Game*Sparkレビュー:『紅の砂漠』広大な世界の探索、没入感を高めるクエスト、膨大なコンテンツが光る傑作。ただし一部要素には強いストレスも残る惜しい作品 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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Game*Sparkレビュー:『紅の砂漠』広大な世界の探索、没入感を高めるクエスト、膨大なコンテンツが光る傑作。ただし一部要素には強いストレスも残る惜しい作品

磨けば強い光を放つし、実際に開発側もかなりのスピードで磨き続けている作品です。

連載・特集 Game*Sparkレビュー
Game*Sparkレビュー:『紅の砂漠』広大な世界の探索、没入感を高めるクエスト、膨大なコンテンツが光る傑作。ただし一部要素には強いストレスも残る惜しい作品
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2026年3月20日、非常に高い注目を集めていた期待作がついに発売されました。それが、MMORPG『黒い砂漠』で知られる韓国のPearl Abyssが開発した超大作『紅の砂漠』です。

世間的な評価は賛否が分かれているものの、発売から数日後のアップデートによって遊びやすさは大きく改善され、発売直後と比べると印象は少しずつ上向いてきています。

正直に言ってしまえば、本作は加点方式ならかなりの高得点をつけたくなる一方、減点方式で見ると評価が大きく下がるタイプのゲームです。とてつもない魅力を持っている反面、明確にストレスを感じる部分もある。今回は、そんな『紅の砂漠』をクリアまでプレイして感じた良い点と悪い点を、率直にレビューしていきます。

本作は、自然豊かでエリアごとに異なる表情を見せるファイウェル大陸を舞台に、傭兵団「灰色たてがみ」のクリフとして冒険を繰り広げていくオープンワールドRPGです。広大なフィールドを探索しながら装備品を探し、キャラクターを育成して多種多様なスキルを習得していき、大人数の敵との爽快感のある戦闘、ボスとの緊張感のある戦闘を行っていきます。

感覚的には『スカイリム』、『ウィッチャー3』のような自由度の高いRPGといった作品に仕上がっており、とにかく自由度が高く、メインストーリーを進行せずに寄り道で数十時間プレイしてしまうプレイヤーがいてもおかしくないものになっています。さまざまな意見がある操作感ですが、アップデートによる修正や数時間遊ぶことでの慣れでそこまで気にならなくなりました。

良い点その1 美麗なグラフィックのフィールド探索が楽しい

まず本作の一番の魅力として挙げたいのが、オープンワールドの醍醐味である探索要素です。

ファイウェル大陸を歩いていると、とにかく至るところで発見があります。滝に向かって突進攻撃をすると裏側へ進めて宝箱が隠されていたり、強敵がうろつく砦を見つけたり、明らかに何かありそうな遺跡がぽつんと存在していたりと、クエストそっちのけで寄り道したくなる仕掛けがあちこちに散りばめられています。

マップを開いて目的地に向かっていたはずなのに、気づけばまったく別の場所で寄り道している。オープンワールド作品ではおなじみの流れではありますが、『紅の砂漠』はその吸引力がかなり強めです。メインクエストを進める手を止めてでも、あっちへ行ってみたい、あれを調べてみたいと思わせてくれる作りになっていました。

また、土地ごとの個性も強く、新しいエリアへ足を踏み入れる楽しみもしっかりあります。石造りの道や建築が印象的な西洋風の地域もあれば、ヴァイキングが今にも現れそうな北欧風の土地もあり、さらにロボットがいるスチームパンク風のエリアまで登場。地域ごとに空気感が大きく変わります。

本作のグラフィックに関しては、遠景が非常に美しく見えるという印象。立ち止まって景色を見ると遠くに生い茂る森林、雪を被り雄大にそびえ立つ山々、タイトルにもなっている紅の砂漠が顔を覗かせます。それも合わさり、新しい土地へ踏み込むたびに、「次はどんな景色が待っているのだろう」という期待してしまいます。

町だけでなく、フィールド上にも思わず「なんだこれ!?」と声が出るようなものが数多く配置されており、大量の猫が集まる不思議な小屋や、巨大な骨が横たわる場所など、印象的なスポットが多いのも良かったです。とにかく歩いているだけで楽しい。これが本作最大の強みだと感じました。

良い点その2 アビスギアによる装備強化の幅

本作には、装備を強化・拡張する要素として「アビスギア」が用意されています。ひと言で説明するなら、付け替え可能なスキルに近い仕組みなのですが、これが思った以上に面白い。

