御年85歳、フライトシムやってます―『MSFS』をプレイされる話題のお父様にインタビュー! | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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御年85歳、フライトシムやってます―『MSFS』をプレイされる話題のお父様にインタビュー!

いくつになっても楽しめるものがある…!とっても素敵なことだと思います。

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画像は公式ウェブサイトより

昔遊んだあのゲームまたやりたいな~今プレイできないかな~……なぁんてネットの海を探していたら「レトロゲー」で括られており、年月の経過ぶりにちょっぴり衝撃を受けたそろそろ桜舞い散るこの季節。皆様いかがお過ごしでしょうか。

個人的にDSやPSPに対する「レトロ」表記に慣れてきまして、やあめでたいとなっているところへ今度はXbox 360やPS3などが待ち構える。現行機も時代が進めばレトロ機になるのかと思えば、時の流れにちょっとした面白みを感じますね。人間、歳を取るってそういうことです(?)。ならば流れに身を任せて、いっそ楽しんでしまう素敵で前向きな構えで参りましょう。

これまでGame*Sparkではニュース特集において、国内外のお年を召したゲームプレイヤーを取り上げてきました。そこで本記事では、『Microsoft Flight Simulator(以下MSFS)』を遊ばれる御年85歳の「お父様」をご紹介。上記ツイートでしばしば話題になったお父様と、ご子息である「ちみ」様と共にゲムスパのインタビューを受けていただきました。お忙しいところ貴重なお時間を頂戴しまして、あらためてこの場を借りて御礼申し上げます。

インタビューはメール形式で行い、なぜ『MSFS』なのか、これまでのゲーム歴などについてお答え頂きました。お二人の一部回答に筆者による補足を付け足しつつ、さっそくやって参りましょう。なおプライバシーに配慮し、写真を除き、お名前など個人情報に関わる部分については伏せています。


――なぜ『MSFS』に興味を持ったのでしょうか。

お父様実際のパイロットになるのは無理だけど、シミュレーションでなら体験できると思ったから。

ちみ様から頂いた写真
筆者補足
『MSFS』は、航空機フライトシムにおいては特に歴史のあるタイトルのひとつ。全世界のファン待望のシリーズ最新作が2020年8月18日、およそ14年ぶりにリリースされました。空力をはじめとする航空力学まわりの再現度の高さ、計器の文字盤にいたるまで作り込まれた機体の数々など、ずば抜けた完成度を誇ります。

――ゲームは昔から遊ばれていましたか。

お父様ゲームで遊んだことはないなあ。

ちみ様父は普段ゲームなどは全くしないですね、ゲーム機に触るのも今回が初めてです。

――初めてゲームを触ったのはいつごろの話でしょうか。

お父様昔パソコンでやったことがあるけれど、覚えていない。

ちみ様ずいぶん昔の話で、80年代だと思います。当時まだパソコンが登場したばかりで家庭にあるのが珍しかった頃ですかね。その頃のパソコン用のゲームなら少しやったことがあるくらいじゃないでしょうか。

――差し支えなければ、ゲーム歴を教えてください。

お父様ゲーム歴というほどやっていない。

ちみ様父はゲームはほとんどやりませんが、しいて言えば先ほど言った80年代の古いパソコンで父が『ザ・コックピット』というゲームをよくやっていたのを覚えています。フライトシミュレーターのはしりのようなレトロなゲームです。滑走路に着陸するだけの内容ですが、当時はそれでも十分面白かったらしいです。

その後似たような内容のゲームでWindowsで発売された『銀翼』というのもやっていましたね。そういう経緯もあって今回の『MSFS』を教えてあげたら、是非やってみたいという事になった感じです。

筆者補足
『ザ・コックピット』は、鈴木浩氏が製作した着陸シークエンスの操作を体験できる3Dフライトシミュレータプログラム。第1回「I/Oプログラム・コンテスト」の最優秀作品で、1984年にまず日立「ベーシックマスターレベル3・40/MK5」版が発売されました。

DC-8やBoening 747をはじめとする当時の大型機材が操縦可能で、よく作り込まれた航空力学のシミュレーションが特徴。エレベーター・エルロン・ラダーにパワーコントロールというシンプルな操作にもかかわらず、グライドバスを維持して目標地点に接地するという着陸のテクニカルな部分が体験できます。

筆者補足その2
『銀翼』は2001年にWindows PC向けに発売されたフライトシミュレーターです。素晴らしいグラフィックで描かれる世界は衛星写真を用いたもので、羽田空港(東京国際空港)を始めとする全39箇所のロケーションが収録されています。

登場機材はBoeing 777-200の1機だけですが(続編では増えています)、コクピット含めてリアルに再現され、エルロンやフラップといった各翼、ランディングギアの動きも操作に連動します。部分的にランダム発生する気象要素、オートパイロットによる自動操縦などなど、時代を考えても作り込みの高さが素晴らしい。

