
9月30日の午前2時から10月6日午前10時まで、Steamオータムセールが開催中です。大型セールはじっくりと腰を据えてプレイしたいタクティカルシューターを探す絶好の機会。本記事では、セール対象となっているタイトルの中から、それぞれ異なる魅力を持つ5つのタクティカルFPSをピックアップしてご紹介します。
『Ready or Not』 -50% 3,575円
まず紹介するのは、近年のタクティカルシューターの代名詞ともいえる『Ready or Not』です。本作は、リアル志向のSWATシミュレーターで、プレイヤーはエリートSWAT部隊の指揮官として、混沌渦巻くロススエノス市を舞台に、予測不可能で危険な任務へと挑みます。
本作の魅力は、任務前から始まるその徹底したリアリズム。強力なボディアーマーを装備すれば防御力は上がりますが、移動速度は犠牲になります。閃光手榴弾を多く持てば制圧力は増しますが、他の重要アイテムを諦める必要があります。このトレードオフが、作戦の成否を分けます。
サイトやマズルといった武器の細かなカスタマイズはもちろん、服装まで自分だけのスタイルを追求できる豊富な要素も魅力です。

本作の真価は、銃撃戦そのものだけでなく、状況をコントロールするプロセス。ドアを蹴破り、室内に突入し、制圧した敵を拘束するといった、特殊部隊ならではの連携プレイが楽しめます。仲間AIへの指示も細かく設定でき、その没入感はひとしお。さらに、仲間AIは非常に優秀で、ソロプレイでもストレスなく本格的なチーム戦術を体験できます。
モードによっては、隊員の精神状態にも気を配る必要があり、過酷な任務が続けば彼らのパフォーマンスにも影響が出始めます。

世界中の警察組織の協力のもと開発された本作では、先行射撃の禁止といった厳しい交戦規則(ROE)への遵守度がスコアに影響します。
冷静な状況判断と一瞬の決断力が求められる緊張感は、他のシューターでは味わえない、本作ならではの魅力。歯ごたえのある協力プレイや、本物の戦術を体験したいゲーマーにこそ、おすすめの一作です。
『GROUND BRANCH』-15% 2,626円
続いては、リアリズムを極限まで追求したハードコアな一作、『GROUND BRANCH』。プレイヤーはCIAの精鋭準軍事部隊の一員として、世界中の危険な非合法作戦に従事します。「タクティカルシューターに妥協は無い」という開発者の強い意志が、ゲームの隅々まで貫かれています。
本作の最大の特徴は、プレイヤーの視点とキャラクターの身体が完全に一致する、徹底した一人称視点にあります。これにより、カバーから自分の足がはみ出ていれば、敵からもそれが見え、当然撃たれてしまいます。この徹底した仕様が、他のFPSとは一線を画す圧倒的な没入感と緊張感を生み出しています。

カスタマイズ性も前例のないレベルで、兵科やキットは存在せず、アタッチメントからベストに付けるポーチの位置まで、すべてを自由に設定可能。もちろん、装備が重すぎれば移動速度が落ちるなど、選択は現実的な影響を及ぼします。アンロック要素が一切なく、最初からプロとして全ての装備を扱える点も、本作の硬派な魅力を際立たせています。

充実したトレーニングエリアでは、仲間と共に射撃訓練やキルハウスでの突入練習が可能で、作戦前のブリーフィングにも熱が入ります。
2018年から続く長い早期アクセス期間は、開発者の愛の証とも言えるでしょう。現在も継続的なアップデートで進化を続けており、美麗なグラフィックや、マガジンチェックといった細やかなアニメーションも評価が高いポイントです。ただし、現状のAIはまだ発展途上なため、本作の神髄を味わうなら、ぜひフレンドとの協力プレイをおすすめします。
『Incursion Red River』 -20% 1,680円
現代のベトナムを舞台にした、PvEに特化した協力型のタクティカル脱出シューターが『Incursion Red River』です。プレイヤーは民間軍事会社のコントラクターとなり、最大3人のフレンドと分隊を組んで、3つの勢力が争う混沌とした戦場へと身を投じます。
本作を端的に表現するなら、PvEに特化した『タルコフ』ライクな一作。緊張感あふれる脱出シューターの要素を、対人戦のストレスなく楽しみたいプレイヤーにはまさにうってつけ。アイテムのルートや戦利品の売買といったサイクルも健在です。
まだコンテンツボリュームは発展途上ながらも、精力的なアップデートが続けられており、今後の展開にも大いに期待が持てます。

