個人開発者のGarkimasera Gamesは、惑星シミュレーションゲーム『Gaia Maker』を2026年3月5日にPC(Steam)向けに無料でリリースしました。
本作は、プレイヤーが惑星の管理者となって、高度な惑星工学技術を駆使してテラフォーミングしながら生物を育成していく作品。クラゲやアリ、アロサウルス、キツネ、カニなどの生物の住みよい環境を作ることで、やがて文明を持ちはじめ、その惑星だけでしか見られないような“物語”が生み出されます。
1990年に発売された、ウィル・ライトの『シムアース』を参考にしたという本作。2025年7月にSteamストアページと体験版が公開され、製品版では惑星の種類やゲーム内機能、Steam実績などの要素を追加。「今後の『シムアース』ライクゲームの勃興を願う」ということで、Steamにて完全無料で配信されています。
本稿では『Gaia Maker』のプレイレポートをお届けしていきます!
緑化・大気改善・生命の誕生
ゲーム内ではまずチュートリアルが用意されており、ゲームの基本を学ぶことができます。長い旅の中でついに発見したテラフォーミングに適した惑星を生命の楽園にするために、プレイヤーはさまざまなツールを用いて行く必要があります。
まずはリソースの確保です。初期で獲得できる資源から「核融合炉」で電力を、「小惑星採掘ステーション」で素材を確保しましょう。電力はすべての施設を稼働させるために必要なもので、素材は電力供給施設をはじめ、惑星外から必要なものを供給する施設の開発に必須です。



最低限のリソースを確保したら、いよいよテラフォーミングの始まりです。チュートリアルの惑星は海と砂漠が広がり、大気も気温も安定せず、生命が暮らせるような環境ではありません。まず必要なのは緑化です。惑星の気温と降水量が安定している場所に「肥沃化工場」を設置して、少しずつ惑星に緑を増やしていきます。
緑地を増やした後は酸素濃度を高め、惑星内に森林が生まれたら、いよいよ生物を配置できるようになります。生物は水生や陸生の生物がいて、気候条件に合う場所に配置すれば繁殖していきます。安定した気候であれば爆発的に増えていき、やがて独自の文明を持ち始めます。チュートリアルでは、文明化を促進することも学びます。





その後は宇宙からの光量を調整して気温を変化させる「軌道ミラー」を学び、チュートリアルは終了します。しっかりと基礎を学んだあとは、いよいよ自分だけの惑星のテラフォーミング開始です!



育まれた命の行末
プレイ中は日照、気温、大気組成、炭素循環などの細かなデータがあり、プレイヤーが配置した施設や調整した項目によって、惑星の姿はリアルタイムに変化していきます。ゲーム内では、統計やマップでそれぞれのデータも閲覧可能です。もちろん時間経過の速度も変えられます。
テラフォーミングした惑星に自然に生命が誕生することはありません。惑星に何の動物を配置するか、というのはプレイヤーの最も重要な選択かも知れません。ただし、気候が安定して生命が育っている惑星ならば、新たな種類が発生することもあります。なお、条件さえ合えば、19種類から好きな生物をいきなり配置することも不可能ではありません。



繁殖した生物は文明化する可能性があります。文明化する確率は生物ごとに決められていますが、プレイヤーが介入して早期に文明化させることも可能(ポイント消費)です。文明を持った生物は集落を作り、やがて石器から青銅器、鉄器、工業化、原子力、宇宙時代へと進化するために発展や退廃を続けていきます。
場合によっては他の文明との戦争が起きたり、発展の結果として大気の成分が変化してしまったり、火山が噴火したりして、文明が停滞したり、滅ぼされることも珍しくありません。これらの一部の災害はコマンドで引き起こすことも可能なので、成り行きを見守るだけでなく、自分で操作するかも自由です。



無事に成長しきった文明は、やがて“とあるイベント”を発生させて、惑星を去ることになります。残された惑星では、また新たな生物が文明化していくかも知れませんし、あまりに破壊された大気によって、すべて滅んでしまうかも知れません。


繁殖し、滅び、みんないなくなった
ここでは、筆者のプレイした3つのプレイスタイルを簡単に紹介していきます。どのプレイも思わぬ結果が起こることもあり、いかに惑星を相手にするかというのが難しいのを感じました。
◆介入しまくり氷の惑星!
最初のプレイスタイルは、使用コマンドをどんどん使いながら、できる限り惑星を思い通りにしてみようというもの。選んだのは氷の惑星で、ここではまず「軌道ミラー」や「ヒーター」などの施設を作りながら、惑星の表面を生命が暮らせるような環境にする必要があります。
なんとか緑化に成功した後は、あらゆる種類の生物を配置していきました。その中でいくつかの生物に文明を与え、しばらくは見守ることに。序盤は配置の量もあってか、恐竜人文明とタヌキ文明が育ち、後から文明化させたタコやハチ文明は、好戦的なタヌキ文明に滅ぼされることもありました。





