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ハチャメチャ冥界麻雀『黄泉に落ちても麻雀』はデッキ構築とやりこみ要素が楽しすぎる。キャラ×アイテムの組み合わせは無限大でローグライクの楽しみが満載

何度でもアガれる、鳴いてもリーチできる!独自ルールの冥界麻雀を勝ち抜こう!

連載・特集 プレイレポート

麻雀ゲームといえば、本格的なルールを楽しめるもの、漫画やアニメを原作にしたもの、そしてエッチなものなど、古今東西さまざまな種類があります。その中にはいわゆる“イカサマ”を駆使して戦うゲームもあり、アガリや点数を競うだけでない、実に豊富な楽しみ方が用意されているのが魅力です。

こうした奥深い麻雀ゲームの世界に、新たな注目作が登場しました。パブリッシャーOmegames StudioとNPC Entertainmentが7月16日にリリースした、新作ローグライク麻雀『黄泉に落ちても麻雀』です。

中国のデベロッパーBoxed Lighting Gamesが手掛けた本作は、麻雀に熱中する鬼や閻魔が住む冥界が舞台。現世とは大きく異なるルールや独自のイカサマ要素を盛り込むことで、プレイヤーが想像もできないような高得点を狙えるのが大きな魅力となっています。

Balatro』のデッキ構築と『Slay the Spire』の戦略性を組み合わせたような“ローグライク麻雀”では、自身のデッキを強化していくだけでなく、相手の特性を理解して対処することが勝利の秘訣。多彩な効果を持つキャラやスキル、強化アイテムによるビルドの組み合わせは無限大です。

本稿では、Steamユーザーレビュー“非常に好評”の話題作『黄泉に落ちても麻雀』のプレイレポートをお届けします!


ようこそ冥界麻雀へ!まずはアガリ方を覚えよう

本作で行われる麻雀のルールは、中国麻雀や日本式麻雀などのエッセンスをくわえた独自のものを採用。まずはチュートリアルで最低限の牌の種類やアガリ方のルールなどを学んでいきます。順子(123など同じ柄で連続する)、刻子(同じ柄で同じ数字が3枚重なる)など、メンツ作りは普通の麻雀と同じですね。

ゲーム本編ではプレイヤーを補佐する助っ人キャラクターを1人選びます。最初に使用できるのは「ゾンビ・マンボ」というキョンシー少女で、萬子(マンズ)を多用したアガリを狙うことで、ゲーム内で使用できる金貨(お金)を多めに稼げるという特性を持っています。さて、いよいよ始まる冥界麻雀ですが、もし普通の麻雀を知っていても驚くでしょう。

普通の麻雀は1枚取って1枚捨てる、を繰り返してアガリ役を目指すのですが、冥界では一度に複数枚を引き、その上で手持ちと入れ替えることができます。また、相手の捨てた牌からも複数回鳴く(相手の捨て牌を拾ってメンツにする)ことが可能です。このルールにより、当然ながらアガリまでのテンポは速くなります。

テンパイ(必要牌が来ればアガれる状態)になったらリーチをかけましょう。冥界麻雀ではどれだけ鳴いてもリーチでき、リーチ状態でなければアガることができません。また、ここが肝心なのですが、リーチ後は各自の「アガリスロット」の回数だけアガることが可能で、その都度点数計算が入るのです。

例えば3,000点の役でアガれる状態でスロットが4つあれば最大12,000点が狙えます。対局はお互いのスロットを使い切る、もしくは引ける牌が無くなったら終了し、点数が上回っている方が勝利です。かなり独特なルールですが、メンツを作ってリーチすることを覚えていれば問題ありません。

冥界を巡りデッキを強化しよう

冥界麻雀で勝利するためにはデッキ強化は欠かせません。得点は「基本点(牌ごとの持つ点数)」×「翻数(役ごとの点数)」×「倍率」で計算されるので、それぞれの数値を伸ばしていく方法を考えることが重要です。

ゲーム内では所有して効果を持つ「霊俑」「遺物」と、使用して効果を発揮する消耗品「供物」と呼ばれるアイテムがあります。これらは特定の牌の種類を強化するものから、ルールそのものに干渉するようなものまで、実にさまざまな効果を持っています。組み合わせによっては信じられないくらいの高得点を叩き出せるのです。

アガリ範囲を広げる無法。

例えば最初の助っ人ゾンビ・マンボは「萬子を絡めたアガリで金貨を稼げる」特性があり、対局中は「一時的に手牌を萬子にする」というスキルを持っています。このキャラクターに、萬子を持っていると倍数や金貨を得られる霊俑を装備すれば、大きくボーナスを得られます。そこに金貨があればあるほど倍数アップの霊俑を付けたらどうなるでしょうね?