もちろん、武器のカスタマイズも自由度が高く、バレルやストック、サイトなど、各パーツを交換して自分だけの一丁を作り上げることが可能です。装備はキャラクターの機動性にも影響し、昼夜や天候の変化も考慮したロードアウトが求められます。

また、物語の背景も深く、プレイヤーは西側諸国のPMC、中国・ロシア連合、そしてベトナムの地元ゲリラという三つ巴の争いの中で、隠された兵器を巡る陰謀に巻き込まれていきます。
本作は、骨太な脱出シューターを仲間とじっくり楽しみたいプレイヤーに最適な一本。値段もお手頃なので、『タルコフ』のリリースまでのつなぎとしてもオススメです。
『Dagger Directive』-20% 1,840円
4本目にご紹介するのは、どこか懐かしいローポリゴンなグラフィックとは裏腹に、現代的でハードコアなシミュレーション要素を内包した『Dagger Directive』です。

ローポリな見た目とは裏腹に、その中身は奥深く、弾丸やグレネードの破片は質量、距離、速度、重力がすべて計算されたリアルな弾道を描きます。一方で、武器のカスタマイズは昨今のシューターに比べるとシンプルで、スコープやサプレッサーといった基本的なアタッチメントが中心です。

本作の真骨頂は、そうした銃そのものよりも、それをどう使うかというミッションにおける戦術の自由度にあります。広大なエリアでどのルートから接近し、どのタイミングで襲撃するのか。任務を開始する時間帯も選べるため、夜陰に紛れて暗視ゴーグルを駆使した隠密作戦も可能です。
早期アクセスながら既に15のミッションが実装されており、今後のアップデートでは、プレイヤーが自由にミッションを作成・共有できるミッションエディタやサンドボックスモードの実装も予定されています。
ローポリな見た目に惑わされがちですが、その核には現代的なシミュレーションと高い戦術性が宿っています。派手さよりも、じっくりと作戦を練り、遂行する達成感を求めるプレイヤーにこそ刺さる、硬派な一作です。
『Six Days in Fallujah』-35% 2,925円
最後に紹介するのは、現代戦史上、最も過酷な市街戦の一つ「ファルージャの戦い」を基にした『Six Days in Fallujah』です。本作は単なるゲームというよりも、まるで戦争のドキュメンタリーを追体験しているかのような強烈な没入感が楽しめる一本です。
その圧倒的な臨場感は、実際に戦闘に参加した数十人の兵士たちの協力のもとで作り上げられています。特に、耳をつんざくような銃撃音や腹の底に響く爆撃音は、プレイヤーを否応なく混沌とした戦場の真っ只中に引きずり込みます。
ゲームにはストーリーミッションも含まれ、実際の戦闘映像や兵士へのインタビューを交えながら、事件の真実に迫っていきます。

本作で特徴的なのがマップの自動生成システム。ミッション開始ごとに建物内部の構造や敵の配置がランダム生成されるため、「次のドアの向こうに何が待っているか分からない」というリアルな市街戦の恐怖を体験できます。
敵は360度あらゆる方向からプレイヤーを狙ってくるうえに、プレイヤーキャラクターの耐久力も低く、あっという間に倒されてしまうシビアなバランスとなっています。

この過酷な環境を生き抜くには、分隊指揮官としてAIチームに制圧射撃や突入などの的確な指示を出すことが不可欠。分隊を率いて死線を駆け抜ける臨場感は、他のゲームでは味わえないものがあります。エンターテインメントとは一線を画す、戦争の現実を圧倒的な臨場感で描いた稀有な作品です。
以上、個性豊かな5つのタクティカルFPSを紹介してきましたが、気になる一本は見つかったでしょうか。Steamオータムセールは10月7日午前2時まで開催中。このお得な機会に、ぜひ新たな戦場へ飛び込んでみてください。













