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懐かしくも新しい!?「定点カメラ」ホラーゲームの最新作『The Medium』先行プレイレポート

『Layers of Fear』シリーズや『Observer』などで知られる、インディーデベロッパーBloober Teamが贈る期待の新作『The Medium』の先行プレイレポートです。

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懐かしくも新しい!?「定点カメラ」ホラーゲームの最新作『The Medium』先行プレイレポート
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『Layers of Fear』シリーズや『Observer』などの作品で、現代のホラーゲームファンにとってはすっかりおなじみの存在となったインディーデベロッパーBloober Team。そんなBloober Teamの待望の新作『The Medium』が(延期を経て)いよいよ(現地時間で)1月28日に発売されます。『Silent Hill』シリーズで知られる作曲家の山岡晃氏の起用でも話題になった本作ですが、今回はその事前プレイレポートをお届けしようと思います!

まず、本作『The Medium』は先述のBloober Teamの過去作である『Layers of Fear』や『Observer』などのFPS的な一人称視点とは異なり、古典的な3Dホラーゲームのような定点カメラによる三人称視点を採用しています(個人的にそういう視点のホラーゲームを遊ぶのはかなり久しぶりのことでした)。

また、明確に主人公の内面が描写され、直線的にストーリーが進行していくという点もBloober Teamの過去作と異なります。そういう意味では過去作に比べ「わかりやすくなっている」とも言えますが、題材や前提となる世界観設定がちょっと難しいので「理解が簡単なゲーム」ではありません。実際の歴史も登場するので、前提となる知識レベルはちょっと高く「大人向け」なゲームだと思います(18+レーティングなので子供は遊ばないでしょうが……)。

主人公はマリアンという名の女性で、物語は彼女の養父の死から始まります。葬儀屋の上にある養父の家の片付けをするマリアン。彼女は霊能力を持っているので、そこで養父の霊とも対峙することになります。

冒頭部ではいわゆる「ジャンプスケア」のような驚かし表現は皆無なのですが、レイトレーシングに対応した美麗なグラフィックもあって、雰囲気が非常に恐ろしく素晴らしいです。

筆者としても完全に理解しているわけではないのでうまい説明が困難なのですが、マリアンは霊能力の一種として「精神世界」(ざっと言って「裏世界」とか「お化けの世界」みたいな理解で大丈夫です)というものを用いることができます。精神世界はときに(上記スクリーンショットのような)分割スクリーンで描画され、「同じ動きをしているのに別のものが見えている」ということを表現しています。

マリアンは精神世界上で幽霊(と言っていいのかどうかはわかりませんが)とコミュニケーションを取ることによって、彼らを「成仏」(作中で実際に用いられている訳ですが、実際は仏教用語でしょうからあくまで便宜的な表現だと思います)させられるというわけです。

養父との別れを済ませた彼女のもとに、謎めいた電話がかかってきます。そしてその電話に導かれ、本作の(まだ最後までプレイしてませんのであくまで「おそらく」ですが)メイン舞台である廃墟と化した「ニワ」ホテルに向かうことに。ホラーでありながらミステリー的なヒキもあるシナリオなため、非常に先が気になります。

本作は先述の通り古典的なホラーゲームっぽい視点の作品です。視点だけではなく「探索してアイテムを集め、それを適切な場所で使うことによって新しい場所にアクセスできる」という基本のゲームプレイもホラーゲームファンとしては慣れ親しんだものなので、遊んでいて非常に懐かしさを感じました。

それこそ『Silent Hill』シリーズや『バイオハザード』シリーズから戦闘を控えめにしたような感覚です。

とはいえ、ただ古典的なだけではありません。ある程度ゲームが進行すると、先程紹介した「精神世界」を用いたパズル(といっても一般的なイメージのパズルではなく、広義のパズルです)が登場します。

現実世界と精神世界は関係しあっており、例えば「現実世界で停止している機械に精神世界でエネルギーを与える」というようなことによって新たに行ける場所が増えていきます。分割されたスクリーンの両側でキャラクターが動くので、かなり斬新なプレイ感があります。

ときには「幽体離脱」によって、現実世界の肉体を動かさずに精神世界だけでの移動もできます。また、鏡を使えば精神世界だけを移動し、現実世界でワープすることも。正直なところ、めっちゃややこしいです

マップそれ自体は大して複雑でないにも関わらず、この「現実世界」「精神世界」「幽体離脱」「鏡」などに「定点カメラ」という要素が足されることで、(あくまで主観ですが)本作はハチャメチャに迷いやすいゲームになっています。パズルの難易度も低くはないため、筆者は同じ場所を延々ウロウロするハメになりました。

でも、これは「悪い点」という意味ではなく、そもそもホラゲーって結構そういうものだとも思います。

途中からは敵対するクリーチャー(と呼んでいいのかどうかわかりませんが)も現われ、鬼ごっこ/かくれんぼ的なシークエンスも挿入されるようになってきます。とはいえあくまでイベントシーン的な扱いなので、「鬼ごっこやステルスがメイン」というわけではありません。本作の焦点は、あくまで探索に当てられていると思います(筆者が遊んだところまでは、という前提ですが)。

美麗なグラフィックス、懐かしさと新しさを併せ持つゲームプレイ、先が気になるストーリーと魅力目白押しな『The Medium』。ジャンプスケア的な要素も少ない(ゼロではないです)ので、「ホラーゲームって興味あるんだけどちょっと勇気が……」というぐらいの方であれば入門には最適かと思います。あと、なにせXbox Game Passでも配信されますので、気になった方は是非遊んでみてください。

《文章書く彦》
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