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【ゲームで英語漬け:Game*Spark的学習術】第12回『ベヨネッタ』ビッチな魔女に罵られたい? 女王様のスタイリッシュ英会話

【ゲームで英語漬け:Game*Spark的学習術】12回目はPS4リマスター発売を控えた『ベヨネッタ』です。

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今回は取り上げるのは、PS4リマスターが間もなく発売となる『ベヨネッタ』(本稿のスクリーンショット撮影にはSteam版を使用)。初出は2009年と10年以上前のタイトルですが、洗練されたアクションは色褪せることなく、完結作となる『ベヨネッタ3』の続報も待ち遠しいところ。高解像度、ハイフレームレートに対応した最新リマスターで“Let’s dance, boys!”

練習問題の解答


問題:Hold up right forearm in front of your neck, keep elbow in acute angle and stick out your chin.
訳:腕を首の前に掲げ、肘は鋭角に保ち、顎を突き出す。

正解は「アイーン」のポーズでした。ちなみに英語で“stick out the chin”は反抗を表すジェスチャーになるので、人前ではあまりやらないようにしましょう。

Let’s “Play” in English:女王様のピロウトークはお好き?


『ベヨネッタ』といえば、ベヨネッタによるセクスィーな「ピロウトーク」です。イギリス風の英語でビシビシと罵られたい諸兄にとってはたまらない「ごほうび」ですね(もちろん田中敦子さんの演技も素晴らしいです)。今回はそんなベヨ様名言集をお届けします。


こんなちゃちなオモチャ寄越すなんて、良い度胸じゃないの!

某デビルハンターとそっくりな組み合わせの銃を手にして「安物」とポイ捨てするベヨ様。最初から飛ばしていきますね。それはさておき、英語では主語が大きくなるときには代名詞を先に置く傾向があります。この場合「this」の内容が“throwing ~”になるのですが、ロダンに対する「cheeky」が主旨なので、まず“Now this is cheeky”を主文においてから情報を補う分となっています。


まさか生き別れの姉妹だなんて言わないわよね

しつこく迫ってくるジャンヌへの一言。「dare」の単語はあえて、わざわざ辞書にありますが、主に相手が嫌がることを故意に行う、という意味合いです、“How dare say !”“Don’t you dare!”などと相手へキツく当たるときにもよく使われます。


一粒でも涙が出たら一人で泣くことになるわよ

すっかり「マミー」の顔つきになったベヨ様。子供をしつけるのも意外に性に合っているようです。“A single ~ and you’ll ~”は母親が子供を叱るのによく使う定型文。あるいは何らかの脅し文句でもよく聞きますね。例外は認めない場合が多いので、こういうときは素直に従いましょう。

おや、まだ刺激が足りませんか? プラチナゲームズの公式サイトでは「ベヨネッタに学ぶ “M男に使える”英会話」を公開中ですので、もっと鞭がほしい方はこちらをご覧ください。

ローカライズを味わう:吹替と字幕 ここまで変わる翻訳


本作は日本語吹替が後から付けられたため、日本語字幕の「吹替用翻訳」「字幕用翻訳」が同時に搭載されているというレアケースです。音声と連動して日本語字幕も自動的に切り替わり、字幕派、吹替派、両方のニーズに対応しています。『ベヨネッタ2』では日本語吹き替えに合わせているため、字幕用翻訳はこの『ベヨネッタ』のみの仕様です。

映画の字幕は「1秒に4文字」「1行15字前後」というルールがあり、映画演出を重視した『ベヨネッタ』の字幕もこちらに準じています。映像を邪魔しないために最小限に抑えるのですが、当然ながら台詞の全てを拾いきることはできず、原文の意味のうちどれを拾うか、どれを捨てるか、これが字幕翻訳で最も難しいところです。例として冒頭のシーンを見てみましょう。“If it were me, I’d praying his ends up barbecue...Or least at sunny side up!”を、それぞれ以下のように訳しています。