単純にステータスの数値を上げるだけでなく、攻撃時にカラスが出現して周囲を攻撃してくれるものや、噴火のように燃えた岩石が特定の攻撃時に飛び散るものなど、効果そのものがユニークなものも多数用意されています。

これらのアビスギアは、基本的に好きに付け外しできるので、見た目が気に入った防具があれば、それに装着することで性能面でもほかの装備と大きく差が出ないようにできるのも魅力です。筆者は、ほぼ「ロード・オブ・ザ・リング」のサウロンの見た目になる装備を気に入って愛用していました。

この手のシステムは、複雑になりすぎると煩わしさのほうが先に立ちがちです。しかし『紅の砂漠』のアビスギアは、「考える楽しさ」をしっかり残したまま機能しており、やり込めばやり込むほどさまざまなビルドが試せそうだと感じさせてくれます。

良い点その3 圧倒的なコンテンツの数

そして、本作を語るうえで外せないのがコンテンツ量の多さです。

釣り、牧場経営、農業、傭兵団の発展、ハウジング、ギャンブル、投資、馬車での行商など、とにかくできることが多い。メインストーリーそっちのけで、これらの寄り道要素ばかり触ってしまう人もかなり多いのではないかと思います。

どれほどほかのコンテンツに時間を吸われるかの指標として、筆者はPS5版でプレイしていたのですが、メインストーリーをある程度進めると取得できるトロフィーが、発売後一週間の時点でも取得率1%付近になっているのを目撃しました。しかもそのトロフィーは、感覚としては「ようやく中盤に差しかかったかな」といった程度のもの。探索も含めると、本当にいくらでも時間が溶けていきます。

ここまで多くの要素を詰め込んだ作品は、コンテンツひとつひとつが薄味になりがちです。しかし本作に関しては、それぞれのコンテンツが「この世界で生活している感覚」を強化する方向に働いている印象で、オープンワールドにおける没入感を高めることに大きく貢献しているように思えました。

単にメインクエストを追いかけるだけのゲームではなく、「この世界で何をして過ごすか」という、RPGの根っこにある楽しさを思い出させてくれる。そこが『紅の砂漠』の面白さをより強くしていると感じます。

悪い点その1 ボス戦のロード時間と戦闘開始、形態変化時のムービーがストレス

ただし、本作には見過ごせない欠点もあります。特に気になったのが、一部のボス戦における演出の問題とロード時間です。

本作のボス戦はかなり高難度で、後半になると装備や育成が不十分な状態では、ほぼ即死級の攻撃が飛んできます。緊張感のあるバトル自体は悪くありませんし、むしろ歯ごたえのある戦闘として評価できる部分でもあります。

しかし問題は、敗北してリトライする際のロード時間が長いことです。高難度の戦闘では何度も挑戦することが前提になりやすいのに、そのたびに待たされるため、テンポがかなり悪く感じられます。

難しいからこそ再挑戦までの導線は快適であるべきですが、本作はそこが噛み合っていません。3月29日配信のアップデートでロード時間は多少改善されたものの、それでもまだ長く感じられました。

さらに強くストレスを感じたのが、ボスとの戦闘開始時、形態変化時に入るムービー演出です。見せ方そのものは派手で盛り上がるのですが、ムービーから実際の戦闘への移行がシームレスすぎるせいで、「いつ操作可能になったのか」が非常に分かりにくい場面があります。

どういうことかというと、ムービーが終わった直後、敵の体力や自身の体力、その他のUIがまだ何も表示されていないにもかかわらず、敵はすでに攻撃を始めていることがあるのです。

本作のボスは一撃が非常に重いため、この仕様との相性が悪い。苦労して第一形態を倒し、形態変化の演出を挟んだあと、再開タイミングが分からないまま致命傷を受け、そのまま死亡。そして長いロードを挟んでまた最初から――という流れは、正直かなりストレスが溜まります。

難しいこと自体は問題ではありません。問題なのは、「納得感の無さ」です。やられた理由が自分の判断ミスや操作ミスならまだしも、演出とゲームプレイの繋ぎの悪さで不意打ちのように倒される場面があるのは、かなり惜しい部分でした。

悪い点その2 パズルは分かりにくさが気になる

もうひとつ気になったのが、パズル要素です。本作では探索やクエストの途中でさまざまなパズルに遭遇しますが、その中には「何をすればいいのか分からない」ものが少なくありません。