やがてタヌキ文明は大きく成長して原子力の時代へ。一方で恐竜人文明は少しずつ凋落してきたので、ここで筆者は「ギフトタワー」と呼ばれるエネルギーを与える施設を恐竜人にもたらし、さらに繁栄速度などもアップさせます。これらの成長項目は惑星・文明などで細かく調整できます。
一旦は持ち直した恐竜人文明でしたが、それでもタヌキ文明の勢いに押しつぶされてしまいます。最終的にタヌキ文明のみが残り圧倒的に繁栄、そこでちょっとイタズラ気分で「疫病」を与えたのですが、300万人のタヌキ文明が半分になるという大事故に。そんな大事になるとは思わなくて……!



プレイヤーの介入は文明や惑星の状況にかなり直接的な影響を与えることがわかりましたが、変えられない勢いもあるのだな、と学べました。




◆すべてを成り行きに任せて傍観プレイ!
続いてのプレイは、一番正統派と思える、環境を整えて後は見守るプレイです。惑星は最も過酷な不毛惑星を選択、ここは大気も水もまったくないので、序盤は外部から持ち込むような施設を大量に用意しつつ、惑星の環境を改善していかなければなりません。
今回は配置する生物を少なめにしてしばらく放置していました。それでも偶発的にいくつかの生物は誕生しましたが、初期から配置していたキツネ(文明化確率90%)がいち早く文明を獲得し、その後は順調に推移して文明を進化させていきました。



海ではクラゲが反映したものの、惑星の特性として水が少ないのもあり、そこまで大きく成長し切ることはできません。他にもいくつかの文明が誕生したものの、結果としてすでに盤石のキツネ文明によって戦争で滅ぼされ、終始安定して人口に優れていたキツネが惑星を去っていきました。
その後は再びキツネ文明が発生したり、ゾウ文明が成長したり、さまざまな惑星の歴史を刻んでいきます。しかし海洋生物文明は常に発展しきれず、どれだけテラフォーミングをしても、拙い管理者である自分がプレイすると初期選択惑星の影響は大きいな、と思わされる結果が出ました。



◆みんな仲良く!戦争なし惑星
これまでのプレイでは、人口が多い文明が戦争で相手を潰すという結果が続きました。そこで、今度は「設定で戦争を起こさなかったら共存できるのか?」というプレイです。惑星は海洋の多いものを選び、今度は海洋生物たちの文化はどこまで進化できるのでしょうか。
惑星をある程度発展させ、繁殖したアリ・ゾウ・クラゲ・カニ・キツネを文明化させ、その上で文明の「攻撃性」をすべて0にします。これで文明は争うことがなく、それぞれが進化を目指していきます。しかし、しばらくは各文明とも鉄器の時代まで進化したものの、ここから明確に差が出てきます。



惑星にはある程度タイル数が決まっており、最初に繁殖速度が大きかった生物の文明は、自然と少し多めにタイルを占有します。その意味で、最も繁殖が早かったアリがいち早く宇宙時代に進化する一方で、繁殖が遅かったゾウやカニは鉄器時代で停滞し、人口を伸ばすこともできません。
その後アリとクラゲが惑星からいなくなり、これで少しはゾウ達も発展できるかな、と思い、しばらくは成り行きに任せて放置していました。その結果、どうやら争いがなく自由に発展し続けたせいなのか、惑星から二酸化炭素が減少して急激な寒冷化が起こり、すべての生命が全滅するという事態に。





正直なところ争いがないことで安心していたので、他作業をしながら目を離していました。その結果、再びゲーム画面に映ったのは一面の銀世界……!テラフォーミングしたんだから最後まで責任を持て、というお話ですね。

『Gaia Maker』では、細かなデータを閲覧しつつリアルタイムで変動する惑星で、高い技術力でテラフォーミングや世界への介入ができる気軽さが大きな魅力です。さまざまな管理は難しそうな感じを受けるかも知れませんが、気温や大気などの必要なものはゲーム内トピックスで表示されるので、慌てず対応もしやすいと思います。
各種施設やイベントの選択も決してリソースが重すぎず、あくまで惑星をテラフォーミングするという部分で、難しいリソース管理をする必要はなく気軽に楽しめます。もちろん時間制限などもないので、のんびりと進化を観察するのも、一気に惑星の変化を感じるのも自由です。

『Gaia Maker』はPC(Steam)にて無料配信中。itch.io/GitHubでも公開されています。













