これが中華ノベルゲー最前線か!超ボリュームの広東語フルボイス冒険活劇ADV『彼方へ Far Away』中国人気クリエイター集結【中華ゲーム見聞録】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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これが中華ノベルゲー最前線か!超ボリュームの広東語フルボイス冒険活劇ADV『彼方へ Far Away』中国人気クリエイター集結【中華ゲーム見聞録】

「中華ゲーム見聞録」第89回目は、中国の人気クリエイターたちによる冒険活劇アドベンチャーゲーム『彼方へ Far Away』(中国名『海沙風雲』)をお届けします。

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中華ゲーム見聞録」第89回目は、中国の人気クリエイターたちによる冒険活劇アドベンチャーゲーム『彼方へ Far Away』(中国名『海沙風雲』)をお届けします。

本作はHongCha Games(紅茶Games)によって、2021年8月18日にSteamで配信されました。HongCha Gamesは経験豊富な同人クリエイター達によって、2019年9月に設立されたインディーデベロッパーです。

プロデューサーのMisaki氏は、東方Projectの同人アニメ「東方博麗荘」を制作した「弐維鏡像」の創設者。これまでに数々のゲーム映像の企画やデザインを担当してきたベテランクリエイターです。また、アートディレクターの核燃黒猫氏は「魔王全書」「紅 SOUL JUMP!」「南瓜小子」等の代表作がある中国のベテラン漫画家。エグゼクティブアートのSamAshton氏は『アークナイツ』『Shadowverse』といった人気ゲームのアートワークに参加しています。

本作の内容ですが、海と砂の都市「ベジャン」を舞台にした、王道派冒険活劇ADVとのこと。ベジャンはコルセス大陸の南西部に位置する国際都市として繁栄しており、その旧市街の港湾労働者である少女クローサが本作の主人公になります。一体どんな冒険が待ち受けているのか、さっそくプレイしていきましょう!

砂漠での襲撃!

ゲームはまさかのフルボイス。そしてまさかの広東語です。なぜ広東語なのかですが、どうも開発者は香港映画(警察物)のノリを出すためにあえてそうしたようです。香港映画で警察物というと、筆者の年代だとジャッキー・チェン主演の「ポリスストーリー」が有名ですね。

物語はいきなりどこかの荒野から始まります。目の前には囚人の男がいますね。主人公は暑さにやられて三日ほど意識不明になっていたそうです。うなされていたようで、「なにか悪夢でも見ていたのか?」と男に聞かれました。ここでいきなり選択肢。「夢で以前のことを思い出していた」と答えましょう。

画像はコルセス大陸のマップで、星マークが物語の舞台となる都市ベジャン。東のイリサー国とは、砂漠の公路でつながっています。主人公はイリサー国の秘密警察に捕まり、囚人達とともに砂漠の公路を護送されているようですね。

突然、何者かによって護送車が襲われました。そして男たちが公安を殺して鍵を奪い、囚人達を解放してくれました。どうやら彼らは、ベジャン最大のギャング団「カレバ」のメンバーのようです。

ギャング達は囚人達を善意で解放したわけではなく、穴を掘って公安の死体を埋めるよう命じました。それが終わると、今度は囚人達に銃を向けて発砲。もともと皆殺しにするつもりだったようです。

主人公は辛うじて生き延びましたが、この砂漠の中では、もはや死ぬのは時間の問題。せめて故郷のベジャンで死のうと、海辺まで這ってたどり着きました。気を失う直前、赤い髪の少女の姿が見えました。ここで本作の本当の主人公であるクローサの登場ですね。

BGMとともに、本作のオープニングムービーが始まりました。ここまでがプロローグで、これから本編ということでしょう。登場人物のイラストが次々と出てきますが、一癖も二癖もありそうな面々ですね。

赤い髪の少女

本編開始。朝、目を覚ましたクローサは、修理を頼まれていたメカアームを、依頼人の元へ届けに行きます。機械に強い少女のようですね。

メカアームの修理を依頼したブライアンに遭遇。その妻ジェニーと娘エイミーもいます。エイミーはクローサを姉のように慕っており、「一緒に遊ぼう」と言います。しかしクローサはこれから仕事なので、「夕食の時にまた会おう」と約束しました。クローサは早くに両親を亡くし、ブライアン一家が家族代わりになっているようです。

本作では多くの人物が登場します。人物関係がわからなくなった時には、「人物関係図」からプロフィールを調べることが可能。テキストを読み直さなくても良いので便利ですね。

クローサの仕事は、港湾での荷物の運搬。メカグローブを付けているので、重い物も運ぶことができるようですね。しかしクローサは最近、「一生この仕事を続けていいのか」と疑問に思うようになりました。

港湾労働者たちが仕事をしているところへ、警察がやってきました。詳しい理由は教えてくれませんでしたが、どうやら密輸事件が発生している模様。ノリ的には「ポリスストーリー」と言うより「プロジェクトA」ですね。

ティムという刑事が登場。容疑者となっている人物が、クローサ達が積み荷を運び込んでいる貨物船に隠れている可能性があるとのことです。そのため、積み荷を全部下すよう命じてきました。港湾労働者達は、汚職塗れの警察を嫌っていましたが、渋々と従いました。

