
12月27日・28日に、『ファイナルファンタジーXIV』のオーケストラコンサート「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2025 -Eorzean Symphony-」が東京・国際フォーラムにて開催されました。
2022年から3年ぶり、4度目の日本開催となる今回のオケコン。今回は27日の昼公演にメディアとして招待を頂いたので、笑いあり涙ありの感動に包まれたコンサートの様子をお届けします!ネタバレを含みますので、ご覧いただく際はご注意ください。
3年ぶりとなるオケコンが国際フォーラムで開催!年末の寒空のもと、集う光の戦士たち
今回のオケコンの会場は国際フォーラム。今年の9月にはオフィシャルバンド「THE PRIMALS」が武道館で公演を行ったこともあり、今年のヒカセンにとっては何かと縁のある地です。Aホールの入口では12月末の寒空のもと、開場時刻前からヒカセンたちによる長蛇の“シャキ待ち”がみられました。
会場内ではコンサートグッズの物販だけでなく、フォトパネルやイメージアートの複製原画、コミュニティの有志や企業によるフラワースタンドなどさまざまな展示がロビーを彩っています。「正慶の女一同」や「自称エメトセルクの女一同」など、イベントではおなじみのフラワースタンドもばっちりです。



また、今回のオケコンではオリジナルグッズとしてクリスタルを模したLEDライトも販売されていました。ライトは無線によるライティングの制御が可能なモデルで、開演前の動作チェックで手元のライトの色が変わったときには客席からも「おおっ」と驚きの声が上がっていました。
会場ではこれまでのトレイラーが流れていたほか、開演直前にはコンサートでおなじみのチューニングタイムも。一斉にチューニングするこの瞬間を目の当たりにすると、「オーケストラコンサートに来たな!」という実感とワクワク感が強まります。


開幕から最大火力!「新生」の旅立ちから「紅蓮」の激闘までを振り返る第一部
「そして世界へ」

オケコンは『FF14』の再出発となった「新生エオルゼア」から最新拡張パッケージ「黄金のレガシー」までの旅路を振り返るようなセットリストで、一曲目を飾ったのは「そして世界へ」。旅立ちを予感させる壮大な楽曲に、東京フィルハーモニー交響楽団によるオーケストラの生演奏が相まって、一気に世界に引き込まれます。

2019年のパシフィコ横浜、2022年の東京ガーデンシアター、そして今回と『FF14』のオケコンは3度目の参加となる筆者ですが、一曲目から既に感極まって泣きそうでした。先が思いやられる……!

一曲目の後には、吉Pこと『FF14』プロデューサー兼ディレクター兼MCの吉田直樹氏が登場。客席からは黄色い声援……ではなく、力強い「吉田ーー!!」のコールも飛び交います。オケコンの開催は3年ぶり4回目で、吉田氏からはプレイヤーへの感謝の気持ちや、今回の公演では従来のコンサートと曲の構成を大きく変更したことが語られました。
また、来場者の緊張を和らげるために恒例の“挙手”タイムも。以前にコンサートに来場したユーザーは、拍手やスタンディングオベーション、ブラボー!のタイミングを熟知した「タンク」として“初見”を引っ張ることや、「DPS」は最大限の火力で拍手を送るなど、ゲーム内のロールになぞらえたジョークで場を温めます。

さらに、「本公演はたいへんエモーショナルなので、途中で泣き崩れる人が出てきたらヒーラーの人はそっと支えてあげてください。ヒーラーの人が崩れてしまったときには、LBで立て直してください!」とのコメントも。今日ばかりは「ヒラLB」とで言い放たれても許せるでしょう……。
「天より降りし力」

MCの後披露された「天より降りし力」はゲーム内のさまざまなイベントバトルなどの場面で使用されているおなじみの楽曲。最近では“地図の最下層”で耳にすることもあります。何度と聴いたフレーズであっても、オーケストラの生演奏では迫力が段違いです。
「希望の都」

スタート都市のひとつ、ウルダハの楽曲である「希望の都」もまた、旅の始まりを感じられるような楽曲です。剣術士からスタートした筆者にとっては思い入れのある曲で、スクリーンの映像では冒険者ギルドのモモディさんの姿も。
映像では2022年の新生祭の映像なども使われており、かつて新米冒険者であったプレイヤーが、今度は先輩冒険者として新米に声を掛ける…といった場面も描かれていました。


