fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

ハードコアゲーマーのためのWebメディア

fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる

PC版がNIS Americaより発売される『イースX』。その移植に携わるスタッフがPC向けの最適化の経緯について解説を行いました。

PC Windows
fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる
  • fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる
  • fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる
  • fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる
  • fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる
  • fpsは開発初期の3倍近くに!『イースX -NORDICS-』のPC向け最適化作業の詳細が移植スタッフにより語られる

NIS Americaより2024年10月26日のPC(Steam)版の発売が迫る『イースX -NORDICS-』ですが、PCへの『イースX』の移植にあたってどんな最適化を行ったのかがSteamストアページ10月15日のニュースにて語られています。

PC向けに行った最適化作業により、fpsは3倍近くに改善

該当の記事において、7月末のベータ版となるv0.1、数日後のv0.2、9月中旬のv0.8、そしてさらに並列化改善とGPUクエリ最適化を行ったバージョンでのfpsの比較が行われています。最初のバージョンでも106fps出ているなら十分では……?と思われる方もいるかもしれませんが、これはCore i9 12900kとRTX 4090というかなり高スペックマシンによるもので、それ以下のスペックのPCでは動作が厳しいことが予想されました。

まずは移植にあたって、移植を手掛ける開発会社PH3のスタッフがv0.1以前にさまざまな環境で動作テストを行ったところ、Nvidiaのビデオカード以外の環境ではゲーム導入部の船のシーンにおいてたった5fpsしか出なかったことが述べられています。この問題はGPU処理へデータを送る際のバッファリング(データの持ち方の余裕)の実装を改善することで解消されたとのことです。

v0.1からv0.8については、実際の動作を見て動作に時間がかかっているボトルネック部分を洗い出し、地道な改善作業を行い続けていたことが報告されています。最初の数日間では大きな処理時間がかかっていて、かつ改善が容易なボトルネックが多数あり、これらを改善することでfpsが106から181とおよそ1.8倍になりましたが、そこから先は改善点を見つけるのが難しく、かつ改善作業も容易ではなかったことからおよそ2カ月間でfpsの改善は181から231と、最初の数日に比べると改善速度が遅くなっていることが伺えます。

さらなるパフォーマンスの改善を求めて行われたのが「追加の並列化」です。移植元の時点から多くの処理が並列処理されていましたが、移植スタッフがこれらの処理を精査したところ、メイン処理スレッドでアクター(ゲーム内のキャラクター、モンスター、アイテムやイベントトリガーなど)の動作がまとめて処理されており、これらの処理に多くの時間が費やされていたことがわかりました、そこで、「これらの処理をメイン処理と切り離して並列化できればパフォーマンス改善できるのではないか?」と移植スタッフは考え、実行に移しました。これらの並列処理化には多くの開発時間とデバッグ時間を費やしましたが、何とか並列処理化とそれぞれの同期を取ることに成功し、fpsは231から293へと大幅な動作改善に繋がっています。

最後に行われたのはGPUクエリと入力(グラフィックボードへの処理命令)の最適化です。GPUへの処理を安定して実行させるため、GPUとCPUの実行を意図的に1フレームずらして同期させるようにしたところ、当初はフレームレートが落ちる代わりに安定性が向上するだろうな……と開発スタッフは思っていたのですが、実際にやってみるとフレームレートと安定性の両方が向上したと述べています。こういう結果が得られた詳しい理由は不明ながら、この設定がOSのスレッドスケジューリング設定にも良い影響を及ぼしたのではないか……と開発スタッフは推測しています。この改善により、最終的にfpsは314と、v0.1の約3倍にまで伸びました。

マルチプラットフォームを容易にするとされるゲームエンジンが一般化した昨今において「最適化」とはゲームエンジンの利用の有無を問わず様々なゲームで一言で済まされてしまい簡単なことに見られてしまうものですが、実際にはたとえニンテンドースイッチで発売されたゲームをPCで動かす場合であっても様々な努力とこれほどの効果があることは覚えておきたいものです。


こうしてPC版開発スタッフよりPC向けに最適化がなされた『イースX -NORDICS-』は、PC(Steam)で2024年10月26日配信予定です。


※UPDATE(2024/10/21 13:08):記事冒頭の発売日を修正しました。コメント欄でのご指摘ありがとうございます。

《ずんこ。》

石の中にいたいブロガー ずんこ。

ダンジョンの間に挟まれたい系男子。某掲示板でRPGツクールに目覚めその進捗目的でブログを書き始めるも、いつの間にかDRPGが中心の内容に変わっていた。 DRPGと麻雀・ポーカーゲームと元ネタとの差別化が光るフォロワー系ゲームをこよなく愛する。サービス終了したアーケードゲーム『ポーカースタジアム』の公式大会優勝という凄いんだか凄くないんだかわからない肩書きも持つ。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

PC アクセスランキング

  1. シリーズ最新作『鬼武者 Way of the Sword』Steam向け体験版で困った症状が発生している場合の解決方法公開

    シリーズ最新作『鬼武者 Way of the Sword』Steam向け体験版で困った症状が発生している場合の解決方法公開

  2. 家庭用ゲーム機版は日本未発売『トイ・ストーリー3』ゲーム版が日本語対応で現行機向けに復活!レトロなコレクション含む「トイスト」関連作が10月15日発売へ【UPDATE】

    家庭用ゲーム機版は日本未発売『トイ・ストーリー3』ゲーム版が日本語対応で現行機向けに復活!レトロなコレクション含む「トイスト」関連作が10月15日発売へ【UPDATE】

  3. 開発期間約7年―90年代名作から影響の地域制圧型SRPG『神殺しの蒼銀』Steamで7月22日リリース!巨大ロボや巨神像も登場し、シナリオ30万文字超

    開発期間約7年―90年代名作から影響の地域制圧型SRPG『神殺しの蒼銀』Steamで7月22日リリース!巨大ロボや巨神像も登場し、シナリオ30万文字超

  4. 【無料公開】“MBTI”ならぬ“DSKB”―自身の隠れた性癖も露わになりそうなドスケベ傾向診断テスト『16 DSKB Types』が話題沸騰中!

  5. 第二次世界大戦舞台の海戦シム『Battleship Command』早期アクセス"非常に好評"スタート。砲撃・レーダー・航海を操作し3万トン級の戦艦を指揮

  6. オープンワールド工場建設SLG『Satisfactory』大型アップデート1.2配信―天気システム大幅強化や車両パス全面刷新など多数の新要素追加

  7. リメイク『R-Type Dimensions III』不評受け今後の改善計画発表―コミュニティメンバー&追加テスター参加のQA実施、欧米向けパケ版は製造開始延期へ

  8. ガチャなし買い切りアニメ調オープンワールドRPG『ドラゴンソード:アウェイクニング』デモ版6月5日より期間限定で配信!体験できる内容詳細や3英雄の紹介映像も

  9. ファンタジー世界で旅商人として生きる4人協力対応ADV&経営シム『Roads & Riches』発表!探索しアイテム仕入れキャラバン率いて売り歩く

  10. メタ要素も匂わせるローグライクACT『Dungeon Lurker』発表―呪われたダンジョンに挑むレトロ風ゲーム

アクセスランキングをもっと見る

page top