「本作の体験の本質は、何もしないこと」アクアリウムシム『Zen Aquarium』【開発者インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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「本作の体験の本質は、何もしないこと」アクアリウムシム『Zen Aquarium』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Astro Cat開発、PC/Mac向けに9月26日にリリースされたアクアリウムシミュレーション『Zen Aquarium』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Astro Cat開発、PC/Mac向けに9月26日にリリースされたアクアリウムシミュレーション『Zen Aquarium』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、優雅に泳ぐ魚、癒しの映像、ASMR音で満たされた水槽を楽しむアクアリウムシミュレーション。複雑な設定や魚の管理と言った要素はなく、ただただ目の前に広がる美しい水の世界を楽しむ作品です。ゲーム的な要素はなく、スクリーンの片隅やデュアルディスプレイの片方に表示させっぱなしにしておくと言う楽しみ方も。記事執筆時点では日本語未対応です。

『Zen Aquarium』は、580円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

YangYangと申します。Astro Cat GamesのCEOを務めています。2005年からゲーム業界に携わっており、開発に関わるのと同じくらい、今でもたくさんゲームをプレイしています。

インディー作品から大作まで幅広く遊びますが、これまでで一番好きなゲームはおそらく『シムシティ』シリーズですね。これまでに累計で何千時間もプレイしてきました。理想の街を作り上げ、それが発展し、火災などのトラブルで崩壊し、また修復していく…その一連の流れが、私にとってとても中毒性があるのです。私は没入感があり、ゲームのコアとなるループに夢中にさせてくれるようなタイトルを常に探し続けています。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Yang『Zen Aquarium』は、自宅で水槽を眺めている時の静かな癒しの時間を再現することを目指して作られました。プレイヤーの注意を強く要求するのではなく、「そこにいること」そのものを報酬として感じられるような体験にしたかったのです。

もともとのアイデアは、私自身がよくYouTubeで穏やかな水槽映像やASMR・環境音系の配信を流しながら過ごしていたことから生まれました。「美しい水槽のビジュアル」と「心地よい音の体験」が一体となった、カスタマイズできる癒しの空間を求めていたのですが、理想に近いものが見つからず…それなら自分たちで作ってしまおう、と思ったんです。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Yang本作のコンセプトは、昔ながらのスクリーンセーバーやアンビエント体験(訳注:環境音楽のように、周囲と溶け込むような体験)から着想を得ています。また、YouTubeの癒し系チャンネルや、近年人気のストレスフリーな癒し系ゲームにも大きく影響を受けました。

しかし、『Zen Aquarium』の本当のインスピレーションは、「ASMRアクアリウムを愛する人たちが、穏やかな時間を過ごせる居場所を作りたい」と言う思いにあります。そこは、ただ静かに癒されるための「平和な空間」なのです。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Yang開発中に最も印象に残っている瞬間のひとつは、ASMRサウンドスケープ(訳注:「音の風景」を意味し、個人や社会が知覚する音の環境全体)のリストを見直し、最終決定した時です。開発チーム全員がそれぞれお気に入りの組み合わせを提案し、最終的にプレイヤーの皆さんに静かで没入感のある雰囲気を最も感じてもらえるセレクションを厳選しました。

個人的にはキーボードのタイピング音を推していたのですが、開発チーム全員の賛同は得られませんでした。私だけでなく、日本のプレイヤーの皆さんにも気に入ってもらえたら嬉しいです。

――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Yangプレイヤーの皆さんからは、「映像が本当に美しい」「全体の雰囲気がとても癒される」と言った感想を多くいただきます。プレッシャーやストレスが一切なく、ただ座って動きや音を楽しめることを評価してくださる方が多いですね。中には、「うちのペットが魚の泳ぐ様子を気に入って見ている」と言った声もあり、それは私たちにとってとても面白い驚きでした。私たちが願っていた通りの形で、人々がこのゲームに共感し、楽しんでくれているのを見るのは本当に嬉しいです。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Yangもっと多くのインタラクションや高度なカスタマイズ機能を追加して欲しいと言う、ありがたいご意見もいくつかいただいていますが、私たちはあえて本作の核となるコンセプトを大切にしていきたいと思っています。

本作の体験の本質は、何もしないことです。ただサウンドスケープを選び、そのまま流れる時間に身を委ねるのです。そこが他の放置系体験と一線を画し、独特の癒しを生み出している部分だと思います。新たなシステムや複雑な操作を導入するよりも、私たちはビジュアルの世界を広げることに注力しています。今後も新しい魚の種類を追加したり、水槽を増やしたりすることで、静かで瞑想的なリズムを壊さずに、自然に世界が成長していくような体験を目指しています。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Yang日本のプレイヤーの皆さまからのご支援に、心から感謝しています。もし翻訳の協力にご興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひメールでご連絡ください

また、言語に限らず、世界中のファンの皆さまからのご意見をお待ちしています。特に日本のプレイヤーの皆さんには、次に登場して欲しい魚の種類や、水槽の背景のスタイル、そしてリラックスできる、あるいはゾワゾワっとするようなサウンドエフェクトについても、ぜひ教えていただけると嬉しいです。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Yangもちろんです。『Zen Aquarium』を使った動画の配信・共有・収益化は大歓迎です。リラックス配信、ASMRサウンドのミックス、日常の癒しルーティンの一部など、プレイヤーの皆さんが様々な形でこのゲームを活用してくださるのを見るのは、本当に嬉しいことです。ぜひ、皆さんのクリエイティブな楽しみ方をシェアしてください。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Yang『Zen Aquarium』に関心を寄せてくださった日本の皆さん、本当にありがとうございます。日本の「静寂」「雰囲気」「自然」への深い感性には、いつも大きな刺激を受けています。本作が、皆さんの日常の中で穏やかな癒しや静かな時間をもたらす存在になれたら幸いです。

もしゲーム体験をさらに良くするためのご提案や、追加して欲しい魚の種類・水槽の背景・サウンドエフェクトなどのアイデアがありましたら、ぜひメールでお知らせくださいね。

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

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Akira Horie

編集/『ウィザードリィ外伝 五つの試練』Steam/Nintendo Switch好評発売中! Akira Horie

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