「究極幻想」

新生編の最後を飾るのは、アルテマウェポン戦のBGMである「究極幻想」。曲中ではコーラスがふんだんに使われており、GLORY CHORUS TOKYOの皆さんによる大迫力のコーラスが披露されていました。
コミュニティでは「ホタテ」や「Big Fat Tacos」といった空耳のミームで親しまれている楽曲でもありますが、新生編のラスボスに相応しい力強さと威厳を感じられました。また、終盤の盛り上がりに合わせてクリスタルライトが赤く点滅するような演出も。

彩られし山麓~高地ドラヴァニア:昼~

新生編後のMCでは本作でサウンドを担当する祖堅正慶氏も登場し、いつもながらのマイペースさを発揮しつつ挨拶とコメントをする場面も。また、「聞いて……感じて……」とハイデリンのセリフを引用しつつ、LEDクリスタルライトの説明と販促も行っていました。

コンサートは「新生」から「蒼天のイシュガルド」編に突入し、最初に披露されたのは高地ドラヴァニアのフィールドBGM。武神ラーヴァナを信仰するグナース族や、ドラゴン族の住まう不浄の三塔やソーム・アルの山麓、イゼルの姿がスクリーンに映し出されていました。


「Dragonsong」

「Dragonsong」は2022年に開催されたオーケストラコンサートでも披露されたカルテットバージョンで、歌手のAmanda Achen(アマンダ・エイケン)さんが登場。真っ赤なドレスが華やかです。

「蒼天」といえばなこの楽曲。もう!!もう!!!!!筆者は泣きました。アマンダさんの透き通るような歌声だけでなく、スクリーンに映し出されるオルシュファンやイゼル、そして竜の眼を引き剥がそうとするアルフィノの姿など……とにかく演出もズルい!


「メビウス~機工城アレキサンダー:天動編~」

蒼天編のラストを飾るのは、レイドシリーズ「機工城アレキサンダー」のラスボス、アレキサンダー・プライム戦の前半のBGMである「メビウス」。天動4層の後半戦のBGMである「RISE」と並んで人気の楽曲です。映像ではパーフェクトアレキサンダーなど、“絶アレキ”のギミックシーンも。

アレキサンダーは時間を操る蛮神で、作品内でも“時間停止”や“未来観測”など、時間に関係したギミックが登場します。コンサートでも時間停止ギミックは健在で、曲中では指揮者の栗田さんふくめ、フィルハーモニーの演奏が全て停止する演出がありました。
そして現れる、“謎のちんどん屋”のふたり……時間が停止している間に、いったい何が起こったのでしょうか。オフィシャルバンド「THE PRIMALS」の時間停止とはまた別の演出を楽しむことができました。

塩と苦難の歌~ギラバニア湖畔地帯:昼~

壮大な「蒼天」編のラストから続いて、第一部の最後である「紅蓮のリベレーター」編に突入。「紅蓮」編最初の楽曲は吉田氏のお気に入りでもある、ギラバニア湖畔地帯のBGM「塩と苦難の歌」です。
この曲は「紅蓮」のメインストーリー終盤で最終決戦の地として訪れることになるほか、オフラインイベントのファンフェスティバルなどでも使用される機会も多くある、壮大な楽曲です。



月読命之唄

ヨツユ、そして蛮神ツクヨミのテーマでもある「月読命之唄」では、最初はヤンサのフィールドBGM「父の誇り」からスタート。のどかなナマイ村の田園風景や無二江流域の風景から一変し、「狂える月夜」のパートでは代理総督ヨツユの内なる執念や狂気が力強く演奏されます。


さらにそこからツクヨミ戦の後半BGM「月下彼岸花」へと繋がる構成で、迫力満点のコーラスパートもありました。月下彼岸花では「カイエンのテーマ」や「父の誇り」と共通のフレーズが使用されており、『FF14』の楽曲のアレンジの多彩さをひしひしと感じられます。
パッチ7.4では“幻討滅戦”の対象がツクヨミということもあり、毎週の消化をする時にはBGMに注目してみるのも良いかもしれません!