原文に忠実なのは吹き替えの方ですが、やはり文字数が多くどうしても目が字幕を追ってしまいます。この後に続くのは“...but the only way this guy’s meeting the Lord is if God’s hungry for breakfast!”というオチなので、ここで最低限残さなければならないのは「目玉焼き」の部分。それ以外は意訳して大幅にカットしています。このように細かいギャグなどは字幕では捨てざるを得ないので、原語の音声を楽しむ字幕派と、物語を余さず楽しむ吹替派で分かれてしまうのです。どちらも一長一短ありますが、こういった工夫を知るとより映画やゲームを楽しめるでしょう。

魔除けか別れの言葉か スカボローフェアの謎



ベヨネッタ最初の武器の銘となる歌「スカボローフェア」。サイモン&ガーファンクルの歌唱でも知られるこの曲は、イギリスで古くから伝わってきた伝承歌です。時代によって歌詞もメロディーも変化して、その解釈は謎めいています。特に“Parsley, sage, rosemary and thyme”は意味があるのか無いのか、何かの暗喩なのか解釈は様々。花言葉と一緒に銃へ刻まれているのが確認できます。

数あるバリエーションで共通しているのは、「糸も針も使わずシャツを縫え」などと「実現不可能なものを作れば恋人と結ばれる」という内容。起源を遡ると400年以上前の吟遊詩人まで行き着くので、時代によって意味が付け足されたり失われたりと、正解が見つからないのもまたこの歌の魅力です。主要な解釈として以下の二つを紹介します。

1. 妖精が人間に向かって求婚

スカボローフェアの原型はスコットランドに伝わるバラッド「エルフィンナイト(妖精の騎士)」とされています。劇場アニメでも名前が出ていましたね。無理難題を出しているのは妖精で、魔除けのハーブを唱えるのはそれを防ごうとする人間だという解釈です。

2. 離れてしまった恋人に別れの伝言をする

ハーブの部分は様々なバリエーションが存在し、“Every rose grows merry with time” “There’s never a rose grows fairer with time”という例があります。「時が来れば薔薇はまた咲く」、そして求婚に実現な不可能な約束を付ける=結婚はできない、ということで「恋人に別れを伝言する歌」という解釈です。

様々な愛のモチーフが登場する『ベヨネッタ』。果たしてベヨネッタとルカはどこに落ち着くのでしょうか。

覚えておきたい英単語集:雰囲気が出る魔術と教義の語彙


  • Wickedness:不義、不正
  • Commandment:掟
  • Impure:不浄
  • Infernal:地獄の
  • Cardinal:枢機卿、根源的な
  • Ressurection:再臨、蘇り
  • Torture:拷問
  • Forbidden:禁じられた
  • Overseer:観測者
  • Purgatorio:煉獄
  • Book of Revelation:ヨハネの黙示録


今週のキーフレーズ:Jeanne, we’re both one of a kind!



最後のクライマックスで、ジャンヌが言った“You‘re one of a kind.”に対してベヨネッタが力強く返す場面です。“one of a kind”は劇中で何度か登場したフレーズで、武器「スカボロウフェア」を渡す場面でもロダンが言っていました。“one of a kind”は「かけがえのないもの」「天下一品」といくつか訳語がありますが、基本的には代わりの無い唯一無二のものという意味です。「スカボロウフェア」は四丁一組で、ポーカーの役“four of a kind”にかかっているかもしれません。

練習問題:次の台詞を字幕用に翻訳しなさい。



If there‘s two things I hate in this world, it’s cockroaches and crying babies.

字数制限:全2行、1行につき18字以内
今回は映画字幕に挑戦です。普通に全文訳すとすぐにオーバーしてしまうので、意味を残す部分と字数を削れる語彙、あるいは大胆に意訳する、いずれにしても翻訳者の腕が問われます。
《Skollfang》

好奇心と探究心 Skollfang

ゲームの世界をもっと好きになる「おいしい一粒」をお届けします。

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