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『サイバーパンク2077』「ジョニー・シルヴァーハンド」は“危険思想のテロリスト”か“面白コメントおじさんか”ー意外なかわいさを見せる彼に注目

【「ACT2」までのネタバレ注意!】『ドラクエ9』にサンディ。『サイバーパンク2077』にジョニー・シルヴァーハンド。なんかそんな感じ。

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『サイバーパンク2077』「ジョニー・シルヴァーハンド」は“危険思想のテロリスト”か“面白コメントおじさんか”ー意外なかわいさを見せる彼に注目
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※本記事内では『サイバーパンク2077』のゲーム本編の「ACT2」に入るまでのネタバレがあります。それ以降のストーリーの核心に触れるネタバレはありませんが、ジョニー・シルヴァーハンドが登場する場面をいくつか紹介しますので、ご注意ください。
今年の12月10日に発売して以降、話題の尽きない『サイバーパンク2077』。良い意
味で特筆すべき点も多々ありますが、外せないのはキアヌ・リーヴス扮する「ジョニー・シルヴァーハンド」の存在でしょう。


当初より「主人公に次いでセリフの多い重要なキャラ」と紹介されていたこの男。実際、作中ではワケあって主人公のVと常に行動をともにする身になり、事あるごとに登場します。

彼はゲーム本編より50年前、2020年代に人気だったロックスター。ゲームの「ACT2」までプレイした人ならご存じの通り、特殊なチップの影響で主人公のVの頭の中の同居人となったわけです。


ロッカーであると同時にテロリストでもある彼は、世界を牛耳る大企業「アラサカ」にド派手なテロを仕掛けた危険人物です。作中でも初対面からかなり怖い雰囲気…。上記の発売前トレーラーを見てもわかるように、危険な雰囲気をビンビンに漂わせています。

彼とはストーリーの中で、自分の肉体をかけて厳しい競り合いをすることになる、かと思いきや物語は意外な方向に展開します。協力体制を築くようになってからは態度が急速に軟化し、どんどんと親しみやすくなっていきます。

ここからは先はジョニー・シルヴァーハンドの意外に穏やかな、そしてちょっとかわいい一面を紹介していきます。

音楽には物申さずにはいられない



自身がロッカーであるため、音楽に対しては一家言持っている様子。例えば路上で弾き語りをする男性に対しては、良い反応を見せてくれます。技術が伴っていなくても、ハートがあれば救いはある、という考え方は好感が持てるところ。商業主義的な音楽への嫌悪も垣間見えます。


エレクトロパンクはお好きでは無いようです。いかにも「サイバーパンク」らしい音楽のジャンルだと思いますが、ジョニーの理想の音楽とは方向が違うのでしょう。彼の属するバンド「SAMURAI」の楽曲は、現実の「Refused」というバンドが演奏しています。ハードコアなパンクバンドです。

ちなみに筆者の事前イメージでは、「SAMURAI」≒「Rage Against the Machine」でした。キアヌとサイバーパンクからの連想で行きついたのですが、ちょっと安直ですかね…。

いつも悪者扱いされるのはフロントマンの彼


サブイベントの中には、彼のかつての人気を匂わせるお話も。「SAMURAI」の音源を探し求めるイベントでは、かつての彼とバンドメンバーの関係性をわずかながらに知ることができます。現実のバンドでもありがちですが、やっぱりフロントマンはやり玉に上げられてしまうのですね。


この画像のように、時々視界の隅っこに現れて会話に入ってくるところが個人的にすごく好きです。興味ないフリしながら、実は会話に入りたいという感情が前面に出ていて、青臭さ全開で素敵です。

タバコを吸う時が至福の時間


ジョニーはタバコが大好き。Vがタバコを吸うことで、精神がつながっているジョニーもニコチンを感じることができるようです。初めて会ったころの恐ろしい形相とは似ても似つかない安らかな表情を見せてくれます。