鬨の声

ダンジョンの最終ボス戦などで流れる戦闘BGM「鬨の声」が「紅蓮」編のラストを飾ります。「紅蓮」のメインテーマのフレーズがアレンジされているということもあり、プレイヤーにとってもかなり思い入れの強い楽曲です。
オーケストラでは「Storm of blood Born from blood of our fallen brothers」の部分のコーラスも迫力満点で、しっかりと歌い上げられていました。


「漆黒」「暁月」そして「黄金」……涙腺がリミットブレイクな感動の第二部
「Shadowbringers」

後半戦である第二部では、今なお根強い人気を誇る拡張パッケージ「漆黒のヴィランズ」の楽曲でスタート。「漆黒」のリリースからも6年の月日が流れており、時の流れの重みを感じます。「Shadowbringers」ではJason Charles Miller(ジェイソン・チャールズ・ミラー)さんが登場し、メインテーマを強かに歌います。
筆者としては「漆黒」がリアルタイムで迎えた初めての拡張パッケージで、ファンフェスティバルに足を運んだり、発売前には毎日のようにトレイラーを視聴していたことを今でも覚えています。ストーリーのクオリティも非常に高く、筆者のなかでは今なお一番お気に入りの拡張パッケージです。
「Tomorrow and Tomorrow」

続いてはふたたびアマンダさんが登場し、「Tomorrow and Tomorrow」を歌いました。「漆黒」ではエメトセルクとの決戦後の、「私たちは確かに生きていたんだ」の名シーンでもゆっくりと流れ始める楽曲です。
アマンダさんの歌声やピアノの音色がとても優しくて心地よく、このあたりで筆者の涙腺と情緒はボロボロ。“被ダメージ上昇”が8スタックほど付いています。

「To The Edge」

もう!!!!!泣きました。ウォーリア・オブ・ライトことアシエン・エリディブス戦のBGMで、こちらの歌唱はふたたびジェイソンさんが担当。普段はロック調で演奏されることの多い曲ですが、オーケストラであってもその壮大さは失われていません。
「漆黒」が好きな筆者のなかでも特にお気に入りなのがこのパッチ5.3のストーリーラインで、この曲を生で聴くことが出来て本当に良かったと思いました。ありがとう、漆黒のヴィランズ……。

「Close in the Distance」

「漆黒」編後のMCでは祖堅氏、ジェイソンさん、アマンダさんが登場するMCパートがありました。アマンダさんがオケコンに参加するのは2022年の公演ぶりの2度目で、再びこの場所に戻ってこれたことを嬉しく思っていたようです。
ジェイソンさんはオケコンだけでなく、ファンフェスやゲーム内の楽曲などさまざまな機会で『FF14』に携わる機会があり、コミュニティの熱意や祖堅氏、アマンダさんへの感謝の気持ちを述べていました。

「暁月のフィナーレ」編ではそんなジェイソンさんが「Close in the Distance」を歌い上げました。スクリーン映像では“エルピスの花”が咲き誇るシーンにあわせ、栗田さんの合図のもとクリスタルライトが一斉に白に変わっていくような演出も。



2022年に開催されたオケコンでは、エルピスの花の形をしたライトがオリジナルグッズとして存在し、当時の公演でも前方の客席から順番にライトを点灯させていく“ギミック”があったことを思い出しました。
届いたライトの葉っぱが折れてしまうというトラブルもありましたが、それも今となっては良い思い出のひとつです。
「Flow」

「暁月」編のラストを飾るのは、アマンダさんの歌う「Flow」。光の戦士としての、世界を懸けた最後の戦いののち流れる、10年間の『FF14』のエンディングともいえる曲です。また、この映像のなかではハイデリンことヴェーネスが映るシーンもあり、彼女の「あなたの旅は、良いものでしたか?」というセリフが胸から込み上げてきました。


その後のMCでは吉田氏、祖堅氏がふたたび登場し、これまで「新生」から「暁月」までの旅路を振り返ってきた楽曲への想いを語りました。吉田氏はこれまでの旅路をプレイヤーとともに歩んでこられたことに感謝を示しつつ、「正式な発表はしていませんが、来年の新たな冒険や物語、新たな遊びのために動き始めているセクションもあります」と、これからも『FF14』の冒険が続くことを明らかにしました。
祖堅氏は12月に配信されたアップデート、パッチ7.4の作業と並行しながら進めたオケコンが無事に初演を迎えられたことに安堵しつつ、「家に帰って『FF14』をプレイするときは、ぜひいつもよりサウンドのボリュームを上げてください」と語りました。
「山峡の涼風~オルコ・パチャ:昼~」

