NODEが感じているものをユーザーにも感じてほしい―冷戦時の核施設探索パズルACT『NODE:アンタリが残した最後の祝福』開発インタビュー【TGS2025】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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NODEが感じているものをユーザーにも感じてほしい―冷戦時の核施設探索パズルACT『NODE:アンタリが残した最後の祝福』開発インタビュー【TGS2025】

行動を配置するタイムラインが特色。開発経緯や表現についてお聞きしました。

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NODEが感じているものをユーザーにも感じてほしい―冷戦時の核施設探索パズルACT『NODE:アンタリが残した最後の祝福』開発インタビュー【TGS2025】
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2025年9月25日から28日まで千葉・幕張メッセで開催された、世界有数の規模を誇るゲームイベント「東京ゲームショウ2025」。出展社数・出展小間数ともに東京ゲームショウ史上最大級の規模となり、会場内ではさまざまな展示やイベントで大いに賑わっていました。

Beep Japanブースでは、さまざまな注目作12タイトルが展示され、多くの来場者で賑わっていました。今回はその中から、Lapsus Gamesが手がける2.5Dパズルプラットフォーム『NODE:アンタリが残した最後の祝福』を紹介します。

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冷戦時代の核施設が舞台

『NODE:アンタリが残した最後の祝福』の舞台は、冷戦時代のソビエト連邦の核施設。放射能と秘密に満ちた荒廃した世界で、プレイヤーは自律型AI「NODE」を操作して廃墟と化した施設内を探索しながら、人類の運命を左右する宇宙規模の謎を解き明かしていきます。

チェックポイントではジャンプ、切り替え、回避などのコマンドをタイムライン内に配置して、危険なトラップが待ち受けるステージをクリアしていきます。何度も失敗しながら、戦略やタイミングを練り上げ、NODEを襲う危険な防衛装置やトラップなどの脅威に対処していくことになります。

また、ゲーム内の多くの場面で提示される分岐するダイアログの選択によって、物語は大きく変化していきます。監視され、操作され、記録される会話を通して作り上げられるストーリーの先には、何層にも複雑に重ねられた謎に満ちた物語があり、ゲームを通じてプレイヤーへと語りかけます。

ほかにも隠された通路やチャレンジなど、本編以外にも多くの要素があります。タイムラインの構築だけでなく、しっかりとした観察や探検もゲームを楽しむポイントです。

『NODE:アンタリが残した最後の祝福』開発インタビュー

――『NODE:アンタリが残した最後の祝福』(以下『NODE』)はどのような経緯で生まれた作品でしょうか?コンセプトと合わせて紹介をお願いします。

開発:大きなきっかけになったのは、2011年に発生した東日本大震災での福島第一原子力発電所事故です。現場ではロボットを使用した作業が進められていますが、そのニュースなどを見てインスパイアされたストーリーを作りたいと思いました。

人間を救うためにロボットが危険な場所で働く、人間(プレイヤー)はロボットを操作して見守る、そういった関係性を描きたいというのがコンセプトです。

――他にも制作に関して影響を受けた作品はありますか?

開発:Lapsus Gamesは元々アニメーション業界に長年所属していたスタッフによって設立されたスタジオなんです。過去にはピクサーなどの作品に携わっていた経歴もあります。なので、多くのピクサー作品から受けた影響のようなものはあると思いますね。

ゲームとしてはやはり『LIMBO』から映像面でインスピレーションを受けた部分があります。ただし『LIMBO』のような表現や手法は、アニメーションの世界だと古くから用いてきたものでもあるんです。なので、影響されているだけでなく、我々だからできる世界や雰囲気を作っていこうと思いました。

ゲームプレイ部分では『ダークソウル』の影響を受けている部分もあります。あの作品はいろいろなマップがあって、遊んでいるとそれが繋がっていて、プレイヤーが自由に移動や探索、戦闘ができるようになっているんです。我々も、そういったプレイスタイルのゲームを作りたいと思いました。

――『NODE』は主人公をはじめ、独特なアートワークと視点が特徴的です。目指した方向性などはあるのでしょうか。

開発:主人公のNODEはロボットなので、開発としては「ロボットの視点になること」を考えて制作しました。

本作はストーリー面でもかなり力を入れていて、自律型AIのNODEがいろいろな感情を見せるシーンがあるんです。プレイヤーの皆さんにはNODEの感情とリンクするような楽しみ方をしてほしいですね。

NODEを好きになってもらうために、可愛いデザインにしているのもそういった狙いがあります。ゲーム終了時はNODEが文句を言ったり、寂しそうな姿を見せるんですよ(笑)

――アクションを配置してタイムラインを作るシステムが特徴的ですが、リトライ性を高めるためにどのような工夫をしたのでしょうか?

開発:パズルアクションゲームが好きなので、私も同じようなゲームを作ろうと思ったんです。でも、ゲームによってはアクションスキルが必要ですよね。タイミングよくジャンプしたり、コントロールしたり、それは面白いんですが、人によってはスキルが要求されてクリアできない可能性もあると思います。

そこで本作では、アクションを自分が行うんじゃなく、行動をタイムラインに配置する、タイムマネジメントシステムを導入しました。リトライもすぐに可能で「失敗したけどあの部分を直せばクリアできそう」と考えて、実際に試してうまくいったときの気持ちよさやカタルシスを感じられる、ストレスフリーなシステムです。

たとえば、普段ゲームをしないお年寄りでもプレイを楽しめるような作品を目指しました。

――映画を思わせる演出やスタイルがPVからも感じられます。『NODE』の映像作りについて教えてください。

開発:スタッフの多くがアニメーション業界の経験者であることはお話しました。そんな我々がゲームで表現しようとしたのは「孤独」です。

ゲーム内では、NODEや施設内の防衛ロボットなどはいるのですが、人間は登場しません。防衛ロボットもNODEと交流するわけでもないので、どこか一人ぼっちのような世界を描き、その寂しさと孤独感を映像で表現しようと思いました。

――『NODE』をプレイする人々に、ゲームで伝えたいことは何でしょうか?

開発:まず第一に『NODE』はゲームなので、いちばん重要なのはNODEが使命を果たす冒険を、楽しく遊んでほしいということです。

ストーリーや世界観の面では、プレイヤーの方々に“現実との関わり”についても考えてもらいたいと思います。人間とAIとの関係であれば、一体自分にどういった影響を与えてくれるのか、どうやって生活の中で関与していくのか、NODEの姿を見て感じ取ってもらえることがあれば嬉しいですね。

――最後に読者の皆さんへメッセージをお願いします!

開発:『NODE』は通常のパズルゲーム、アクションゲームとは少し異なる作品です。ぜひ実際にプレイしてみて、その雰囲気を体験してみてください。

ゲーム内にはサイドストーリーやシークレットエリアなど、たくさんの秘密が隠されています。メインストーリーでも、プレイヤーの選択によって物語やエンディングが分岐していくので、いろいろなルートやチャレンジを経験しながらエンディングまでたどり着いてほしいですね!


『NODE:アンタリが残した最後の祝福』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中です。

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ライター:Mr.Katoh,編集:TAKAJO

ライター/酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。『Crusader Kings III』と『Mount & Blade II: Bannerlord』に生活リズムを狂わされ続けています。好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

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