
パブリッシャー CarX Technologiesは、2025年7月24日にオープンワールドレースゲーム『CarX Street』をPS5向けにリリースしました。本作はすでにXboxやSteamなどでリリース済みですが、今回ついに待望のPS5版が発売されました。2022年にモバイル向けにリリースされ、3年以上の月日が経過しているということもあり、期待していたレーシングゲームファンも多いことでしょう。
そんな本作を筆者が体験する機会を頂けたので、今回は皆様にプレイレポートをお届けします。PS5という舞台に移った『CarX Street』、そこには走りに没頭するためだけの箱庭が用意されていました。
PS5『CarX Street』ストアページ基本の流れはシンプル、故に走りに没頭できる

本作は「サンセットシティ」と呼ばれる架空の街が舞台となります。日本の街や峠を参考にしている点もあるということで、街の中には東京タワーらしき建物だったり、5連ヘアピンカーブがある山があったりと面白い要素が満載です。
プレイヤーは、この街に新たに引っ越してきた一人のレーサーとなり成り上がっていくことを目標としていきます。その成り上がり方は極めてシンプル。この街には多数の「クラブ」が存在しており、そのクラブのリーダーとレースをして勝ち続けること。たったそれだけです。
ただ、いきなり各クラブのリーダーとレースができるわけではなく、各クラブには一定数のストリートレースが用意されています。そのストリートレースで全て1位を獲得することでリーダーと戦うことができます。




流れとしては、街にある対象のストリートレースの開始場所に移動し、レースを始めて勝利を目指す。勝ったら次のクラブレースに向かうという繰り返しで、本当にシンプルです。
とはいってもストリートレースなので、簡単に勝利できるわけではありません。相手の車もいれば一般車も普通に走っていて、数も多いので油断すると事故ります。
車の操作感はアーケードのような操作感で、敵車や一般車とぶつかってもダメージで動けなくなることはありません。ただし、燃料とタイヤの管理は必要で、走っていると消耗していきます。消耗した燃料とタイヤは街のいたるところに配置されているガソリンスタンドで補給・変更が可能です。
さらに、車には一時的に超加速を得られるニトロシステムも搭載。こちらはレース開始時には必ず最大値になり、使い切っても走っていればゲージが回復していきます(走る速度が速ければより早く回復)。

クラブレースには、基本的に条件が設定されています。まず車のエンジンなどのパワーを端的に表す「クラス」がクラブの設定したものと同じでなければレース自体に参加できません。ようは車のパワーを上げてぶっちぎるようなことはできないということです。
それに加えて、「評価」と呼ばれるものがクラブの表示されている数値以上でなければやはりレースには参加できません。こちらはマシンの直接的なパワー以外の面が評価されます。どれだけチューンをしたか、どれだけ外装に手を入れたのか。車をどれだけカスタマイズしているかを端的に表す数値であり、それが一定以下だとそもそも見向きもされないというのがこの街の掟なのです。
そうして「クラス」と「評価」を調整するため車をチューンし、クラブレースに出て勝利することで賞金と経験値をゲット。経験値が溜まりレベルアップすると新しいチューンパーツや車がアンロックされていきます。そこでさらに調整し、新しい車を買うというサイクルを繰り返し、サンセットシティの全てのクラブを支配する.....それが、本作のわかりやすい目的の1つなのです。
レースに疲れたら?好きに走って車を改造しよう


目的の1つとしてクラブレースがある本作ですが、もちろんそれ以外の遊び方もたくさんあります。
まずは車のチューン。本作は車の改造1つとっても色んなパーツが存在しており、それぞれグレードが存在しています。高グレードのパーツを付ければその分より好きに車の性格を調整できるようになり、自分の好きな形にカスタマイズすることが可能になっていきます。その調整項目も多岐にわたっているので、どんな設定に弄るかだけで数時間悩む人は悩むことでしょう。


もちろんマシンの性能だけではなく外装もとことんこだわることができます。デカールも多種多様に用意されており、外装を変えるパーツも多く用意されています。さらに車内のハンドルやサイドブレーキ、シフトレバーなどあらゆる内装パーツも改造することが可能です。外側にこだわることができるレースゲームは数あれど、内装まで改造できるレースゲームはあまり多くないですし、とことんまで車を自分好みにしたい、という人には嬉しい要素でしょう。


そしてオープンワールドのレースゲームということで、探索要素もしっかりあります。本作には車の設計図とパーツの設計図が街のいたるところに隠されています。
パーツの最高ランクは「PROTOTYPE」なのですが、このグレードのパーツはレベルでは解放されずクラブレースのクリア報酬などで手に入る「PACK」(ガチャ)で入手するか、街に隠された設計図を集めて作成する必要があります。「PACK」では狙ったパーツは手に入りづらいので、設計図を集める方が結果的には欲しいパーツが入手しやすい形になっています。


さらに、レースもクラブレースだけではありません。1人でどれだけ早く規定のコースを走れるかを競うシングルレース、指定のコースを一定時間ドリフトで走りポイントを競うドリフトレースなんてものもあります。
加えて本作には、新車を指定の場所まで運ぶ車の配達など、車を使った遊びがたくさん存在するのです。なお、レースの難易度は設定で3段階に切り替え可能。難易度を上げればクリア報酬に倍率がかかるので、腕に自信がある人は最高難易度で遊ぶのも良いでしょう。

最後に紹介したいのは「エリートレース」。このレースは各クラブをコンプリート、つまり制覇することで挑戦できるようになる特別なレースです。「エリートレース」ではリスタートが禁止され、敗北すると一定のチェックポイントの進行度まで戻されるという高難易度なもの。その分、チェックポイントごとに豪華な報酬が得られるようになっており、賞金も高く設定されています。
しかも報酬はリアルタイムで定期的にリセットされるので、何度でも豪華報酬が得られるチャンスがあります。全ての車やパーツを手に入れたい人にとっては非常にありがたい稼ぎポイントと言えるでしょう。
程よい箱庭で実感する走る喜び

本作はオープンワールドのレースゲームではありますが、広大なマップを駆け回るというイメージとは少し違います。どちらかというと、一つひとつのエリアが丁寧につくられており濃厚なイメージです。なので、どの場所を走っても楽しさを感じられるのが良い塩梅だなと筆者は感じました。
PS5本体のパワーもあり、ロードは最初の起動時以外ほとんどシームレスに展開されるので爽快感を損なうことなくプレイすることができました。今年の夏もこれからさらに猛暑になりますし、自宅で本作を遊び走り屋の風を感じるのもまた一興かなと思います。
『CarX Street』
山の斜面、広大なハイウェイ、賑やかな街並みをカーエックス・ストリートで制覇しましょう。カーエックス・テクノロジー©の物理演算のパワーを最大限に引き出すファインチューニングで、夢のマシンを作り上げましょう。スリル満点のシングルプレイヤーやマルチプレイヤーのレースに参加し、リアルなゲームプレイとダイナミックな操作を楽しむのです。
価格:
PS5: 4,950円
Xbox: 3,500円
PC: 2,899円