オープンワールド作品において、多少の試行錯誤は楽しさのひとつです。しかし本作の一部パズルはヒントがほとんどなく、苦労して正解にたどり着いても、「なるほど」より「いや、それは分からんだろ」と感じてしまうことが多く、解けた爽快感よりも引っかかりのほうが残りました。

一例を挙げると、ある遺跡で開かない巨大な扉がありました。本作には、摂理の力と呼ばれる『ティアキン』のウルトラハンドのように巨大な物体を掴んで操作できる能力や、「リフト」という巨大な物を持ち上げる能力があります。

そのため筆者は、それらを活用してさまざまな方法を試しましたが、一向に開かない。長時間迷った末に判明した正解は、扉の横にある非常に目立たない灯篭へ火をつける、というものでした。

探索の自由度が高く、世界を歩くこと自体が楽しい作品なだけに、こうした場面で立ち止まらされる感覚はややもったいなく感じます。「インディ・ジョーンズ」など遺跡で謎を解き明かす主人公たちは基本ノーヒント。「本来、謎解きとはこういうものだ」という思想があるのかもしれません。

しかし、本作の謎解きは解き明かすことでファストトラベル地点が解放されるものも多く、頻度のわりに面倒なものが多いのはどうなんだろうかという印象です。

意見が分かれそうな点 ストーリーと音楽

ここからは人によっては良いという意見も悪いという意見も出そうな箇所に触れていきます。

本作のストーリーは、冒頭で崩壊した傭兵団「灰色たてがみ」を立て直して、崩壊の原因である敵「黒い熊」を追いながら各地で人々を救い、裏で暗躍する世界に破滅をもたらそうとする巨悪に立ち向かっていくというストーリーが展開されます。

灰色たてがみの仲間たちに愛着が湧いたり、ストーリー中盤では大量の敵味方が入れ乱れる戦争を体験できたりと良い点はあるのですが、本作に存在する空中世界「アビス」が関わると途端に世界観の理解が難しくなります。ストーリー後半に関してはこの側面が強い印象です。

メインストーリー中のボスやパズルのストレスが強く、そちらの方が印象に残っています。

音楽に関しては、虫や鳥の声、風の音などの環境音がメインで音楽は没入させるためにあえて控えめにしている印象です。個人的にはあまり印象に残ったというものはありませんでしたが、深くこの世界に没入させるための演出とするなら良いのかもしれません。

総評

『紅の砂漠』は、間違いなくとてつもないポテンシャルを持った作品です。広大な世界を歩き回る楽しさ、各地に散りばめられた発見、世界に没入させる膨大なコンテンツ、装備構築の面白さなど、加点方式で見れば本当に高得点をつけたくなる魅力があります。

その一方で、一部のボス戦における理不尽さに近いストレス、長めのロード時間、分かりにくいパズルなど、減点方式で見るとかなり痛い欠点も抱えています。

だからこそ本作は、完璧な傑作ではありません。しかし、欠点を抱えながらも「この世界をもっと歩きたい」と思わせる強烈な魅力があるのも事実です。

また、本作は開発元のPearl Abyssが迅速なアップデートを重ねており、筆者がこのレビューを書いているあいだにもすでに複数回のアップデートが配信され、少しずつストレス要素は緩和されてきています。

磨けばさらに強い光を放つし、実際に開発側もかなりのスピードで磨き続けている。だからこそ、『紅の砂漠』は現時点でも十分に魅力的でありながら、今後の展開にも期待したくなる作品でした。

Game*Spark レビュー 『紅の砂漠』 PS5、Xbox Series X|S、Windows/Mac(Steam)、Windows(Epic Gamesストア/Microsoft Store)、Mac(App Store) 2026年3月20日

既に傑作で磨けばさらに光るが、まだ少しストレスが残る惜しい作品

GOOD

  • 探索がオープンワールドとしての魅力満載
  • 戦闘が派手でアビスギアによる装備強化も楽しい
  • 釣り、傭兵団運営、ギャンブルなどコンテンツがとにかく多い

BAD

  • ボス戦リトライ時のロード時間が長い
  • ボスのムービーから戦闘がシームレスすぎる
  • パズルがノーヒントで納得感がないものが多い



紅の砂漠 -PS5
¥11,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《タケダだいゆう》

ドット絵描きライター タケダだいゆう

ドット絵を描いてゲームを作るライター。趣味が増えすぎてゲーム制作の手が止まることが悩み

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