気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Friends of Safety開発、PC向けに12月2日にリリースされた80年代アメリカンアクションRPG『Kingdom of Night』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、1980年代アリゾナ州マイアミの小さな町を舞台に悪魔の勢力と戦うアクションRPG。広大なマップやクエストシステム、クラス選択、カスタマイズ可能なプレイスタイル、ユニークなアイテムや装備の収集などが特徴。ローカル協力プレイにも対応しています。記事執筆時点では日本語未対応。
『Kingdom of Night』は、2,300円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Koltonこんにちは、Koltonです。スーパーファミコンをリアルタイムで遊べる年齢ではなかったのですが、一番好きなゲームはおそらく『スーパーメトロイド』です。エミュレーターで何度もプレイしました。
JohnJohn Safetyです。『Kingdom of Night』では、ストーリー、キャラクター、そしてセリフを担当しています。お気に入りのPCゲームは『Vampire: The Masquerade - Bloodlines』で、好きな家庭用ゲームは初代PSの『アザーライフ アザードリームス』です。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Kolton「最初は普通の人間として始まり、後から力を得ていく」というゲームは、意外とあまり多くないと思います。少なくとも、ぱっと思いつくものはあまりありません。多くのゲームでは、リンクやサムスのように、すでに確立されたバックストーリーを持つキャラクターを操作することになりますよね。
だからこそ、普通のティーンエイジャーがやがて何か素晴らしい存在へと変わっていく、まるでスーパーヒーローの物語のようなアイデアがとても気に入っています。そこには一つ面白い「ひねり」があり、どんな「スーパーヒーロー」になるかは、選んだクラスによって決まるのです。そしてそれが、そのままプレイスタイルに直結します。ある意味で、これは昔ながらのコミックのスーパーヒーローのコンセプトではありますが、「どんなヒーローになるか」を自分で選べる、という点が特徴だと思っています。
John本作一番の特徴は、現実世界を舞台にしていることだと思います。私は昔から、ファンタジー要素が私たちの世界に入り込んでくるような物語が好きでした。その方が、より心に響くように感じられたのです。例えば、スクールバスの窓から外を眺めながら、「もしここで何か不思議なことが起きたら?」と想像する、あの感覚ですね。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Kolton特定の作品から影響を受けたわけではありませんが、小さな町に舞台を限定した、現実的な設定の「ダンジョンズ&ドラゴンズ」にはずっと興味がありました。
Johnセリフの時代感を正しく出すため、80年代の映画「グローイング・アップ/ラスト・バージン」を参考にしました。また、本作の開発中にはT・S・エリオットの詩「うつろな人々」からも大きな影響を受けました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Koltonおそらく、リリースの時ですね。とてもストレスの大きい時期で、やることが山ほどありました。人々が本作をどう受け取るのかは本当に分かりませんでしたし、その一方で、すべてを完璧にしようと必死でした。非常に大変ではありましたが、同時にとてもワクワクもしましたね。
Johnたぶん、Mordecaiのセリフを書いていた時間すべてですね。部屋の中を歩き回りながらボイスレコーダーに向かって悪役の声でしゃべり、あとでそれを聞き返していました。端から見たら、完全に頭がおかしい人に見えていたと思います。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Koltonとても良いフィードバックをたくさんもらっています。中でも一番嬉しかったのは、「もっとたくさんゲームも作って欲しい」と言ってもらえたことです。本当に最高の気分でした。
Johnたくさんの良いフィードバックが届いています。中でも一番印象に残っているのは、Steamのユーザーから「これと同じようなゲームは他にある?」と聞かれたことです。答えは「いいえ」でした。それから、プレイヤーの皆さんのプレイ時間を見るのも大好きです。30時間以上も遊んでくれる人がいるなんて、夢にも思っていませんでした。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Kolton今後は追加言語への対応と、コンソール版のリリースを予定しています。
JohnCharon、Chonk、Stinkertonをもっと存在感のあるキャラクターにしたいと思っています。プレイヤーの皆さんは、よりはっきりした設定を求めているようなので、それ自体は歓迎しています。ただ、何でもかんでも説明しすぎてしまうのは少し怖いですね。
また、予算や時間の都合でカットした小さなクエストがいくつかあるので、いずれそれらも追加したいと考えています。
――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?
Koltonはい、日本語対応は必ず行いたいと思っています。もし有志翻訳に興味がある方がいれば、パブリッシャーのDANGENにしっかりとした仕事として連絡していただければと思います。ちゃんと報酬が支払われるように、ですね。(笑)
冗談はさておき、公式の日本語リリース前に翻訳作業をしてくださる方がいれば、ぜひDiscordで私たちにご連絡ください。Steamには有志翻訳についてピン留めされたディスカッションがあり、そこにはDiscordサーバーへのリンクも載せていますよ。
John私たちのパブリッシャーは大阪にいるため、日本語対応は当初から予定に入っていました。有志翻訳についても歓迎しています。Steamのディスカッションには、翻訳を手伝ってくださる方向けの簡単なガイドも公開しています。興味のある方は、ぜひDiscordでご連絡ください。開発チーム内には日本語を話せるメンバーもいますので、遠慮せずに声をかけてくださいね!
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Koltonはい、まったく問題ありません!
Johnもちろんです。私たちのDiscordには本作を配信しているメンバーがたくさんおり、配信をきっかけにこのゲームを知る人も多いようです。視聴者にとって面白いものを探しているのであれば、『Kingdom of Night』はとても相性が良いと思いますよ。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
KoltonOpheliaを救ってあげてください!
John露の世は 露の世ながら さりながら(訳注:小林一茶による俳句)
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に900を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








