気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、The Game Kitchen開発、PC向けに9月10日正式リリースされた2Dアクション『Blasphemous』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、緻密なピクセルアートで描かれる2Dアクション。ディープな物語とハック&スラッシュアクションを融合したメトロイドヴァニアなゲームプレイを特色としており、プレイヤーは呪われたCvstodiaの世界を冒険します。記事執筆時点では日本語未対応。
『Blasphemous』は2,570円で配信中。
――まずは自己紹介をお願いします。
Enrique Cabeza氏(以下Cabeza氏)Enrique Cabezaです。The Game Kitchenにおいて、本作のアートディレクターとクリエイティブディレクターを務めました。
――本作はいつどのようにして開発が始まったのでしょうか?
Cabeza氏ゲーム開発は私がかなり小さな頃から始めました。12歳ほどの時、Amstrad CPC 464の取扱説明書に載っていたBASICゲームのコードをコピーし、これを少しいじってどのように変化するかを見ていたのです。また、MS-DOSでは小さなテキストアドベンチャーゲームを作ったりもしましたが、『RPGツクール』に出会ってからは搭載されているツールを使っていました。これが本当に面白いと思ったのです。
――本作の特徴を教えてください。
Cabeza氏たくさんあると思いますが、本作の独特なアートスタイルがプレイヤーの皆さんの目に留まるのではないのでしょうか。私たちはこの部分に独自性を与えたいと思い、様々な面で深みがあって面白い南スペインの文化を徹底的に調べました。多くの日本や米国の開発会社が自分たちの文化や歴史をゲーム、漫画、映画などに活かすように、私たちも自分たちの文化やアートに対し、同じようなアプローチをしたいと思い、これら全て合わせることでダークファンタジーなゲームが作り出せたことが、とても面白く感じました。
――本作が影響を受けた作品はありますか?
Cabeza氏本作は主に日本のゲーム、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』『ストライダー飛竜』『大魔界村』そしてフロム・ソフトウェアの『DARK SOULS』から影響を受けています。本作は特定の映画や文学から影響を受けているわけではありませんが、16世紀と17世紀の南スペインの絵画、彫刻、建築の特徴から影響を受けています。これらの多くは世界的にも知られているもので、とても価値ある遺産です。本作における私たちの目的の一つは、プレイヤーの皆さんに本作で出てくるものの元ネタを探してもらうことでした。これにより、本作に登場するあらゆる要素が特別なものになると思うのです。
――本作の日本語対応予定はありますか?
Cabeza氏はい、もちろんです。日本語版は近いうちにリリース予定です。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Cabeza氏欧米のゲーマーが楽しんだゲームを作ってくれた日本のアーティストとクリエイターの皆さんに感謝を申し上げます。日本のクリエイターの皆さんは、全ての世代にビデオゲームの多大な知識と専門知識を与えてくれましたし、これからの世代にも影響を与え続けるでしょう。
日本のプレイヤーの皆さんが本作を楽しんでいただけると嬉しいですし、私たちの国の文化に興味を持ってくれると嬉しいです。プレイ後には、私が育った街セビリアを訪れてくれるかもしれません。その美しさは決してあなたをがっかりさせませんよ。
最後に、本作は日本のゲームと文化なしでは実現しませんでした。本当にありがとうございました。
――ありがとうございました。
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