クローサが箱を運ぼうとした時、箱の中から少女が現れました。どうやら彼女が、警察の探している容疑者のようです。少女はこういう事態に慣れているのか、慌てる様子はまったくありません。警察が来たので、クローサは反射的に少女を匿おうとします。

しかし警察に囲まれてしまい、少女は捕まってしまいました。それでも少女は慌てる様子もなく、大人しく警察に逮捕されます。そしてクローサに「また会おう」と言い残しました。何者なのでしょうか。

先程の逮捕劇の最中に、クローサは父の形見のペンダントをどこかに落としてしまったようです。港湾労働者達も探すのを手伝ってくれましたが、夜になっても見つけ出すことはできませんでした。

遅くまで一緒にペンダントを探してくれたブライアンに、クローサは「いまの仕事が自分に合わないので、辞めて別の仕事がしたい」との悩みを打ち明けます。クローサの父親も港湾労働者だったので、その流れでいまの仕事を続けていました。ブライアンは「よくよく考えた方がいいが、どのような決断をしても私はお前を支持する」と言ってくれました。

人生の決断!

家に帰ったクローサは、自分の将来について真剣に考え始めます。新しい仕事の宛てがあるわけでも無いので、このまま港湾労働者として働いてもう少しお金を貯めるか、それとも思い切って仕事を辞めるか……。

ここで辞めるかどうかの、人生を決める選択肢が登場。本作はマルチエンディングで、主人公の選択によって物語が変化していきます。ここは思い切って「仕事を辞める」を選びましょう。

ベジャンの新市街へ出て、仕事を探すクローサ。ずっと旧市街にいたので、人の多さに戸惑っています。人員募集は多いのですが、どれも肉体労働のため、クローサはお気に召さない模様。

そんな中、レストランの人員募集が行われていました。ミルナーという態度のでかいオーナーが、その場で面接を行い、応募者たちを適当な理由でどんどん落としていきます。クローサはなぜか合格。

その日の夜からレストランで働くことになったクローサ。ミルナーは「そこそこ学があって、安く働いてくれる従業員」を探していただけで、相場のわからないクローサは絶好のカモでした。クローサは港湾労働と変わらない給料に疑問を持ちながらも、就職を決めます。

レストランは大繁盛で、クローサが想像していたよりも激務でした。「これなら港湾労働の方がまだまし」と思いながらも、一度やると決めたことなので、頑張って仕事を続けていきます。

一カ月程が過ぎた頃には仕事にも慣れ、常連客からも名前を覚えてもらえるようになりました。客として来た異国の少女は、クローサに胡椒を持ってくるよう頼みます。クローサが取りに行こうとした時、ミルナーから貴賓区の客に対応するよう命じられました。

胡椒の件は同僚に任せ、貴賓区へ向かうクローサ。彼女はこれまで貴賓区を担当したことがありませんでした。そこにはハンス夫人という貴婦人がいて、「初めてこの店に来たので、何を頼んでいいのか良くわからない」と言いました。

クローサは今日のオススメ料理を出し、さらに夫人の世間話に付き合いました。話を聞くと、夫人は港湾労働者の雇用主であるハンス氏の妻だったようです。ハンス氏は「ハンスグループ」という、知らない者はいない大企業のトップ。クローサは夫人に気に入られ、チップも弾んでもらえました。ちなみにここの会話で、クローサが18歳だということが判明。

ハンス夫人に頼まれ、夜、ハンス邸に料理を届けにいくクローサ。途中、血の匂いのする怪しい男とすれ違いました。「振り返って見る」か、それとも「無視してこのまま進むか」の選択。これもストーリーの分岐になりそうですね。振り返ってみましょう。

男の後を追っていくと、死体遺棄の現場に遭遇。通報しようとしたところ、背後からナイフを喉元に突きつけられました。果たしてクローサの運命は……。続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

テンポの良い王道冒険活劇ADV

本作は分岐の多いADVで、主人公の取った行動によりその後のストーリーが変化していきます。例えば今回は「湾岸労働の仕事を辞める」選択を取りましたが、辞めなかった場合はまた別のストーリーが展開されていきます(画像は辞めなかった場合)。

本作は分岐が多いですが、これまで見てきたストーリーは分岐ログに記載されます。これを参考にしていけば、ストーリーラインをすべて回収できるかと。中国語で50万字以上と大ボリュームのADVですが、無駄なテキストが少なくてテンポが良く、先の気になる展開になっており、どんどん読み進めたくなるように作られています。

フルボイスでの広東語も本作に良く合っていますね(正確には「粤語」と言い、広東語はその一方言ですが)。声優のレベルも高く、あえて普通語にしなかった開発者のこだわりが感じられます。

現在、テキストは中国語(簡体字)のみですが、『彼方へ』という日本語タイトルが付いているので、いずれ日本語化するかもしれません。Steamストアでは「圧倒的に好評」と高評価になっています。テンポの良い冒険活劇ADVを遊びたい方、「プロジェクトA」など香港映画が好きな方は、ぜひ本作をプレイしてみてください。

製品情報
『彼方へ Far Away』
開発・販売:HongCha Games
対象OS:Windows
通常価格:1,010円
サポート言語:中国語(簡体字)
Steamストアページ:https://store.steampowered.com/app/1250760/_Far_Away/

※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字を日本の漢字に置き換えています。

■筆者紹介:渡辺仙州 主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。著者Twitter「マイナーゲーム.com」Twitter
《渡辺仙州》

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