――ご友人にゲーマーはいらっしゃいますか。

お父様おりません。

ちみ様さすがに父の年齢でゲームをやっている人は周りにいないですね(笑)。

――お父様が感じる『MSFS』の面白いところ、感じるこだわりや熱いところなどを教えてください。

お父様リアルなところです。

ちみ様機内の計器がとても緻密に再現されているところとか、空から見える風景とか、よく出来ているととても関心しています。

公式ウェブサイトより
筆者補足
航空力学をはじめとする本作の各種再現度は極めて高く、それらがグラフィックにもしっかり組み込まれているのが本作の魅力。お二人が仰るように、フライト中に窓から見える景色は「空気感」も相まって現実世界と見間違えてしまうほど。また、外から差し込む太陽光がコックピット内部に反射、計器周りの凹凸した形状にあわせて影ができるなど、グラフィックもこだわり抜いた極北の域です。

――『MSFS』は2020を遊ばれているとのことですが、過去作も遊んだことはありますか?遊んでいた場合、比較してどのような違いがありましたか。

お父様此度が初めて。

ちみ様父は『MSFS』自体今まで全く知らなくて、僕も『MSFS』は名前を知っている程度で、高性能なPCが必要だったりハードルが高い印象でした。2020はXbox向けにも発売されると知り、手軽に始められるかもと思ったので父に教えてあげました。

――今後、『MSFS』以外のゲームを遊ぶ予定はありますか。

お父様特にありません。

ちみ様これ以外のゲームは全然興味がないみたいです(笑)。

――ゲーム以外のことで熱中していることはありますか。

お父様あまりないです。

ちみ様時折デジタル一眼を取り出して庭先の写真を撮ったりする程度ですかね。ただこの歳にしては、日頃からパソコンもよく使う方だと思います。

――こだわりの機体、飛行機に関するエピソードなどあれば教えてください。

お父様エアバスA320とボーイング747。

ちみ様今やっているエディションに収録されている機体で、旅客機のタイプがこの2機なので。父は飛行機の中でも特に旅客機が好きみたいで。伊丹空港(大阪国際空港)のすぐ側に飛行機が頭上を越えて飛ぶ有名なスポットがあるのですが、昔そこに連れて行ったときは沢山写真を撮っていました。

豊中市ウェブサイトより
筆者補足
お話の中にある、有名スポットは「千里川土手」のこと。滑走路端のすぐそばにあるため、離着陸する大迫力の機体を真下から眺めることができるという飛行機ファン垂涎のベストスポットです。また豊中市のウェブサイトによれば、旅行者からの評価が高い場所として、米国トリップアドバイザー社のエクセレンス認証も受けたとのことでした。

(下記2つの質問は主に、ちみ様に対して)

――ご自身やお子様などはゲームを遊ばれていますか。

ちみ様ファミコンやアーケードゲーム全盛期の世代なのでゲームは好きな方ですが、よく遊んでいたのはPS1くらいまでで最近は全然やっていませんね。

――ゲームを遊んでいるお父様をどう思われていますか。

ちみ様高齢ですし普段ゲームなんかするタイプではないので、見ていて微笑ましいですね。こうして日常に楽しみが1つ増えるのは良い事だなと思います。少し親孝行できたかな。

――『MSFS』プレイ環境について

ちみ様普段使っているパソコンデスクにXboxを置いて、専用コントローラーをデスクに固定しています。モニターもパソコンのモニターを使っています。

公式ウェブサイトより
筆者補足
コントローラーはThrustmasterのTCA Boeing Editionを使用されています。お値段は日本円にしておよそ6万円。公式ウェブサイトによれば、実際のBoeingパイロットが体験する制御、飛行運動学、感覚を複製できるように設計されているという、驚異のフライトコントローラーです。

おわりに

公式ウェブサイトより

インタビューを通して感じたのは、お父様が楽しく遊ばれる雰囲気と、ちみ様の心遣いが作る暖かな交流でした。あらためて、今回は貴重なお時間を頂き本当にありがとうございました。

ゲームに限らずアニメ、漫画そして映画といったエンターテインメント作品の中でも、特に歴史の長いものは「親子二代で楽しむ」といった機会は、今後ますます増えてくるのかもしれません。そんな時、どちらの側であっても一緒に体験を共有できるような、そんな素敵な時間を過ごせたら良いですね。


《麦秋》

お空の人。 麦秋

仕事であちこち渡り歩いては飛んでます。自分が提供するものが誰かのお役に立てれば幸い。編集部および他ライターさん達のこくまろなキャラに並べるよう頑張ります。

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