレイヤーが発生すると考えていますが、私たちはこれを抑えこむのではなく、スポーツマンシップに則ってゲームを遊んでくれるプレイヤーに何らかのご褒美を与えるという形で対策したいと思っています。

――なるほど。現在日本向けの『Dead by Daylight』はPC/PS4版が存在していますが、Xbox One版をリリースする予定はありますか。

マシュー・コート氏:複雑な事情もあり、日本にはXboxプレイヤーが多くないため、急務だとは思っていません。

ファンが気になるアレコレは?まだまだ色々お伺いしました



――今年の3月にパブリッシャーがStarbreezeからBehaviorに変わったことが報じられましたが、これを受けてゲームの開発体制は変化しましたか。

マシュー・コート氏:今までやる必要がなかったマーケティングやパブリッシングの仕事をする必要が出てきたため、専門のチームを作る必要はありました。ですが、この体制が出来たことによって『Dead by Daylight』が自分たちのゲームなんだ、という意識がより一層強くなったため、よりプレイヤーと向き合うことが可能になったと考えています。


――これはライセンスに関わることかと思いますが、フレディ(The Nightmare)を実装する際、多くのプレイヤーはサバイバーとして『エルム街の悪夢』の主人公であるナンシーが登場すると考えていました。アダムの際もそうでしたが、なぜあそこであえてクエンティンを実装したのでしょうか。

マシュー・コート氏:ここまでで私たちが一筋縄ではいかない開発チームなのはよくわかっていると思いますが(笑)。私たちは常にプレイヤーにサプライズを与えたいと考えているため、同じ作品に出るキャラクターでも、真っ先に思いつかない人物のほうを実装しました。それと同時に、クエンティンという個人自体も非常に面白いキャラクターであるため、ライセンスホルダーと交渉の際に、ホルダー側もその方が面白いだろうという意見を出してくれたこともありますね。 


――以前の公式生放送で、うさ耳のフェン・ミン用スキンについて実装が難しいという話がありましたが、これについては現在どのような状況になっているのでしょうか。

マシュー・コート氏:開発中の機能の1つに、「服全体の質感」の整合性を取る技術があります。これは例えば、「頭にフードを被っているのに服がペラペラのシャツだと質感がおかしくなってしまう」という問題を解決するものなのですが、まだ未完成であるため、これが完成すれば導入可能だと思います。この機能が完成すれば、フェン・ミンだけでなく全てのキャラクターのコスチュームに応用することが可能なので、是非楽しみにしていてください。

――なるほど。ちなみに、マシューさんの好きなキャラクターやパークについて聞かせてもらえますか。

マシュー・コート氏:キラーについてはTwitchのステージでも答えた通り、ハグが好きですね。サバイバーはネアが好きなので、今回のTGSではクールなコスプレイヤーを沢山見ることが出来て本当に良かったです。パークは…「フランクリンの悲劇」が好きですかね。あのパークはとてもシンプルなアイデアで、誰も殺さない、そしてゲーム全体に莫大な影響も及すものでもないのにも関わらず、サバイバーをびっくりさせることが出来るのでとても面白いと思います。

――僕もアレを食らうとパニックになりますね(笑)。今後、既存のキャラクターを掘り下げていくコンテンツはリリースされますか。

マシュー・コート氏:はい、スキンのビジュアルや名前、テキストを通して充実させていきたいと思っています。


――InstagramやYouTubeなど、新コンテンツに際したトレイラーやティーザーはどれも意味深な作りになっていますが、これはどのような意図で作られているのでしょうか。

マシュー・コート氏:「意味深」というのはよく言われますし、今後もその路線で行くつもりです(笑)。新コンテンツの予告を作る際は、与えられたヒントを普通に考えても答えが出ないようにしていますね。とはいえ、嘘はついてないので、賢い人がよく考えればわかるようになっています。

――既に今年度のロードマップについては話題に上がりましたが、来年度の『Dead by Daylight』がどうなるか、お聞かせください。

マシュー・コート氏:年央なので細かいことは言えませんが、山ほどの新コンテンツを用意しています!また、ゲーム自体にも大きな改善を実施する予定なので、発表できるようになり次第お伝えしたいと考えています。

――なるほど。ちなみに、以前のアップデートで初心者向けの様々な改善が行われましたが、あれから初心者は定着しているのでしょうか。

マシュー・コート氏:はい。今までは最初に1度だけプレイして離れてしまうユーザーも多かったのですが、件のアップデート以後は2度目も3度目もプレイしてくれるビギナーが増えているので、ゲームをより良くすることが出来たと思っています。とはいえ、『Dead by Daylight』自体が難しいタフなゲームであることに変わりはないので、どちらかと言えばプレイヤーを簡単に諦めさせない作りに出来たのではないでしょうか。


――ユーザーが増えていくと、いわゆる「ガチ勢」と「カジュアル勢」に分かれることもあると思います。現在『Dead by Daylight』にはランクに影響しないマッチはフレンド戦しかありませんが、今後これに対応したカジュアルなゲームモードが実装されることはあるのでしょうか。

マシュー・コート氏:すぐには実装できないと思いますが、様々なゲームモードを検討中ではあります。例えば、マッチに極めて積極的なプレイヤーに向けた競争的なモードや、落ち着いてゲームをプレイしたいユーザーに向けたリラックスして遊べるモード等ですね。ただ、最終形がどうなるかまではまだ定まっていません。

――最後に、日本のプレイヤーとGame*Sparkの読者に向けてメッセージをお願いします。

マシュー・コート氏:とにかく、「ありがとうございます」という言葉に尽きます。『Dead by Daylight』をここまで受け入れて頂いたことを嬉しく、そして大変光栄にも思っていますので、今後とも私たちに注目していただければ幸いです。

――本日はありがとうございました!
《吉河卓人》
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