今回は開発元MeanAstronauts/PlayWay S.A.より、PC(Steam)にて近日リリース予定のロビン・フッドARPG『Robin Hood - Sherwood Builders - Bandit's Trail』のプロローグ版プレイレポをお届けします。
『Robin Hood - Sherwood Builders - Bandit's Trail』とは
本作は、『Robin Hood - Sherwood Builders』のデモ版で、本編のプロローグがプレイ可能となっています。ロビン・フッドが住んでいたと言われている「シャーウッドの森」を舞台に、4つの地域でロビン・フッドの評判を高めつつ、仲間を増やしてアジトを拡大させていくSTG的建築要素が加わったアクションRPGです。
ロビン・フッドの民話での主要な仲間「リトル・ジョン」、「タック修道士」や「恋人マリアン」と共に反乱軍のリーダーとして、宿敵「ノッティンガムの保安官」の冷酷な政権と勢力拡大を食い止め、苦しむ人々の繁栄を手助けするのが目的。なお、ゲームパッドと日本語は未対応となっています。
『Robin Hood - Sherwood Builders - Bandit's Trail』デモ版の実内容に迫る!
冒頭、十字軍に参加した英国貴族ロックスリー卿の息子のロビンが、遠い砂漠の地で生き延び無事帰還したものの、政権奪取を狙うノッテンガムの保安官による反逆に逢ってしまいます。
更に追い打ちを掛けるかの如く、獅子心王リチャード1世の早すぎる死がイングランドを混乱の渦へと巻き込んでいく……。ロビンは以前の隠れ家であったシルウィッチを一掃され、その後シャーウッドの森に逃げ込み、新たな支配者によって脅かされる中で生き延び反撃の時を待つのだった。
しかし、ノッティンガムの保安官は権力を掌握し、次々に地域を略奪。その力を増大させて、シャーウッドの貧しい住人たちの生活を脅かそうとしていた。
短めのオープニングが終わると、シャーウッドの森のアジトの近くからゲームがスタート。ナビに従いセーフヘブンへと向かいます。本デモはあくまでプロローグとなっているので、全編チュートリアルでメインのストーリーミッションはプレイすることはできません。
チュートリアルは、移動中やアクション中に突然カットインして表示されるため、戦闘中突然表示されることもしばしば……。本作はオープンワールドとなっており、シャーウッドの森は4つの地域に分かれています。各地域で起こるイベントをこなし、戦い、盗み、アジトを築いてロビン・フッドの評判を40パーセント以上に上げると、その地域でのメインクエストがプレイ可能になる様です。
アジトに着くと、タック修道士が迎えてくれます。タック修道士は、ロビン・フッドの民話ではメインキャラクターのひとり。シルウィッチで一緒に過ごしていた様で、シャーウッドの新たなアジトに多少慣れてきたといったご様子。
先ずは、疲れを癒やすために水分補給と食事、睡眠を取るようにとタックから指示されます。喉の渇きと空腹を放置しておくと、みるみる内に体力が減っていきます。睡眠は体力を回復し、セーブする際に必要なアクションです。本作では、チェックポイントによるオートセーブか、睡眠での自主的なセーブ以外はないため定期的に睡眠を取らないと、死亡した際に記録した地点が大分前だったということも……。人間は睡眠が必須だと思い出させてくれます。
水分は空のボトルを用意して井戸から補給。食事は、家々のテーブルや棚を漁ってパンや調理済みの肉を入手するか、鹿やウサギなどの動物を狩って生肉を調理して手に入れます。
次の仕事は、狩りで壊れてしまった弓を作り直すこと。タックから弓の作成に必要なオノと弦を渡され、先ずは斧で若い松の木を切り倒して木材を手に入れます。インベントリでホットバーに斧を割り当てれば、ショートカット又はホットバーから直ぐ装備が可能に。斧を装備すると、切り倒せる木がハイライト表示されるので、さっそく切り倒しに向かいます。
斧を振りかざして、木に当たる直前でカーソルの形が変化します。タイミングよくボタンを押すとより早く斧を振り、切り倒す時間が短縮できます。
武器や道具には耐久性が設定されており、リペアキットを使って修理するか、壊れた際は作り直す又はトレーダーから購入しなくてはなりません。必要な数の木材を集めたらインベントリから弓を作成。これでロビン・フッドのメイン装備を入手。冒険のはじまりです!