また、麻雀牌そのものに効果を及ぼす「宝牌」「牌霊」もあります。これらは手牌を変化させたり、基本点数を上げたりするだけでなく、デメリットを持つものも。敵がこちらの牌を変化させてくることもあるので、状況に応じた対応も必要です。各種アイテムは対局で勝利したり、ステージ内のイベントマスを踏むことで獲得できます。

選択式のイベントも。
金色の牌で上がれば金貨を獲得!美味しい

ローグライクなのでもちろん運も絡みますが、上手くビルドが完成した時の気持ちよさは格別。一度の対局で一億点獲得して勝利したり、10枚以上のカン(普通は4枚)をしたり、とにかく常識では考えられない展開を自身で作り上げられます。これが冥界麻雀……!

マイナス効果で威力を発揮するものも。
1億2千万点で勝利!まだまだ序の口。
Steamストアページより。憧れる。

キャラやパッシブ育成要素も

『黄泉に落ちても麻雀』はローグライクで、毎回のゲームごとにクリア、もしくは敗北で最初からやり直しになります。ゲーム終了後はアガった役やプレイスタイルに応じて、新たなキャラクターや報酬が獲得できるほか、パッシブ能力(才能)やキャラクターを成長させられる経験値やリソースも入手できます。

才能は点数アップやショップの特典解除などの効果があり、基本的なプレイをサポートしてくれるものばかり。キャラクター育成は、それぞれの持つ特性やスキルを大幅に強化できます。経験値は遊べば遊ぶほど獲得できるので、最初はなかなかクリアできなかったステージでも、才能を強化することで挑みやすくなっていきます。

なお、ゲームの難易度が低いうちは「対局相手の稼げる点数が決まっている」仕様なので、プレイヤー側が一定以上の点数を取れば必ず勝てる仕様です。難易度を上げればそのキャップも撤廃され手強くなっていきますが、高難度で解放される要素も多いので、自分の得意なスタイルを見つけ出し、育成で伸ばしていきましょう。

「霊俑」「遺物」を解放するために特定の役を狙うのは簡単ではありません。特に冥界麻雀の役の中には「すべて同じ牌を揃えてアガる」「すべて萬子で数字の合計が100」など、かなり特殊で難しい役もあります。もちろん、それを可能にするアイテムやスキルも用意されてるので、狙えるときは思い切って勝負をかけるのも大切です。

誰でも遊べる楽しい未知の麻雀

本作でプレイできる冥界麻雀は、メンツの作り方や鳴き、一部の役などは日本/中国麻雀を踏襲しているのですが、はっきり言えば麻雀牌を使ったオリジナル競技です。もし普通の麻雀を知らない人でも最低限のチュートリアルや用語説明はあるので、遊びやすいのではないかと思います。

本作は、とにかくビルドを考えるのが面白いゲームです。キャラクターごとに作りやすい役が決まっていますし、それを補佐するアイテムも多数用意されています。ローグライクならではの幸運や事故もあり、毎回異なるプレイが楽しめるのも醍醐味です。

登場するキャラクターたちも可愛く、リーチ時などには演出も入って、対局している時のビジュアルが良いのも嬉しい要素。リーチ後の倍速機能など全体的なテンポの良さも特徴で、繰り返しプレイしながらコレクションや育成がしやすくなっています。

対局相手ごとの特性を看破し、対応していく要素もゲーム性を引き上げています。鳴かなければ突破できないキャラクター相手には、なるべく鳴きやすいような牌を並べたいけど、このビルドだと点数が低くなる……など、ルート次第で一筋縄ではいかない状況も待ち受けています。

必ず最初にリーチを掛けてくる能力。

麻雀をテーマにしたローグライク作品として、本作は遊びやすさやビルドの楽しさに関してとても秀逸です。リリース当時は一部日本語が見えないなどの問題もありましたが、素早いアップデートにて改善されています。ゲームとしての面白さはもちろん、こういった対応の速さも評価したい点です。

勝った

『黄泉に落ちても麻雀』は、独自のルールを備えた麻雀ゲームとして、とても個性的な作品です。最低限のアガリ役の作り方さえ覚えれば誰でもプレイ可能で、その上で無限大とも言えるビルドを作っていく楽しさに秀でています。対局中の時間制限もなく、ゆっくりと役や効果を参照しながらプレイできるのも嬉しい部分です。

繰り返しプレイする上でのコレクションやアンロックなど、やり込み要素も豊富。さらに今後のアップデートでは、ギリシャ神話など新たな世界の追加、キャラクター好感度やストーリーの実装、さらに世界観が広がりそうなコンテンツも計画されています。日本語ボイスに関しても計画されているようです。

大きな役だと演出も入ります

遊びやすさと自由な戦略性、キャラクターの個性など、あらゆる面でストレスを感じさせない『黄泉に落ちても麻雀』は、デッキ構築ゲームが好きな人にはオススメの逸品です。麻雀を知らなくても楽しめますよ!

ライター:Mr.Katoh,編集:宮崎 紘輔

ライター/酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

編集/タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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