タバコを吸うキアヌ・リーヴスは最高にクール。こんなタバコの似合う男に生まれたかった…。

泥臭い仕事の連続に愚痴をこぼす


作中でVに降りかかる仕事は多岐にわたります。その中には、泥臭い仕事も多数。ボロアパートや廃墟のようなところをかけずりまわることが多すぎて、同行しているジョニーも不平を言うようになります。口の悪さは一級品。


確かに彼はVの行くところについていくしかない身の上。行きたくもないところに引きずり回されてばかりでは、このくらいの不満は言いたくなるものかもしれません。


一方で気に入った場所は「悪くない」と発言。こういう細かな会話の繰り返しで、ジョニーの興味関心が徐々にわかるようになっています。


モテていた過去を思い返す


とある施設にて、机の上に広げられた雑誌を見て物思いにふけるジョニー。以前は、自分たちのバンドのバックダンサーを雑誌で募集していたようです。それはそれはモテモテだったことでしょう。


なんだか昔を思い返すあまり、異様に老け込んだようにも見えますね。大丈夫でしょうか。

ふざけたナレーションで仕事を茶化す


Vの仕事はドンパチだけではありません。時には探偵のような依頼を請け負うこともあります。奥さんの浮気を疑うバーのマスターに頼み込まれ、尾行を行うV。ありふれた三文小説のような内容の仕事にうんざりしているジョニーは、その過程をナレーションし始めます。



いちいち余計な語りを入れてくるジョニーに対してイライラしだすV。出会った当初の罵り合いが嘘のような、何ともほほえましい掛け合い。ありきたりなイベントですが、二人の会話を通して良い相棒としての関係が出来上がりつつあることが伝わってきます。

意外にも人情に厚い男


ゲーム本編のクエスト一覧を確認できる「ジャーナル」の機能。それぞれのクエストごとに、ジョニーからの一言コメントが入っています。彼の性格が良くわかるおもしろいコメントばかりなので注目してみましょう。

特にジャッキーのイベントに関する彼のコメントはグッとくるものがあります。意外にも人情味があって、彼の好感度もちょっと上昇?


一つ不満があるとすれば、クエストクリア後に追加のコメントが欲しかったところ。選択肢によって複数の結果が用意されている本作だからこそ、プレイヤーの下した決断にジョニーがどのような感想を持ったのかを聞きたかったところです。

ここぞというときに道を示す そのギャップがクール


最初は自分の精神内に侵入してきた危険な敵対者のように見えたジョニー。実際に物語を進めると、様々な場面で姿を現し旅を盛り上げてくれる、面白コメントおじさんだったということがわかります。


しかし、もちろんそれだけではありません。彼はここぞというときに道しるべとなってくれます。普段のおどけた様子とは打って変わってクールな姿を見せてくれるジョニー。キアヌ・リーヴス本人の持つカッコよさが光ります。

このゲームはいくつもの選択肢が用意されており、必ずしも決まった正解があるわけではありません。しかし、あなたが道に迷ったときは彼が道を示してくれるでしょう。



本作は「サイバーパンク」の世界に浸るゲームだと思っていたら、ジョニー・シルヴァーハンドとVの漫才を見せられるゲームでした。それが意外と癖になってくるから驚きです。サブイベントでジョニーが全く出てこなかったときは寂しくなりますし、視界の隅で不意に彼が姿を現すと、どんな話を聞かせてくれるのかとワクワクしながら駆け寄ってしまいます。

ジョニーだと思ってウキウキで駆け寄ってみたら、全然知らない人でした。
薄目で見るとジョニーそっくりに見えるおじさん。

口の悪い皮肉屋なところ、ヤニ中毒なところ、音楽をちゃんと愛しているところ、そしていざというときはクールに決めてくれるところ。いろいろな「ジョニー・シルヴァーハンド」=「キアヌ・リーヴス」の姿を楽しんでみてください。

※UPDATE(2020/12/23 04:52):本文内の誤字を修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございました。
《竜神橋わたる》
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