ミニSTGなアジト建設とパズルが散りばめられたフィールド探索
フィールドには、悪党のキャンプや駐在所の他に遺跡の跡地なども点在しており、一部でパズル的要素もあります。どれも難しくはなく、その場で解決できるものばかりなのでサクッとクリア可能です。3つの紋章を合わせる遺跡では周辺を探索すると、どの順番でシンボルを配置すればいいかのヒントがあるといった具合です。
しかし、どのヒントもフィールドのグラフィックに馴染みがちで見つけづらいことも。そんな時はハンタービューが役立ちます。ロビンには2つの特殊能力がはじめから発動可能で、1つが一時的に時間を遅くするスローモーション。もう1つがハンタービューで、周辺の敵やインタラクト可能な物や目印などをハイライト表示してくれます。ただし発動すると一定時間のクールダウンに。意外と長いですが、レベルアップ時のポイント振り分け次第で短縮も可能です。
ハンタービューを使うと、攻略のヒントもハイライト表示してくれるので使用は欠かせません。サイドクエストや遺跡では建築やアイテム生成に必要な素材が手に入ることが多いので、見つけたら積極的にクリアしていきたいところです。
フィールドで見つけた素材や伐採した木材を使って、アジトを拡張し機能を追加していけます。ただし、それには労働者を増やしていかなければなりません。この点は正にSTGと同じで、大木に住宅を建設するだけで労働者を増やしていけるので、フィールドで仲間を見つけるといったことは不要です。
労働者も同様に食料を必要とするため、はじめは食材や木材などの素材の多くをプレイヤーが集める必要がありますが、労働者が増えれば役割分担をすることでNPCに食材や素材集めを任せることが可能です。
建物を建設する場所は、木を伐採すれば建築地を拡張していけます。ただ、伐採した木が何故か素材として扱えないのは疑問に思う点の1つです。また、建築した建物で何かを製造する際は、どのSTGでも生産中何かしらのアニメーションがあるものですが……煙が出たり、工具が動いたりなど。そういったアニメーションは現時点で一切無いため、アジトをいくら拡張していっても生命力的な動的な何かを感じないのが残念です。ただ開発途中ではあるので、今後に期待したい点の1つです。
デモ版ではロビン・フッド的アクションはお預けか?
筆者が勝手に分類させて頂くと、ロビン・フッドといえばこれまで幾度も映画やゲーム化されており、隠れつつも軽快な弓さばきと身のこなしで敵を一掃するタイプか、現実的なアクションと重量感で逃げ隠れせずに圧倒する2タイプに分けられます。
本作は後者で、現実味のある重量級アクションが特徴です。剣による攻撃の動作や弓を射るアクションに軽快さはあまりなく、木の上や屋根に楽々登って死角から攻撃をといったこともできません。ステルスは可能で、夜間に背の高い草に紛れて行動するとあまり敵に見つからずに背後から刺殺可能です。
ただ、木の後ろに隠れても敵に見つかることが多々あり、作りこみの甘さが見てとれます。更に言えば近年のオープンワールド系ゲームでは、大抵の場所に登れる作品が増えている中、本作では胸の高さを越える場所は、特定の色が付いた箇所以外登れない様になっています。
しかしながら、ロビン・フッドといえばメインは弓!弓で攻撃にした際の敵のリアクションは凝っており、頭に防具を付けた兵士や悪党に矢が当たれば兜が落ち、頭を盾で防御しながら向かってきたり、脚に当たれば足を引きずって歩くといったリアクションをしてくれます。
また、攻撃のスキルに関しても様々なスキルが用意されているようですが、デモ版ではアジトにトレーニング施設が建設できないので、新たなスキルを解放して試すことはできません。
ここまで紹介してきた『Robin Hood - Sherwood Builders - Bandit's Trail』プロローグ版ですが、森のグラフィックは美しく雰囲気のある天候演出はあるものの、まだまだ開発リソースが足りていないという印象でした。あるあるですが、2021年に発表されたトレーラーを見る限り、実際出来上がってきたゲームは発表時の内容には届いていない様子……。
「惜しい」の集合体となっており、それらが上手く開発されれば一層面白いゲームに変貌してくれるはずです。気になるプレイヤーは是非プロローグをプレイして、リリース後の本作と比較してみてはいかがでしょうか。
惜しいっとっても惜しいスパっ!頑張ってリリースまでにエッジの効いた出来になっている様に……!
対応機種: PC(Steam)
記事におけるプレイ機種: PC(Steam)
発売日: 未定
記事執筆時の著者プレイ時間: 4.5時間
価格: 未定