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ちょいアダルトな横スクACT『Fading Afternoon』ホームレスヤクザをドンペリで殴る極道妻の愛【プレイレポ】

お金はあっても家はない中年ヤクザ・誠治が選ぶ未来とは?

連載・特集 プレイレポート
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ちょっと見ない間に時代が変わり、自分が表舞台から去った老兵だと悟って無力感に包まれるのはゲーマーも同じです。それが刑務所での長いお勤めを終えて、シャバに放たれた人なら余計にそう思うことでしょう。

というわけで今回は、2023年9月15日に配信された横スクロールアクション『Fading Afternoon(消えゆく真昼)』の気になる内容を紹介します。

Fading Afternoon』とは!?

本作は、インディーデベロッパーのyeo氏が開発した横スクロールアクション。日本の大阪をモデルにした街を舞台に、お勤めを果たして出所したヤクザの主人公・丸山誠治が古巣の組のため、あるいは自分のために血で血を洗うことも辞さずに生きる様が丁寧なドット絵の表現で描かれます。

また、本作は日本語を含む複数言語に対応しており、フルサポートによるコントローラー操作も可能です。

本作の主要な登場人物をワンポイントで紹介!

◆東

主人公が所属する東会のボス。お勤めから戻った主人公にコンニャク(100万円)を渡したり、仕事を与えて世話をしたりと義理堅いように見えますが、組のカラーが黒だけに黒いウワサが付きまとう人物です。取り分もいくらか分配してくれます。

◆児玉

主人公をよく知るサンドイッチ店の店主。おそらくは元ヤクザで、出所したての主人公にタダで奢って回復させてくれるなど、お人好しの人情派が祟ってしがないサンドイッチ売りに落ちぶれています。野球好きで派閥はタイガース寄り。

◆歩実

主人公の妻らしきキャバクラ嬢。お勤めによって別離同然となったことを恨み、挨拶代わりにドンペリっぽい酒ビンで主人公の頭をたたき割る極道の妻の鏡です。その後のイベントも用意されており、元の鞘に収まるトゥルーエンドの可能性に期待します。

ホームレスやくざ誠治伝説

石の塀に囲まれた刑務所を後にし、ついにシャバの朝を迎えた中年ヤクザ・誠治。そのボスであると組の構成員たちから静かに迎えられるも、誠治が獄中にあった間、いまも続く抗争によって街は何もかも変わってしまいました。

一般的なホームレスより惨めな誠治。

事実、お勤めを果たした誠治もこれといって何か報いられるわけでもなく、しまいにはホテル暮らしを強いられます。ボスの計らいで1か月分はタダですが、それ以降は自腹で払う必要があり、更新を怠った場合もホテルを追い出されて道端で寝ることに。きちんとした住まいを持たず、野宿を続けると誠治に対するリスペクトが下がるので注意しましょう。

しかも、誠治は長い獄中生活とタバコによる影響か、吐血して目覚めるなど健康状態もすこぶる悪い様子。日が経つごとに体力の最大値が下がるので、これは暗に残り少ない余命を表しているのかもしれません。

本作は、キャラクターから背景まで古き良きドット絵で描かれているのが特徴で、モーションひとつ取っても滑らかな動作で細かく作り込まれています。

懐かしの横スクロール作品ながら、中に入れる建物も配置されたステージが数多く用意されており、イベントやミニゲームも豊富。感覚としては、手探りで進行フラグを見つけていくアドベンチャー、その日かぎりのイベントを血眼で捜索する恋愛ジャンルに近いタイプです。

ただ、ゲームの自由度が高いことに比例し、戦闘では技の数が多すぎて操作体系もかなり複雑。前述の少しずつ体力値が下がっていく仕様、敗北するとリスペクトを喪失するなど、長くプレイするほど難しくなっていくので、アクションが苦手な方は素直にイージーモードを選んでおくのが無難だと思います。

また、操作に関してはある程度のチュートリアルがありますが、ストーリー面の誘導はほとんどありません。イベントは指定の期間を過ぎると見られなくなるものも多いので、重要そうな会話の内容は忘れないようにしましょう。

抗争には関与せず穏やかに生きることも可能といえば可能ですが、敵のヤクザを倒す以外に収入を得る方法があるのか不明。ドット絵の戦闘の迫力を楽しむという意味でも、ヤクザになりきって手を血で汚すのが本作の正道でしょう。