「暁月」編も終わりを迎え、いよいよ最新拡張パッケージの「黄金のレガシー」のパートへ。最初の楽曲は新たな冒険の地「トラル大陸」の最高峰“ウォーコー・ゾーモー”なども存在する山岳地帯オルコ・パチャのBGMです。
「漆黒」編から「暁月」編までボーカル付きの楽曲で情緒を滅茶苦茶にされた後では、優しさと雄大さを兼ね備えたこの楽曲が染み入ります。
「Give It All~至天の座アルカディア:ライトヘビー級~」

続いて披露されたのは、「黄金」のレイドシリーズ「アルカディア」のライトヘビー級4層で流れる戦闘曲。原曲はアニソンらしさを感じるアップテンポな曲調で、これまでにもTHE PRIMALSのライブなどで演奏されたことはあったのですが、オーケストラではどういったアレンジになるのか公演前から注目していた曲のひとつです。
オーケストラでは曲本来の勢いや力強さはそのままに、歌もボーカルからコーラスになったことで壮大さや迫力が倍増しています。零式4層後半戦の「A Risky Bet」らしさも感じられ、アツいライブ版も勿論良いですが、このオーケストラアレンジもかなりかっこいい……!

「Smile」

セットリストの最後を「黄金」のエンディング曲でもある「Smile」が飾ります。この曲もコーラスが素晴らしく、コンサートの最後を締めくくるに相応しい一曲といえます。
こうして鳴り止まない拍手喝采のなか、10年以上の長い旅路を辿るコンサートは終了したように思えましたが……?

「終焉の戦い」(アンコール)

アンコールの1曲目で演奏された「終焉の戦い」は、「暁月」のラスボス戦である“終焉を謳うもの”との戦闘時に流れる曲です。神龍戦のBGM「龍の尾」のフレーズから始まり、「究極幻想」や「英傑(ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦)」、「砕けぬ思い(ハーデス討滅戦)」のフレーズなど、いわば“ラスボスラッシュ”の楽曲。
それと同時に、これまでの拡張パッケージという『FF14』の歴史を体現した曲でもあります。

「記憶幻想 ~遠き日々のメドレー~」(アンコール)

ふたたび泣きました。無事に。こんなのズルじゃん……。アンコールの最後に披露されたのは、「黄金」のストーリー最終盤で訪れることになるリビングメモリーのフィールドBGMと、そこで挑戦するダンジョン「記憶幻想 アレクサンドリア」のBGMのメドレー形式となっています。
セットリストが公開された時、リビングメモリーやアレクサンドリアの曲が一覧にないことを少し不安に思っていましたが、最後の最後でまさかの不意打ちを食らうことに。「終わりなき軌跡(アレクサンドリアのBGM)」の儚くも美しい入り方が、たまらなく好きなのです……!

アンコール2曲を終え、今度こそオーケストラコンサートは終了。割れんばかりの拍手やスタンディングオベーション、ブラボー!の喝采のなか、最後には吉田氏や祖堅氏、アマンダさんにジェイソンさんも揃ってのカーテンコールで幕を閉じました。

今回は「FINAL FANTASY XIV ORCHESTRA CONCERT 2025 -Eorzean Symphony-」の様子をお届けしてきました。3年ぶりのオケコンということで、会場では今回が初というプレイヤーも多くみられました。
東京フィルハーモニー交響楽団、GLORY CHORUS TOKYO、そして栗田さんの指揮とそのどれもが素晴らしく、普段聞き慣れたBGMであっても生演奏では迫力や感動が大違いです。特に栗田さんは観客にジェスチャーで拍手やブラボーを促したりとお茶目な一面を見せることもあり、“堅苦しいオーケストラコンサート”のイメージを完全に払拭して楽しむことができました。

何よりも楽曲の数々がプレイヤーのゲーム体験にも強く結びついており、曲を聴きながら「あんなことがあった」、「このシーンではこんなことを思った」と当時の記憶を思い起こさせられます。
そして、この『FF14』が好きで、冒険をここまで続けてきて、本当に良かった!と思えるような、そんな素敵なコンサートでした。
©SQUARE ENIX
カメラマン:山口哲矢
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