ホテルで1回寝るだけでも20万円(1週間分)ほど掛かるので、ボスにもらったコンニャクだけではホームレス待ったなし。まったくもって世知辛い世の中です。

ドンペリで頭をかち割るという愛のカタチ

ヤクザとして本格的に復帰する決意を固めたら、他の組が支配している場所に乗り込んで制圧し、東会の名の下にシマ(縄張り)を拡大。何度かカチコミを成功させると敵ヤクザの舎弟の情報が入ってくるので、写真を手がかりに街を捜索し、その人物を抹殺すれば土地を強奪して占領できます。

舎弟の襲撃は堂々と戦うことも可能ですが、質屋で買えるチャカ(拳銃)で護衛もろとも撃ち殺すのが手っ取り早いです。組の勢力が広がると定期収入が入り、当然ながら敵も奪い返そうとしてくるので直接援護に行くのもよし、現地の味方にお金を渡して防御を固めておきましょう。

そして、ほとんど意図的と思えるほどに案内が少ない本作ですが、それ故に自分の足で探し出す面白さのようなものがあります。マップ上に表示されるステージも登場する順番がランダムの可能性があり、新しいイベントの発見は運によるところが大きいです。

そんな中、軽い気持ちでキャバクラに足を運んだところ、一番安いという理由で選んだ黒髪のキャバクラ嬢に一升瓶のようなもので殴られるというカチコミ事案が発生。これが極道の中の極道、おそらくは主人公の妻と思われる歩実との邂逅でした。

ちなみに、偶然にも誠治たちの隣の席にいた男が敵ヤクザの舎弟だった。

プレイヤーとしては全く想定外の事態で何が何だか分からず、せっかく高い代金を払ったのに罵られ続けた挙句、ドンペリで頭を殴られて血だらけということで、こちらとしても“チェンジ”と叫びたい気持ちを必死にガマン。

さすがは誠治が選んだオンナだけはあると気付いたのは少し後になりますが、オトナの事情が漂うアダルティな本作の雰囲気が良い具合に発揮されています。

そんな感じで昔のオンナにしばかれるだけのイベントと思いきや、街のレストランで食事を済ませて帰ろうとした矢先、誠治を待ち伏せする歩実の姿がありました。

めでたし、めでたし。

わざとらしくショーウィンドウを覗き込み、誠治が近付くと逃げる思わせぶりな歩実。誠治を誘惑して今度は渾身の左ビンタを繰り出したかと思えば、人目も気にせずイチャコラ。そして朝チュンとハッピーエンドを迎えますが、エンディングにも関わりそうな歩実とのイベントがこれで終わりとは思えません。

歩実と一晩過ごした直後、メガネのお姉さんと不倫する誠治。

複雑な操作からくる戦闘の難易度、イベントやストーリー進行の分かりにくさなど、システムを理解するまでが大変ですが、和風ハードボイルドの雰囲気を持つ本作はピクセルアートの完成度も含めて濃ゆい魅力を持つ一品です。

拳銃自殺という選択肢もある。

スパくんのひとこと

歩実を持ち帰った次の日には、口直しとばかりに別のキャバ嬢を持ち帰る誠治くんも悪い男スパね!エログロも割と遠慮ない感じだけど、規制が入りにくいのがドット絵の良いところスパ!

タイトル:Fading Afternoon
メーカー:yeo/Indieark
対応機種:PC
筆者がプレイした機種:PC(Steam
発売日:2023年9月15日
記事執筆時の著者プレイ時間:4.9時間
価格:2,300円


《りおちゃんこ鍋》

ニート10年ゲーム20年の大元帥 りおちゃんこ鍋

一般曹候補として徴兵されて1か月で脱柵後、ラノベ作家を目指すという名目でママの年金を喰い潰し、1秒も働かずに35万のPCを購入。若干8才で『パーフェクトダーク』をクリアし、『コール オブ デューティー モダン・ウォーフェア2』『レインボーシックス シージ』『Apex Legends』など、戦場を渡り歩く根っからのFPS畑。強さだけが全てという当時の業界に感化され、クソゲーとヌルゲーマーを許さない。現在は、エロゲソムリエを自称し、単身DLsiteにて潜入捜査中。好きなバイオは「アウトブレイク」、嫌いなエロゲは「紙芝居」。

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